金牌なんて知らないと言う娜木鐘に、海蘭珠は阿古拉からの手紙を手に持ちながら、あなたから金牌をもらったと書いてあったと話す。「この手紙を陛下に渡してもしらを切り通せるかしら」と言う海蘭珠。娜木鐘はしおらしくなり、あの金牌は阿古拉への愛の証し、彼には雄々しい草原の鷹になってほしかった、まさか金牌を利用し殺されてしまうとは思わなかったと涙を浮かべる。つらいのは私も同じだと。
「誰かの手に渡ると面倒だから、手紙は私がもらうわ」と言う娜木鐘に、海蘭珠は投げるように渡す。急いで娜木鐘は手紙を確かめるが、中に入っていたのは何も書いていない紙だけだった。「だましたわね」と言う娜木鐘。海蘭珠は「陛下にすべてを伝え、あなたには死んでもらう」と言う。「いいわよ、死んであげるわ。阿古拉の忘れ形見と一緒にね」と言いながら自分のお腹を見る娜木鐘。
娜木鐘は海蘭珠の手を自分のお腹にあて「阿古拉の子を身ごもっているのよ。弟の面影のある子を見たくないかしら?」と言う、死んだらあの世で阿古拉と再会し、夢を通してあなたに真実を告げてもらう、ただ、自分の子に手を下した姉を恨むのではない?と。さらに娜木鐘は皇后になる女が卓林を殺した、私が協力すれば望みどおり復讐できると話す。
尼に盛京から手紙が届く。それを読んだ尼は笑みをこぼす。
海蘭珠は哲哲の寝宮へ。昨日はご迷惑をかけたと、陛下(ホンタイジ)から頂いた人参を贈る海蘭珠。阿納日に受け取らせた哲哲は、娘たちが冊封の儀で着る"鳳袍"を触っていることに気付く。「触らないで」と声を張り上げる哲哲。その声に驚き、娘がつまんでいた飾りがとれてしまう。哲哲は慌てて繍女を呼ぶように命じ、娘たちを叱りつける。その様子を見ていた海蘭珠は"鳳袍(皇后の衣装)しか見えないようね。着させてなるものですか"と思う。
ドルゴンは酒ばかり飲んでいた。ドドを心配した小玉児が目を治せるか聞くと「原因も分からず治せるか?」と冷たく言うドルゴン。そこに玉福晋と皇宮の侍医が来たと知らせが。ドルゴンはすぐに向かう。
ドドは包帯を取るがやはり目は見えない。目の周囲の気血がが滞っている、薬は効かず漢族の鍼灸を試してみるという侍医。ドルゴンは手段は問わないと言うが、自分の目がもう治らないと思ったドドは「もういい」と怒鳴る。宮殿で一番腕のいい侍医でも手上げだと。
玉児と二人きりになれる場所へ行き、座りながらドルゴンは昔からどこへ行くのも一緒だったドドについて話す。母上からはドドは私の影だと言われた、共に戦に行っても私だけが勇者ともてはやされて申し訳なかった、しかしドドは笑って"私は兄上の後ろに隠れている。嫉妬されない分、気楽だ"と言ったものだと。それを聞いた玉児は「うらやましい。あなたとドドは強い絆で結ばれてる」と言う。
「君たち姉妹はどうだ?」と聞くドルゴン。玉児は「母上も阿古拉も死んでしまった。姉妹に戻れると思う?」と返す。「阿古拉を殺した私を恨むか?」とドルゴンが言うと「なぜ恨むの?罪を犯せば罰を受けるわ」と玉児は答える。そんな玉児に「変わったな」とドルゴンは言う。
立ち上がると、背を向けながら「いろいろ起これば変わりもする」と言う玉児。ドルゴンも立ち上がり玉児の横へ来ると「君には変わってもらいたいが、昔の君が消えてしまうのは望まない」と言う。人は変われる、だが自分を傷つけた人に振り回されるなと。玉児は頬笑むと「雪が降っていたらいいのに。また雪だるまを作れるわ」と言う。
寝台で横になっているドドの手に"どうか十五親王の目が治りますように"と願いながら実をにぎらせる蘇瑪。目を開けたドドはその実の匂いをかぎ「これは…ホルチン部になる実だ。琪琪格、ありがとう」と喜ぶ。「なぜ私を琪琪格と?」と聞く蘇瑪に「小玉児、すまない。初めて会った時、君の名乗った"琪琪格"が忘れられなくてね。それに君が笑うと…花のように美しい」と楽しそうに話すドド。蘇瑪は十五親王の"琪琪格"がいるのか聞いた時の事を思い出す。その時「高値の花だよ」と言っていたドド。蘇瑪はドドの"琪琪格"が小玉児だった事を知る。
急に黙ってしまった蘇瑪に、ドドは小玉児が怒ったと思う。蘇瑪は小玉児のフリをし「当然だわ。十五…ドド、病気なのに薬も飲まない。煎じなきゃよかった」と言う。ドドは小玉児が煎じてくれたと思い「だったら全部飲み干すよ」と慌てる。
蘇瑪が飲ませていることに気付かず、ドドは薬を飲む。
玉児の寝宮に海蘭珠が来る。
「何の用?」と聞く玉児に「梅の汁と郷土料理を作ったわ。さあ、飲んでみて」と言いながら海蘭珠は梅汁を差し出す。しかし玉児は受け取ろうとしない。毒入りだと思う?と言い、海蘭珠は自ら飲んでみせる。「まだ疑うの?」と海蘭珠が聞くと「いいえ。自分を疑ってる。いつも疑うべき人を信じてきたから」と答える玉児。
「梅汁はあなたの一番の好物で、乳酪は阿古拉の好物よ。故郷の味を知る人は減った。阿古拉が死んで少しもつらいとは思わないの?」と言う海蘭珠。玉児は海蘭珠をじっと見つめながら「私が?」と言う。そして顔をそむけると「分からない」と。さらに海蘭珠は「私を姉だと思う?」と聞く。「あなたこそ私を妹だと思ってる?」と聞き返す玉児。海蘭珠は言葉に一瞬詰った後「あなたを恨んだことはないし、過去は水に流すと…」と言い始め、玉児はその途中で「やめて」と止める。
「母上は死んだのに、いまさら何よ」と玉児は強く言う。信じなくてもいい、私の敵は別に、と海蘭珠は話そうとするが「あなたの敵が誰であろうと、その手で姉妹の絆を断った。あなたには復讐しかない。今度、悪事を働けば天が許しても私が許さないわ」と玉児は言い放つ。
海蘭珠の産んだ子は、海蘭珠が身重の時の毒で体が弱く乳を飲もうとしない。薬を与えなければ、恐らく命に関わると侍医は言う。
冊封の儀が行なわれる日。
鳳袍を着た哲哲が皇后の席に着こうとした時、子供を抱きかかえた海蘭珠が「陛下、大変です」と言いながら入ってくる。高熱を出した第八皇子を助けてほしいと懇願する海蘭珠。ホンタイジは侍医を呼ぶように言い、海蘭珠と一緒にその場から出て行ってしまう。
関雎宮に呼んだ法師は、第八皇子は一命は取り留めたが、満1か月まで生きられないと告げる。第八皇子の場合、母が子の尊さを決める運命、海福晋(海蘭珠)が卑しい出だから子は生まれながらに虚弱で夭逝の相がある、龍である陛下には鳳凰のような女性こそ釣り合う、皇子も父母の福を受け生き長らえると。私の幸が薄いからだと海蘭珠は涙を流す。
冊封の儀は別の日に延期となる。この日を待ちわびていた哲哲の落胆は激しく倒れそうに。心配して「叔母上」と言う玉児。
哲哲は1年も薬を飲み続けているが、月のものが来ていなかった。根気よく薬を飲み、心を落ち着かせれば身ごもるのも可能だと言う侍医。怒った哲哲は茶器を手で払い、侍医の頬に熱い茶がかかる。「でも一向に効果が見られないわ。皇子を産んでこそ正真正銘の皇后になれるのに」と怒る哲哲。
慌てて謝りながら哲哲の寝宮を出た侍医は"運の悪さを人のせいにするな"と思う。そこに娜木鐘の侍女が侍医に声をかけて来る。
侍医の赤くなった頬を見て「八つ当たりだなんてひどいわね」と言う娜木鐘。侍医は自分の不注意でケガをしたとごまかそうとする。大福晋(哲哲)とは無関係だと。「では、薬を飲んで身ごもれなくなったのも無関係なの?」と娜木鐘は言う。動揺する侍医。さらに娜木鐘は報告していないことを陛下が知ればどうなる?と言う。
たくさんの金子を見せ「これは海福晋からの心ばかりのお礼よ。陛下は海福晋と第八皇子を愛するがあまり冊封の儀も延期にした。息子を産めぬ者が将来の皇后になれるかしら」と言う娜木鐘。陛下に何を報告するべきかは分かっているはずよ、と。侍医はうなずく。
ホンタイジの前でひざまずき、何度も頭を下げて謝る侍医。「いまさらそんな報告をするとは」とホンタイジは激怒する。
海蘭珠の寝宮へ向かったホンタイジは、入り口で烏雅に海蘭珠の様子を聞く。毎日、第八皇子を抱き、卑しい身だと自分を責め、毎晩窓際にひざまずいて天に自分の命を削ってでも第八皇子をと祈っていると話す烏雅。第八皇子を見つめ、ため息をつく海蘭珠を見ながら"蘭児。朕がどれほどそなたを救いたいか。絶対にそなたを失望させはせぬ"と思うホンタイジ。
ホンタイジは海蘭珠に会わずに帰るが、海蘭珠はホンタイジが来ていたことに気付いていた。
衰弱していく第八皇子に、予言どおり満1か月持たないかもしれないと思うホンタイジ。「しょせんは法師の予言ですし、人の生死はどうにもなりません」と哲哲が言うと「天に背いてでも命は救う」とホンタイジは怒る。言いにくそうに「私も陛下のために男の子を産めますと言う哲哲。それを聞いたホンタイジは「折り入ってそなたに話があるのだが…」と言う。
「この数年、月のものが途絶えておるな」とホンタイジは切出す。動揺を隠そうとしながら「そんなことありません」と言う哲哲。ホンタイジは皇子を産めと強要したくないと言う。必死で哲哲は陛下を愛しているからつらくないと言い返す。それでもホンタイジは第八皇子を救ってもらいたいと話し「蘭児を皇后にすれば第八皇子の命は救われるだろう。そなたが犠牲になってくれ」と告げる。「私が唯一の皇后だと言いました」と泣きながら訴える哲哲。どうか考え直してくださいと。しかしホンタイジは皇后などしょせんは名目、そなたの恩は忘れない、朕の心の中ではそなたが皇后だ、と言うと行ってしまう。受け入れられない哲哲は「私こそが皇后だわ。私から座を奪うなんて絶対に許せない」と泣き崩れる。
第八皇子の満1か月の祝いの席で、ホンタイジは海蘭珠を皇后に封じ、第八皇子を皇太子にすると宣言する。ホーゲは「赤子に皇太子が務まりましょうか」と言うが「誰がそちの意見を求めた」とホンタイジに言われてしまう。
「哲哲は弱っており後宮を管理する重責は担えん。一方、海福晋は聡明で第八王寺を産んでくれた。皇后の息子は、当然、皇太子だ」と言うホンタイジ。いち早く娜木鐘が「おめでとうございます」と言うと、皆も祝いの言葉を言わないわけにはいかなくなる。
福晋たちと話をしていた娜木鐘は、哲哲を見かけ、わざと「皇后娘娘」と声をかける。そして「誰かと思えば"妃"に封じられる大福晋でしたか」と言う。皇后と見間違えるとはと。黙って行きそうになる哲哲の前へ先回りし、さらに娜木鐘は「皇后娘娘は若くて美しくないと」と言う。玉児はその様子を見ていた。
その場から離れた哲哲の前に現れた玉児は、気にしないように言う。「私は平気よ」と哲哲が言った後、海福晋が呼んでいると烏雅が玉児を呼びに来る。
鳳袍の前で酒を飲んでいた海蘭珠は「叔母上より私のほうが似合うはず」と玉児に言う。一緒に祝ってよ、と海蘭珠が差し出した杯を玉児は払いのけ、酒が鳳袍にかかる。「着たくもないくせに」と言う玉児。海蘭珠は「この鳳袍を着れば皇后になれる。皆が私のことをうらやむのだわ」と笑う。
だったら、なぜ鳳袍にお酒がかかっても平気でいられるの?と玉児は言う。卓林さんが贈った花嫁衣装は豪華な装飾品はついていなかったが姉さんにとっては宝物だった、皇后になれると喜ぶ芝居をしても私や自分の心はだませないと。望みもしない座をなぜ奪おうとするのか聞く玉児に「卓林を殺した人は許さない。皇后の座に執着するなら、それを奪って一生踏みつぶしてやるわ」と答える海蘭珠。
叔母上が卓林を殺せば陛下が姉さんを後宮に迎えることになる、あり得ないと思う玉児。そんな玉児に海蘭珠は「あなたを嫁がせたのも陛下のご機嫌を取るためだわ」と言う。私を後宮に引き入れようと思ったのは、あなたたち母娘に対抗させるため、そして自分は漁夫の利を得ると。「そんな言葉、私が信じると思う?」と玉児が言い返すと、海蘭珠は「お母君を逆恨みして後悔してるの。あなたを傷つけた。私を疑ってもいいけど、哲哲を信じては駄目」と言う。
玉児は愕然としたまま海蘭珠の寝宮を後にする。
玉児が寝殿に戻ってくると哲哲が待っていた。「あなたの力が必要なの」と言う哲哲。皇后の座は渡せない、呉克善とドルゴンから陛下へ圧力をかけてもらってと。「だったら正直に答えてください。卓林は叔母上が殺したので?」と聞く玉児。「誰に聞いたの?海蘭珠?」と哲哲が言い、玉児は「そうです。復讐するために皇后の差を奪うと言いました」と答える。
「なぜ私が卓林を殺すの」と言う哲哲。玉児は「私も知りたいです」と返す。そして卓林の死の真相を解明できれば海蘭珠の恨みも消えるかもしれないと言う。
玉児は哲哲の様子から海蘭珠の話が本当だったと悟り「力にはなれません」と告げる。
哲哲はひざまずき「私を見捨てないで」と懇願する。「非はあれど、私はあなたの家族よ。皇后の座は渡せない」と言う哲哲。玉児が「それほど皇后の座が大切ですか?」と言うと「あなたや呉克善、ドルゴンのためでもある」と哲哲は話す。海蘭珠は残酷な女、阿古拉を殺したドルゴンを簡単に許すと思う?と。何度も救ってくれたドルゴンを見捨てるつもりかと言われ、玉児は迷い始める。
ーつづくー
蘇瑪(;△;)
蘇瑪からしたらとてもショックだったと思うのに…。
この一途な気持ち、ドドが分かってくれるといいな。(怒らないといいな)
ホンタイジが………また残念( ̄ω ̄;)
海蘭珠は本当に玉児と元のような姉妹に戻りたいのかな?
海蘭珠からしてみたら、たとえ母親が違っても、もう玉児しか肉親はいないものね(;△;)
あの法師の言葉は嘘ということよね?
玉児はどちらの味方をするんだろう?
ドルゴンのことは私も心配だけど…本当、選択を間違えないでほしいよぉヾ(・ω・`;)ノ
あの謎の尼は誰?
それも気になるー。
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この回は冒頭の蘇瑪が切なすぎますね。。。
十五爺、こんな蘇瑪の思いに応えるためにも
元気にならなくては!ですね~
以前、お衣装のことを書かれていましたが、
郊外?(岩山?)で十四爺と玉兒が話すシーンは
玉兒が穏やかな表情をしているようで
流石十四爺とにんまりしながら見ていました。
実は、玉兒のこの時の緑の衣装が
皇太玉が即位した後の中では
個人的に一番のお気に入りです。
それにしても哲哲、大丈夫でしょうか。
海蘭珠と哲哲、どうなってしまうのでしょう???
ドドは目が見えないけど好きな人と間違える?のかな、
と思ってしまいました。声にてるのかな。
海蘭珠と哲哲、玉兒この先どうなってしまうのでしょうか。
哲哲も怖いです、相手の弱点知りつくしてるから
玉兒も哲哲を助けるようになるのかな。
謎の尼さんに手紙を書いたのって海蘭珠だったのかな。
今週はどんな風に展開するのでしょうね。
15爺に、スマの思いが届くと良いなぁ~。
それにしても、ホンダイジン、馬鹿?←失礼しました。
自分勝手過ぎると。天罰が、
下ります。