快読日記

日々の読書記録

「ぐるりのこと」梨木香歩

2008年04月20日 | エッセイ・自叙伝・手記・紀行
《物語という仕掛けがない分、エッセイはその人を直に(近い形で)読めますね》





英国滞在記「春になったら莓を摘みに」がとてもよかったので、と言えば普通、小説の代表作を読むべきところを、あえて続けてエッセイに行くこのへそ曲がりぶり。
おいしいそば屋でカレーうどんばかり食べてる人みたいです。

おもしろいエッセイをきっかけに、その作家の小説も愛読するようになることがあります。
逆に、エッセイは大好きでも小説はいまひとつピンとこない場合もあります。
ちなみにわたしにとって前者は姫野カオルコ、後者は三浦しをんです。
そして、梨木香歩はきっと前者になる、そんな気がします。

優しさに満ちているけど決して甘くない、静謐さの下に煮え立つような激しさもある、こういう人の小説をぜひ読みたいものだなあ・・・などと言うまでもない人気作家なのにね。

とりあえず「りかさん」「からくりからくさ」を買ってきました。

■2007年12月読了
新潮文庫 【日本のエッセイ】