和議に来たにもかかわらず、項伯は漢王と項王の戦は漢王が我が王の盟約に背いたからだと言う。漢王は項王と共に天下を安んじ、民に平和を与えたいと願っていると簫何は言い返す。我ら臣下はあれこれ言わず使命を全うするだけだと。納得した項伯に簫何は鴻溝を境にして西側を漢、東側を楚に分け、天下を二分し、互いの領地を侵さないという和議の条件を出す。妥当だと考えた項伯は「異存はない」と告げる。簫何はもう1つ、楚と漢の諍いがなくなるのなら、人質にしている漢王の家族も帰すように言う。項伯は笑い、近々、全員帰すことを約束する。
釈放されることを聞いた呂雉は、すぐに曹氏に伝える。抱き合い喜び合う2人。呂雉は王様(劉邦)に会ったら、曹氏に身分を与えるよう頼むと話すが、顔色を曇らせた曹氏は漢の陣営ではなく、自分の家に帰りたいと言う。そして自分の願いは劉邦の幸せと漢王が戦に勝って平和になることだと言う曹氏。曹氏は懐に入れてあった袋を取り出し、これを渡せば分かってくれると言いながら呂雉の手に握らせる。
釈放された呂雉は漢の陣営へ。
あの人は一緒に来なかったと言い、曹氏から預かった袋を劉邦に渡す。それは曹氏の店でただで飲み食いしていた劉邦が渡した金だった。
呂雉は世話係が持ってきた水で足を洗おうとする。それに気づき、慌てて上着を脱いだ劉邦が「俺がやる」と言い出す。一度くらいは劉家に尽くしてくれたお前に俺が尽くそうと。呂雉は「駄目よ、そんなこと」と止めようとするが、劉邦はやめない。
呂雉の足を洗いながら「もし、お前がいなければ父さんの命はなかっただろう。お前は長年懸命に劉家に仕えてくれた。子供と老人の世話で苦労をかけたな」と言う劉邦。呂雉は涙を流しながら「苦労なんて。私にとっては夫と子供が総てなのよ。家族のためなら何でもできる。恐かったことも絶望したこともあった。いっそ死んでしまおうと思ったこともあったけど、家族のことを思うと死ねなかった」と呂雉は言う。劉邦は洗っていた呂雉の足を自分の膝の上に持って行き「将来何が起こっても、天下をとろうととるまいと、もう苦労はさせない。永遠に俺の奥方様だ」と話す。
幕舎で待っていた薄姫は、呂雉が入ってくると挨拶をする。そこに「王妃さまが、お義姉様がお戻りになった」と言いながら戚夫人が来る。ひざまずき、呂雉に挨拶する戚夫人。お2人でごゆっくり、と言い、薄姫は出て行く。
これで盈様もお母様と会うことが出来、心から喜んでいると戚夫人は呂雉に言う。
呂雉は薄姫を呼び出し、私だったらあなたのように毅然と決断はできなかったと感謝する。そして「自分に殺意を持つ人間を許せる?」と尋ねる呂雉。唐突な質問に薄姫は困ってしまう。その様子を見た呂雉は、あなたは善悪を見分けてほしいと言う。戸惑っていた薄姫は、分不相応なことは考えない、自分を守りたいだけ、奥方様を背くような真似は決してしないと返す。呂雉は薄姫の左手を両手で包むと「あなたはいい人ね。生涯、姉妹でいられたらいいわね」と言う。それに応えるよう、呂雉の手に自分の右手を添える薄姫。
簫何は早急に決断してほしいことがあると話し、太師のことを取り消してほしいと言う。王様は完全に回復し陣営も落ち着いている、盈様も如意様もまだ幼く、急いで太師を立てれば混乱が起きる、身内の不和は避けなければいけないと。そして現代の最大の目標は項羽を討つことだと言い、簫何は劉邦が病床で言った言葉の記録を見せる。
その記録があると後顧の憂いが断たないと言う簫何。俺が言ったのか?こんな事を?と言うと、劉邦は火鉢の上に置く。記録はみるみる燃えてしまう。
戻って来た呂雉に妹の呂嬃は「あの女は本当に頭にくるのよ」と話す。そして、あの女の今の武器は如意、あの女より息子を始末した方がいいと言う呂嬃。呂雉は慌てて王様に聞かれたらあなただけでなく私も責任を問われると叱りつける。
砂遊びをしていた如意がいなくなる。騒ぎを聞いた呂雉は、すぐに呂嬃が関わっていることを悟り問い詰める。悪びれもせず、あの子の運が強ければまだ生きているかも、大丈夫よ洞穴にいるから見つからないわ、と言う呂嬃。しかし呂雉は戚夫人と対立していても如意は王様の血を引く子、何かあれば取り返しがつかないと怒り、呂嬃を劉邦の元へ連れて行く。
劉邦の前でひざまずき、如意のことは妹の仕業だと話す呂雉。劉邦は如意がまだ見つかっていないと聞き、奥へ下がってしまう。そのまま呂雉と呂嬃はひざまずき続ける。
夜になり、ようやく如意が見つかる。劉邦は命は助けるが、沛県に帰り二度と顔を見せるなと呂嬃に告げる。
幕舎を出て行こうとする呂雉を呼び止めた劉邦は、大義の分かる得難い女だと言い、呂雉の手を取ると「さあ、俺の話相手をしろ」と言う。
項軍が撤退するのを見た劉邦は、3日ほどの休暇を兵に与えることにする。
田横は慌てた様子で、兵が移動を初めていると彭越に言いに来る。しかし、その命令を下したのは彭越だった。漢王は俺を粱王に封じ、粱の地で大小合わせて数十の町を与えた、だが今度の大決戦では兵を総て出さなくてはいけない、漢王はケチな男だ、俺にここをただで与えると思うか?見事に勝てば俺は真の粱王になれる、ぶざまに負けたらどうやって漢王に領土を要求すると言うんだ?と彭越は笑う。戦に勝った者が王だと。
彭越は最速で出撃し、項羽の補給路をおさえるよう兵に命じる。
彭越がすでに動いた事を知り、曹参と灌嬰は大至急出撃するよう韓信に話す。固陵の近くで王様が追いつき項羽は苦戦するはず、その時に我らが出兵すれば勝てる、と思った韓信は、もっともいい時期を狙うことに。
兵たちを十分遊ばせた劉邦は、今度は気を引き締めて戦の準備をするよう仲間たちに話す。不思議に思う仲間たちに、項羽は休養し英気を養っているだけ、その後、迷わず逆襲してくるはず、まさに今が先手を取り、追撃する絶好の機会だと張良は話す。
劉邦は仲間に各軍営に戻って部隊を立て直し、戦に備えるように言う。
劉邦に背後から教われ激怒する項羽。項羽は待ち望んでいた戦だと言うが、虞子期や鍾離昧は長距離の移動で兵は疲れている、今戦をすれば我が軍は不利だと反対する。しかし盧綰は正面から向かい討てば勝てると言う。盧綰の言葉を聞いた項羽は「楚軍は引かず、ただ進むのみ」と告げる。
項羽は自ら兵を率いて突撃し、漢軍を窮地に陥れる。劉邦の主力軍は何とか陽夏へ逃げ込み、劉邦は守りに入ることを命じて門を固く閉じる。
韓信と彭越に文を出して10日経つが何の音沙汰もないと簫何は劉邦に話す。「他人はあてにならない。それでもかやるしかない」と言う劉邦。今回は戦わねばならぬ、項羽の奴や韓信、彭越に分からせるのだ、俺たちのやり方で勝てることを、と。
食糧が尽きそうだと虞子期は項羽に伝える。虞子期は彭城に戻り、機会を待つ方がいいと言うが、項羽は劉邦にとどめを刺すこと諦めない。それでは自滅の道をたどるだけ、また多くの勇士たちを失うと言う虞子期。それでも「兵たちの運命は前から決まっている」と項羽は引かず「陽夏を攻める」と言う。
ーつづくー
呂雉たちが戻れて良かったー!!
でも曹氏は一緒に来なかったのねヾ(・ω・`;)ノ
ずっと一緒に苦労してきた曹氏がそばにいるだけで呂雉も心強かったのに。
でも、あんなにいがみ合っていた(?)2人の絆が深まったのは良かった(*´ー`*)
如意のことでは呂嬃が余計なことを…( ̄- ̄;)
でも無事に帰って来て良かったぁぁぁぁ。
呂雉が正直に劉邦に話たことも正しかったと思う。
項羽(;_;)
大人になったとこの間言ったばかりなのに…。
どうしてずっと一緒に戦ってきた仲間の言うことは聞かず、盧綰の話に耳を傾けてしまうんだろう(o´д`o)=3
見てて、本当につらい。
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呂稚、曹氏、薄姫、そして戚夫人。女性たちそれぞれにとても興味深かったです。
曹氏や薄姫は賢いですね。それに比べて戚夫人が“お義姉さま”と語りかけるシーンはやはりわざとらしく感じて今後が気になりますよね(^^;
うささんが大人になったと書かれていた項羽、私もそう思ってましたがなんだか危なっかしいですね…
信頼できるであろう部下たちもいるのに大丈夫かな?心配ですね…
范増以外のブレーン役の人はいないのかなあ、春になっての攻撃も、、戦いたい項羽と状況のタイミングかわあわないような、、。
うささんのいうように、項羽は大人になったのか、その場だけの判断なのかわからないです。盧綰は、、本当に説得上手なんですねぇ。たしか、超高にもまけてなかったしね。
劉邦は、呂稚の足を洗うなんて、これまでの苦労がこれで吹き飛びそうですね。曹氏の事も覚えているし、劉邦の女性に対しての人柄がみえますね。
如意の誘拐騒ぎで、また沛県にかえらされるのかと思いましたがとりあえず、そこまではいかなかったんですね。
戚夫人は、周りからいやがられてるか、男子の母だから強いのかよくわかりません。
あと、数話なんですね、、
ヒヤヒヤでしたね。
姐姐仰るように、
余計なことをしなくてもいいのに。。。
劉邦が呂稚のことを理解していて本当によかったです♪
一緒に囚われ生活を乗り切った曹氏、
呂稚とは異なる判断力がありますよね。
これから穏やかに暮らせるといいですよね。
蕭さま。。。
なぜか戚夫人寄りのような気がするのは
気のせいでしょうか。。。
そして、項羽と盧綰の動きが気になりますね。
次回どのようになるのでしょう???