カメラと時の対話

２００２年以来長く使っていたデジカメも
そろそろ引退間近か。
スライド式のフタが外れてしまう。
オリンパス社製でこの時に買った価格だと
今かなり高性能のデジカメが手に入る。

そして整理中にたまたま出てきた昔愛用のポケットカメラ。
父がカシャカシャしていた懐かしい代物でもある。
「我楽多再見録」にでも登録したい玩具だ。

アナログ機の最後に楽しんだヤツももう一昔前。
使い捨てカメラに移行して久しく、
見向きもしなくなったのが何時の日か、
それさえも忘れた。
中に５枚だけ撮ったフィルムが入ったまま。
現像したらどんな過去を覗けるだろうか。
小さなタイムスリップの穴である。

中学の頃、最初のカメラで
撮った時の感動も。
コダック社のが一番好きな色合いだった。
先月の破綻のニュースから
あの鮮やかな黄色も甦った。

時代を“うつす”のもカメラ。
次のは何台目になるのか。
物持ちの良さもほどほどに。
でもまだ思い出のいっぱいつまった
デジカメを手放せないでいる。