中国ドラマ「宮廷の諍い女」 第43話

夜遅く養心殿に皇后がくる。年が明けてからの元宵節に「何か催し物でも?」と聞く皇后。雍正帝は皇太后の病がなかなか回復しないため「簡素に祝ったほうがよかろう」と答える。
「弘暄に恩情を与えたのは善行でありましょう」と皇后が言うと「莞嬪(甄嬛)の提言だ」と雍正帝は返す。顔色を変えた皇后は「お話を聞き気になったのですが、莞嬪の行動は時にしきたりに反します」と言う。弘暄の冊封を提言するなど度を越えていると。

莞嬪の慈悲が利用されるかもしれないと言う皇后に「莞嬪が父親にうまく利用されているとでも?」と言う雍正帝。皇后は、莞嬪は聡明だが、分をわきまえるという点では安貴人と祺貴人には及ばないと話す。「祺貴人は物分かりがよい」と雍正帝が言うと、すかさず「やはり満軍旗ですから」と言う皇后。漢軍旗出身の莞嬪に比べれば忠誠心があると。その言葉に雍正帝もうなずく。


雍正帝は皇太后に会いに行く。「祺貴人を気に言った?」と聞く皇太后。功臣の娘のため、冷遇してはいけないと話す皇太后に、雍正帝は「むろんです」と答える。
雍正帝は十皇弟の例もあるため、功臣にも権力を与えすぎないように気を配っていると言う。そして年羹堯の件があって以来、常に警戒していることを話す。「隆科多が二の舞にならないとよいのですが」と言う雍正帝。

しばらくの間の後「大丈夫よ」と皇后は言う。隆科多とは数十年の仲で先帝にも尽くした臣下だと。「後宮は政務に干渉してはならぬのでは?」と雍正帝は返す。
雍正帝が帰り「やはり陛下は用済みを斬り捨てる気ね」と皇太后はつぶやく。


年羹堯の書記官の首を市中にさらしたことについて、書記官は罪深いが首をさらせば民が怯えると甄嬛は雍正帝に話す。書記官の一族の女を庶民以下にし、男は流刑にしたことについても、書記官の罪はともかく「中には無実の者もいたことでしょう。陛下が恨みを買ってしまいます」と言う甄嬛。大事にならぬようなら情けをかけたほうが、皆、陛下に感謝すると。しかし雍正帝は「やはり男の決断は分からぬか。天下を揺るがす者は、故意でなくとも手を緩められん」と言う。

「私めが浅はかでした」と謝る甄嬛を自分のそばに呼び寄せる雍正帝。
雍正帝は修繕した碎玉軒に戻るよう甄嬛に話す。そして「碎玉軒にはそなた1人を住まわせたい。会いに行く度、祺貴人がいると居心地が悪くてな」と言う。
「いつでも朕のそばにいろ」と雍正帝に言われ「私めも永遠に四郎といたいです」と返す甄嬛。雍正帝は甄嬛を抱き寄せる。


翌日。身支度を整える甄嬛に、養心殿の外で安陵容が待っていると崔槿汐が伝える。待たせては悪いと急ぐ甄嬛。

安陵容が養心殿の前で待っていたのは、甄嬛と一緒に皇后へ挨拶に行くためだった。甄嬛が養心殿から出て来た後、すぐに朝議へ行くため雍正帝も出て来る。そして「莞莞。いつもどおり今夜も来い」と言いながら行ってしまう雍正帝。


皇后への挨拶にはまだ誰も来ていなかった。早く来た2人に、礼儀正しく寵愛されるはずだと言う皇后。安陵容は笑いながら、雍正帝が甄嬛のことを"莞莞"と呼んでいたと話す。皇后は笑いながら「よほど陛下は愛おしいのね」と言う。

安陵容の冊封は簡単でいいが、甄嬛の礼服には時間がかかると「冊封の日にでも届けさせるわ」と皇后は言う。


甄嬛は沈眉荘のやけどの傷痕に安陵容からもらった舒痕膠を塗る。足りなくなったら安陵容に作ってもらうと話していると、温実初が来る。
舒痕膠を見て「そちらは何でしょうか」と言う温実初。手に取ってみた温実初は匂いをかぐと預かりたいと言う。「では、お願いするわ」と言う甄嬛。


年羹堯を称えた銭名世の詩集を甄嬛の父・甄遠道が気に入り家で鑑賞していたようだと、雍正帝に瓜爾佳鄂敏が訴える。不審に思い、甄遠道の屋敷から何とか持ち帰ったと言う瓜爾佳鄂敏。年羹堯との往来はないが、甄遠道が銭名世に同情していると言う。


瓜爾佳鄂敏の娘・祺貴人に「あなたの父親の報告に陛下は何と?」と聞く皇后。祺貴人は「何もおっしゃらなかったそうです」と答える。雍正帝が功臣の傲慢さや敵への同情を激しく嫌うことを知っている皇后は「莞嬪が原因で気が変わったとなれば大変だわ」と言う。


雍正帝が甄嬛の宮へ。甄嬛に読んでみるように言い、銭名世の詩集を雍正帝は手渡す。「大した詩でもないと」と甄嬛が言うと「でも入手は困難だ」と返す雍正帝。そして「誰ならわざわざ求めると思う?」と聞く。「本当に好きな者か、作者の知己なら買い求めましょう」と答える甄嬛。雍正帝は詩が悪に媚び称えているため、書いた者を罷免し故郷に戻すべきだと話す。しかし甄嬛は「悪は称えていないかと」と言う。

十弟たちを称えているのだぞ、と雍正帝は言うが、甄嬛は書かれたのは十皇弟が敦親王の時で、その時なら称賛する者もいたため「このような詩集もあるかと」と話す。そして意見を聞かせるように言われた甄嬛は「過ぎたことならば追及などせず、詩書を処分すればよいかと」と答える。詩書を持つ者に厳罰を下せば、みんな恐れおののいてしまうと。「考えてみよう」と言い、雍正帝は帰って行く。


甄嬛が妃になる冊封の儀が行なわれる日。内務府から届いた衣装を着ようとした甄嬛は、衣装が破れていることに気づく。姜総管を急いで呼び、何とかならないか聞く甄嬛。しかし仕立てに使った金銀の糸の予備はなく、修繕にも数日かかると言われてしまう。今から皇后の元へ行かなくてはいけない甄嬛は焦り出す。

困っている甄嬛に、先日皇后の宮の礼服を修繕したと話す姜総管。「似てはいませんが、儀式には問題ないでしょう」と。その衣装しかないと思った甄嬛は、借りることにする。


甄嬛が着いたとという知らせを受けるが、皇后は頭痛がするため雍正帝に先に行ってほしいと言う。雍正帝が行くと、薄い布の向こうに立つ女性の姿が。

驚いたように「莞莞?」と雍正帝は言う。甄嬛が「四郎」と言うと、たまらずに甄嬛の元へ行く雍正帝。そして布越しに「莞莞。戻ってきたのだな」と雍正帝は言う。甄嬛が布を分け手を出すと、その手を雍正帝は取る。

「甄嬛です。陛下に拝謁を」と言う甄嬛。雍正帝は布を開き甄嬛の顔を見る。「なぜ、そなたが?」と言う雍正帝。そして突然、雍正帝は「その衣装はどこから?」と言うと「無礼者!」と怒り出す。慌てて駆けて来る皇后。皇后も甄嬛の礼服を見て驚く。

甄嬛の着ていた礼服は、純元皇后の衣装だった。絵春は皇后が純元皇后の衣装を整理した際、衣装の南珠が取れ、糸もほころびていたため内務府に修繕させたと話す。「よりにもよってこの衣装だなんて」と絵春を怒る皇后。「初めて会った時の衣装だ」と雍正帝は言い、甄嬛に脱ぐように言う。その場ですぐに脱ぐ甄嬛。

「不注意でした」と甄嬛は、着ることになった経緯を話す。「お許しを」と甄嬛は言うが、雍正帝の怒りは収まらず、皇后が言葉を与えねば儀式を終えたとは言わないと言い、甄嬛に碎玉軒で謹慎するよう命じる。


消沈した甄嬛は、自分が純元皇后に似ていたことを悟る。体を心配する崔槿汐が忠義を尽くしてくれたのも、純元皇后に似ていたからだと思ってしまう甄嬛。端妃と出会った時、驚いた顔をしたのも似ていたからだと。そんな甄嬛に、忠義を尽くしたのは似ているからという理由もあったが「今は小主しか…」と言う崔槿汐。

崔槿汐は今回の衣装のことは「きっと罠だったのです」と話す。甄嬛は崔槿汐に疑ったことを謝り、どんな理由てせあれ尽くしてくれたと言う。
皇后の許可なく遺物に触れることは出来ないため、衣装のことは皇后の仕業だと分かる甄嬛。

甄嬛は寵愛を取り戻すことはもう無理だと思う。そして碎玉軒が冷宮と同じだと涙を流す。雍正帝にとって、自分が単なる純元皇后の身代わりだったことも分かった甄嬛。


雍正帝の怒りは夜になっても収まらず、甄嬛の俸禄を答応並みにするよう蘇培盛に言う。


瓜爾佳鄂敏の提言と衣装のことで目論みがうまくいった皇后。「こなたは、いい姉を持ったわ」と純元皇后の衣装をなでる。まだ、こなたの手助けをしてくれると。
「陛下は心からお怒りのようですね。姜総管も犠牲に」と安陵容が言うと「知る者は少ない方がいい」と皇后は返す。安陵容はひざまずき「私めは今後も娘娘のため精いっぱい尽くします」と言う。

甄嬛は謹慎となったが「陛下のお怒りが一時的だったら?」と皇后に聞く安陵容。皇后は「陛下が恩情をかけても以前とは同じにはならないわ。莞嬪は自尊心が高い。自分が単に身代わりだと知ったら納得しないはずよ」と答える。甄嬛の心をおるための策だったと分かる安陵容。そこに沈眉荘が来たと剪秋が知らせに来る。沈眉荘が甄嬛のことできたと分かり、皇后は会わない。


皇后と会えなかった沈眉荘は、皇太后に会うため寿康宮へ向かう。しかし、雍正帝と皇后が拒むのであれば皇太后が会う必要はないと竹息から言われてしまう。


ーつづくー


瓜爾佳鄂敏が甄遠道の屋敷に詩集があったと言っただけだよね?
それを雍正帝は信じちゃうの?
え～～～(;´д｀)ノ

とうとう温実初が舒痕膠を目にしました!ヽ(；▽；)ノ
これでいろんなことがきっと分かると思う。
温実初の調べた結果が楽しみ。

今まではね、若曦の四爺のことがあったから、雍正帝のことを「ううむ」と思ってももう少し様子を見ようとごまかしてきたの。
だけどもう完全に今回のことで雍正帝が嫌いになっちゃった～～(￣ω￣;)
ずっとずっと甄嬛は身代わりだったんだよね…。
甄嬛に言ってた甘い言葉も、寝ながら「莞莞」と言ったのも、みんなみんな純元皇后に言ってたんだ…(；_；)
こんなのこんなの、残酷すぎる。
甄嬛が"莞莞"と言われていることを知って皇后が笑ったのも、馬鹿にした笑いだったのね（＊｀ω´＊）

安陵容の髪型が変わりました。
大人っぽくなって、声とのバランスがよくなったかも?
でも、安陵容はこんなに怖い皇后のそばにいて大丈夫なのかな?
祺貴人も皇后派に加わったので、皇后がどちらかを捨て駒に使うこともありえると思うんだけど…。

甄嬛がどうなるのか心配。
なのに月曜までおあづけだよぉぉぉぉ(TωT)



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