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横山光輝さんの作品を語る その5

2013-07-21 20:34:18 | 漫画・アニメ
今回は名脚本家の辻真先さんが原作した作品である「戦国獅子伝」を紹介します。

戦国と言っても日本の戦国時代ではありません。
古代中国の春秋戦国時代が舞台となっております。


周王朝を打ち立てた功臣である太公望呂尚が開祖となった国『斉』は烈公の時代となっていた。
烈公は鬼王と恐れられるほどの武威を示していたのだが、戦から凱旋した際に出会った呪術師怨黒雲をインチキ呼ばわりした挙句、腐刑にしたことから10日後に死ぬという呪いをかけられてしまう。



文竜:この物語の主人公。烈公と倭人の間に生まれた子で斉の太子だった。伝説の剣『竜行剣』の使い手でもある。呪いと力の衰えに苦しみ自決しようとする父の心を慮って自らの手で刺し殺し、あえて父殺しの汚名を背負い、獅子の崑崙と共に旅立つ。



武虎:純情一途で弱いもの虐めが大嫌いな熱血漢。天下無双の力持ちである。文竜と出会い、弟分として旅の道連れになる。



烈公:三国志の張飛じゃないよ。鬼王と呼ばれ、南方の大国『楚』にも勝利したが、怨黒雲を処罰したことから呪いを掛けられてしまう。力の衰えを感じ、自決しようとするもその勇気すら呪いで奪われ、最期は文竜の手に掛かり逝く。



孫臏:祖先の孫武と共に孫子と呼ばれる兵法の大家。若い頃、その才を同門だった龐涓に妬まれ、あらぬ罪を着せられ両足を切断される憂き目に遭う。
半ば旅人のような身分にも関わらず、孫家三風党など子飼いの部下を何人か引き連れている。行く先々で文竜を手助けしていたが、それには大きな理由があった。



朱豹:酔拳の名手で文竜を付け狙っていたが、なんだかんだで旅の道連れになってしまい、結果的に共闘することになる。後に文竜とはぐれた際は武虎と行動を共にした。



怨黒雲:恐るべき呪術と妖術を操り文竜たちを苦しめる。烈公によって腐刑にされたことで捻じ曲がったのか元々そういう性格だったのかわからないが、魏の恵王に取り入り、邪魔者を排除し思うがままに国を操る。



龐涓:魏の将軍で、孫臏とは同門であった。龐涓も優れた兵法家であったが、孫臏にはどうしてもかなわなかった為、その才能を恐れて殺そうとするも、負い目からか両足を切断させるだけに留めた。
怨黒雲と協力して文竜たちの前に立ちふさがる。
しかし、大の悪人というわけでもなく、時には情けをかけたりするなど武人としての心も持ち合わせていた。



玉燕:中盤以降に登場するヒロイン。石礫の名手でその腕前は飛んでいる鳥さえも叩き落す。婚約者がいたが、とある事故で亡くなってしまう。後に文竜と結婚するが・・・




老子:蔭ながら文竜や武虎たちを助ける仙人のような人。その圧倒的な術の前には怨黒雲すら敬意を抱かずにはいられないほど。バランスブレーカーなのを自覚しているのか、戦いに介入してどちらかが有利になるようなことはしないようである。孫臏の奥底にある真意を見抜き、窘めたが孫臏は聞く耳を持たなかった。



さて、この作品、戦国春秋時代を舞台にしているという珍しい作品です。
春秋戦国時代は秦が統一するわけですが、その秦が統一する頃の話でもなく、その秦を打倒した項羽と劉邦が活躍する楚漢戦争というメジャーなところでもないのが逆に面白いですかね。
中盤までは文竜一行の冒険活劇という感じだったのですが、終盤は文竜が宋に仕官して黒馬隊という精鋭部隊を率いる隊長になるという展開が待っています。
やっぱり最後は戦争の話になるのか~って感じでしたね。

あと、主人公が竜行剣という一撃必殺の剣の使い手というのも良かったですね。
しかもこの竜行剣て作品オリジナルかと思ったら、太極拳などと並んで実在するみたいなんですよね。

なんだかんだで1冊読んだら次が読みたくなる作品でした。
夏休み、うちに集まった友人と3人で順に回し読みしたこともありましたねw


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