【登場人物】
岳飛(がくひ) …文武両道に秀で、忠義に厚い勇士。主人公。
宗沢(そうたく) …宋の元帥。
秦檜(しんかい) …中丞。王仲岏の娘・王氏を娶う。
康王(こうおう) …徽宗の九男。趙構。
邢秉懿(けいへいい) …康王の妻
太上皇(たいじょうこう) …先帝。徽宗。
蔡京(さいけい) …宋の丞相。
李綱(りこう) …宋の丞相。
太宗(たいそう) … 金の第2代皇帝。
粘没喝(メネガ) …金の元帥。
兀朮(ウジュ) …太宗の4男。
韓世忠(かんせいちゅう) …宋の副将。
「二帝北行」
康王府から出た康王(趙構)は、見送る邢秉懿に「必ずや達者で」と言い、馬車に乗ろうとする。そんな康王を呼び止め「無事に戻ってきてください」と言う邢秉懿。
講釈師は人質として金の軍営で拘束された康王を岳飛が救い、数十人を相手に槍で戦ったと美談として話す。それを秦檜が聞いていた。
秦檜は講釈師を呼び「康王は身分は貴く、文武両道のお方である。すべて岳飛の美談にしてしまっては、いささか問題ではないか?」と告げる。
講釈師は客の前に戻ると、先ほどの講談は私が作った物語、これより事実をお話しましょう、と話しを変えてしまう。
太上皇は次々と領土を明け渡している状況の中、民たちが“奸臣がはびこる”と言っていることを知り「誰が奸臣だ」と問う。欽宗が「奸臣のことなら蔡殿にお尋ねを」と言い、太上皇は「答えよ」と蔡京に聞く。困った蔡京は、隣で同じようにひざまずいていた李綱を指差し「李綱…この李綱です。頑に抵抗するから攻められたのかと」と答える。「抵抗せねば今頃お陀仏だった。奸臣とはそちのことだ」と怒り、蔡京を捕らえさせる太上皇。
招賢館。汴京は三日三晩、包囲され風前の灯火となっていた。募れる兵が1万だと聞いた康王は、
「一刻も早く援軍を派遣してください」と宗沢に言われても迷ってしまう。都にいる家族を今すぐ助けに行きたいが、兵の士気は高くても修練を積んでいない、金の精鋭にぶつけても犬死にさせるだけ、それに父上は投降を決められた、出兵して金軍を怒らせれば都の者は…と。宗沢は「陛下が投降書を記したのも時間稼ぎのためです」と説得するが、援軍を出しても挽回は出来ないと判断した康王は「この情勢をかんがみるに、今は時機ではない。静観する」とつらい決断を下す。
部屋に戻った康王は、1人、母や妻の事を思い、涙を流す。
汴京は陥落。兀朮は書画を全部焼かせ、太上皇や欽宗、皇族や秦檜たち重臣を捕虜として連れ、帰途に就く。
それを知った康王は「すぐに二帝を救出するのだ」と言い、宗沢は岳飛に「出陣して二帝を救え」と命じる。岳飛に「お前の肩にかかっている。これ以上、家族を苦しめたくない」と言う康王。
寒い雪の中を裸同然の姿で歩かされてきた太上皇や欽宗たちは、太宗の前で土下座をさせられる。剥いだ羊の皮を背中に乗せられる欽宗と太上皇。金の者たちは笑い「投降者に対する儀式だ」と粘没喝は言う。
震えながら「どうか我々を都に帰してください。帰郷できればどんな条件ものみます」と言う欽宗。太上皇も「もし我が一族を帰していただけるのなら、たとえ…臣下に下がっても本望です」と言う。しかし太宗は「臣下にだと?お前が値すると思うか?」と告げ、また金の者から笑いが起きる。
「重税を課しては宮殿を立て庭園を造営し、築き上げた財を使い尽くしただろう。結果、民の怨嗟を生んだのである。お前たちの頭には、骨董や詩画ばかり。民を省みたことがあったか?宋が堕ちた原因は金の強さだけではない。宋の二帝が暗愚だからだ」と言う太宗。太宗が「趙佶(太上皇)を昏徳公に封じる。趙桓(欽宗)は重昏侯だ」と告げると、いっそう大きな笑いが。屈辱に耐えながら「ありがたき幸せ」と頭を告げることしかできない太上皇と欽宗。
北方の五国城。太上皇や欽宗、その他の皇族たちや重臣は、豚の入った牢の中へ入れられる。
飯も人の食べる物ではなく、豚が食べる餌だった。それでも手を伸ばし、もどしそうになりながらも食べる王氏。驚く夫・秦檜の頬を叩き「普段の志はどこへ行ったの。命さえあれば希望も見出せる。つらくても生き抜かねばならないの」と王氏は言う。諦めるのはまだ早い、生きる道をうかがうのよ、と。秦檜も王氏に差し出され食べ始める。
金は宰相の張邦昌を傀儡国家・楚の皇帝に封じ、黄河より南を統治させる。これにより宋はあらたな王朝を打ち立てる。
「民が承服する王を我らでかつげば宋を再興できるはず」と宗沢や韓世忠たちに話す汪。「汪殿には候補がおありで?」と宗沢が聞くと、汪は「「すぐに即位できるのは康王だけです」と康王を見る。「私か?」と言う康王。
ーつづくー
今回は講釈師のシーンが多かったような…。
とうとう汴京が…(0д0∥)
捕虜として捕まってしまった欽宗たち。
食事というか餌が…それを食べる王氏を見てるだけで、こっちが気持ち悪くなっちゃうよぅぅぅぅぅ(;д;)
王氏はたくましいですね。
韓世忠が再登場です!!(*´ー`*)
これから活躍してくれるのかな?
楽しみ♪
そして岳飛…また大変な役目を(;´д`)ノ
二帝を助けるのは難しいから心配。
岳飛のことだから、命懸けで助けるものね。
続きがすごく気になります…。
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兀朮の台詞が象徴していますね。
大事を成す者は志と良謀を抱く
とか
人を玩べば徳を失い、物を玩べば志を失う
など、
ここでも金と宋の違いが・・・
そして、秦檜も辛い目に会っていたのですね。。。
姐姐も仰っている、
王氏はどん底に落とされても強かったです。
「命さえあれば希望も見いだせる
つらくても生き抜かねばならない
諦めるのはまだ早い
生きる道をうかがうのよ」
ここは立ち上がらないとですね!
そして岳飛たちはどう行動するのか
次回が気になります。
馬の蹄の音とか擬態音がすごくお上手で迫力ありました。
講釈の途中「あら~いやだ~」と聞こえたような気が(んなわけないか)
こんなに長く要らない場面かなと思ったけど
民に岳飛の活躍が美談として広がり、それが秦檜には快く思わなかったという件には必要だったかな。
前回小屋の中では岳飛を認めるようなことを言ったくせに、やっぱり秦檜は心が狭いことが分かった場面でした。
timeさんが書いてみえるように
捕らえた二帝を前にして、ウジュが言っていた漢族の言葉。
狡猾な金でも、敵国の言葉を心に刻んでいるなんて、こちらの方が意外とまともです。ウジュはやっぱり好漢♪
建国当初の宋は言葉通りだったんでしょう。
民を考えず贅沢三昧では滅びるのも当然。
その二帝の末路は哀れでした。
捕らえられた中に、韋氏、秦檜、王氏もいましたね。
王氏は本当に逞しくて強いですね。
お嬢様出で偉そうな態度だったから、もっとわめき散らすのかと思ったら。王氏を少し見直しました。
いきなりひっぱたいたのにはびっくりしたけど、秦檜にとっては、いい嫁さんをもらったのではないかと。
私もこの後どう展開していくのか楽しみです。
それに比べて太宗は貫禄ありますね。細かいことは置いといて上に立つものにはこのくらいの貫禄が必要なんだろうなぁと思います。
牢の中で出された酷い食事。
これ、最初に口にするのは秦檜だろうと思いつつ見てたら王氏の方だったのに驚きました!
「命さえあれば~」の台詞も秦檜ではなくて王氏で…
王氏って逞しいですね!
いいのか悪いのか分かりませんが似た者夫婦!?
そして二帝の救出を任されたのはまたまた岳飛!
大丈夫でしょうか?