久しぶりにバイクの二人乗りをした。
高校時代に不良グループのボスに乗せてもらった以来のことだ。
ちょっと怖かったけど、なれると感じる懐かしい風。
今転んだら痛いだろうなぁ・・なんて思いつつ。
時折ゴツゴツぶつかるヘルメッドに、記憶は遠く10代の夏へ。
どうでもいいところで些細な嘘をつく人は、
たぶん、普段からいろいろな嘘をついていて、
ここぞというところでやっぱり大事な嘘をつく。
このキーホルダーは、前の彼氏にもらったんだ。
今でも仲いいよ。
今のやつより全然いい。
今のやつって、今は一人なんじゃなかったっけ。
まぁ、どうでもいいか。
弟より年が離れた少年の華奢な背中につかまりながら、
些細な嘘にだまされてみる。
新都心の駅は、まるで宇宙船のよう。
たぶん、世界の終りに船がでるんだ。
この年になると、世の中、知らないほうが幸せなこともあるって事を知っているから、怪しげな言葉もあえてそのままで。
問い詰めたところで得るものはないから、それならいっそ、だまされたまま。
少年は帰り際に、背中で大きく腕をふる。
走り去るバイクにまたがり、じゃあまたね、って。
君は僕に何を求める?
僕は君に何を見ようか。
Re:
「今、家に着いた!」
お帰り少年。
また今度ね。
亮司さん
あなたは 何を求めているのですか?
あなたは 何処へ 向かっているのですか?
あなた何を探しているのですか?
そこに 愛は ありますか?
スナフキンは あなたに 手を 差し延べてくれますか?