快読日記

日々の読書記録

「あのひととここだけのおしゃべり」よしながふみ

2010年01月04日 | その他
《2009/12/24読了 太田出版 2007年刊 【対談集】 よしなが・ふみ(1971~) 》

よしながふみの漫画を一度も読んだことがないくせに、萩尾望都との対談狙いで借りちゃいました。
それでも、同年代の女子の漫画談義は楽しく読めました。
「lala」と「花とゆめ」はごっちゃになるとか、ヤンキー(と明言してないけど)は紡木たくが好きとかね、わかるわかる~というかんじです。

思わず膝を打ったのが羽海野チカとの対談で示された「やおい」の定義。
曰く、"恋愛関係ではなく、見た目仲良くもないけど、互いを認め合い、ピンチには必ず助け合う関係"。
例えば「NANA」のナナとハチ、お蝶夫人とひろみ、星飛雄馬と伴宙太、力石とジョー、果ては「赤毛のアン」のアンとダイアナや、「トリック」の山田と上田。
なるほど~。
じゃ「エロイカ」の伯爵と少佐も!ですね。


しかし、こうした少女漫画を語るものを読むといつもモヤモヤすることがあります。
それは、高階良子を忘れてやしませんか、みなさん!ってこと。
昭和50年代の女子小学生で、高階作品に触れなかった人はむしろ少数派ではないかと思うんだけどどうですか。
殺人事件シリーズ、乱歩や横溝作品の漫画化、童謡かごめかごめの解釈が怖すぎた「赤い沼」など、多くの名作で少女たちのトラウマになっているはずなんだけどなあ。
24年組よりちょっと上の世代だからか、イマイチ正当な評価を受けていないというか、スポットが当らない、まことに遺憾であります!

…取り乱してしまいました。失敬f^_^