なんという巡り合わせ

今日、デスクにいたら某エージェントさんの偉い方が、わざわざ一冊の本を届けてくださいました。
その御本の題名は「ああ、死の島テニアン」！
そう、欲しくても手に入らなかったあの伝説の御本の復刻版です！！
こちら（サイパン）に来る際、インターネット版をプリント・アウトして持ってきたほど、執着のある御本でした。
その理由は、著者の相良智英さんは、徳ちゃんが所属していた第５６警備隊で生き残った方だったからなんです。
ずいぶん前に、ご子息が公開されているＨＰのメール・アドレスに問い合わせをしたことがありましたが、お返事を頂けず、もしや、うちの徳ちゃんは、なにかしでかしたのではないか？とも思ってました。

そのエージェントさんのスタッフさんがご紹介くださったのですが、８４歳になられるのでしょうか？杖をついていらしたのですが、お元気なご様子で、私的には、６月に天皇陛下をお見かけした時よりももっと緊張しました。
大叔父が同じ部隊だったこと、それが縁でテニアンで働いていること、他に何を話したか、何を話しかけてもらったか覚えてないんですが（笑）
５６警の暗号を言った時には、嬉しそうに微笑まれたのを覚えています。

そして、そして、なんと！
相良さんは５６警の名簿をお持ちだと言います。
私は、徳ちゃんの死亡報告が「南洋方面テニアン島付近で死亡　ウ三三九部隊」というあいまいなものだったため、正直自信がありませんでした。
どんなにテニアン関係の資料を集めても名前が出てきません。
ウ三三九が、第５６警備隊小川隊の暗号だってわかっても、確信が持てずにいました。
相良さんの息子さんご夫婦がページをめくっていく様子を拝見しながら、不安な気持ちでいっぱいになっていきました。
所属していなかったらどうしよう。所属していたらどうしよう。。。
そして・・・「ありましたよっ」という声！！！
確かに、徳三の名前がありました。しかも本籍の住所。。。。。
涙が出ました。仕事中なのに（笑）
確かに、生きてここにいた。その証を初めて見つけることができました。
全ての方に感謝しました。「心からありがとうございました」という私の気持ちは、上手く伝えることができたのでしょうか？
先ほど、日本にいる父に電話したら、とっても喜んでいました。さっそく、本家に報告するって言ってました。
私のお客様が、ちずちゃんからもらった御本の中の名簿に、お兄様の名前が載っているのを発見して、「手が震える程感動した」と、お菓子と共にお手紙をお送りくださいました。
その気持ちが、心底分かりました。
こうやって、残された者の積年の思いが少しずつ成仏して、天に昇っていくのだと思います。
ああ、テニアンに来られて本当に良かったと思います。
こういう気持ちを出来たら残された遺族の方々に与えたい。真剣にそう思います。

最後に、この出会いを与えてくださいました○○○のＭさん、お礼のしようがない程、感謝しています！
いつもいつも、気にかけてくださって、ほんとうにありがとうございます！！