the other half 2

31歳になりました。鬱で負け組。後悔だらけの人生だけど・・。

院長の診立て

2008-08-06 23:10:58 | Weblog
一昨日、病院に行った。

前回の診察の際、当番の医師に、


「桐原さんの鬱はもう治っているんじゃないかと思います。」

なんて、衝撃の宣告をうけたのだが、それからもやはり会社には行けず、これは甘えなのか、病気なのか苦悶していた。


久しぶりの院長=主治医の診察である。


「どう?」


院長は医学書や薬剤のリーフレットなどが山のように積まれた大きな机の向こうから、顔をカルテに埋めたまま、端的に一言、そう言った。


僕は、週の半分は会社に行けないでいることを告げた。


「なに、会社行けてないの?ダメじゃないの、それじゃぁ。」


院長はカルテから顔をあげ、メガネの上から覗き込むように僕の顔を見た。


「・・会社に行けないのが病気のせいなのか、ただ自分が怠けているだけなのか、自分でも・・・(わからないんです。)」


僕の小さなつぶやきをさえぎり、その問いには答えず院長は続けた。



「これね、今のお薬、あなたに効いているの?どうなの?」


院長はカルテを遡り、この病院に初診でおとずれたときに渡した、以前のクリニックの医師からの紹介状を確認している。

院長は、最初から僕の処方については不信を感じていたようだ。
初診の日の対応は驚くほどぶっきらぼうで、不機嫌で、開口一番こう僕に問うた。


「今のお薬、あなたに効いているの?」



その薬が自分の症状に効いているのか。
医師にそう尋ねられると、なんと答えてよいのかわからずドギマギしてしまう。


確かに、鬱がピークでベットの中にひきこもっていた頃に比べれば体も、気持も回復したように思う。
だが、今の処方でベストの状態を維持できているのか、と聞かれれば、素直に「効いている」とは言えない感もある。


僕が言葉に詰まっていると、院長はこうまくしたてるように言った。


「今の薬、効いてないんじゃないの?デプロメールじゃあらちが明かないでしょう・・。これじゃあなぁ。お薬変えますよ。」


最新の服薬状況については、右のカテゴリから「現在の処方箋」を確認して頂きたい。



「・・・会社に行けないのが鬱のせいなのか、ただ怠けているだけなのか
自分でも判断がつかないんです・・。」


僕の二度目の質問にも院長は答えなかった。

僕はたくさんの薬を飲みながら、正常と異常、怠惰と抑うつの間を浮遊する。









今日も請求書が届いた。


家賃の未納、携帯代金の滞納、住民税の未払い、健保の傷病手当金の過支給分の返還請求、電気代に水道料金・・・。


もううんざり・・・。




今の職場は時給なので、会社を休めば休んだだけ給料が減っていく。
7月は月の半分も出社しなかったから、もしかしたら手取りで10万円に届かないかもしれない。



明日は母の誕生日だ。8月7日。僕の地元では旧暦で七夕を祝う。

「8月の七夕」の夜、母はいくつになるんだっけ・・。


母ももう若くない。
収入も十分とは思えない。


誕生日の夜に、お金を無心するような最悪なことはしたくない。




さて、どうしよう。



はっきりしたことは、僕は鬱でもそうじゃなくても、毎日職場に通い、しっかり働いて稼がないといけないという、至極あたりまえの現実だった。



明日も会社に行こう。



頑張って。



大幅変更

2008-08-06 22:34:56 | 現在の処方箋
処方が大幅に変わりました。


■精神科
<毎食後>一日3回
・アナフラニール 25g×2錠
・ジェイゾロフト 25g×1錠
・ロミニアン 5mg×1錠
・ガスモチン 5mg×1錠

<食前>
・なし

<睡眠前>
・ゼストロミン 2.5mg×1錠
・デプロメール 1mg×1錠


若き僧侶

2008-08-02 23:10:47 | Weblog
昨日、久しぶりに処方通り薬を飲んでみた。
今日が休みだったから、多少寝過しても構わないと思って。


そして今日、起きたら昼すぎ。


え~・・・・。



予定していた病院にも行けずじまい。






このところ僕はずっと調子が悪い。

水曜、木曜と仕事を休み、その勢いで金曜日も休んだ。



全然治ってないじゃないか。



いや、治っているのに怠けているだけなのか。
最近、本当に疲れている。
体も、気持も。



「頑張ることに疲れた感じて途方にくれた感じなんだね。」




魂が体から離れて、ふわふわと浮いている感じ。あてどころなく。



「魂が浮いているってどんな感じなんだろう?」



体がだるい。
けっして今の状況に満足しているわけじゃないから、どうにかしたいのだけれど、どうしていいのか、どこへ向かえばいいのかわからない。



「脱力感が強くてこれからどうしたらいいかどうなるかわからないってことかな?」



・・・・。



「とてもいろんな思いがあると思うケド、一緒に考えていこうよ。」




・・・・。



メールを送ってくる彼は、19歳、職業、「僧侶」兼大学生。


浄土真宗本願寺派の寺に生まれた彼は、若くして出家し今は西日本にある仏教系の大学に通っている。



メールがカウンセリング口調なのは、悩める僕を前に職業意識が働いたせいだろうか。



君の気持は嬉しい。でもね、少年。

僕は君よりも少しばかり長く生きている。

そこには、外からは見えない微細な傷が無数についているんだよ。

君の照らす「真理の光」は、すこしばかり青臭くて、眩しすぎる。





見た目は普通の少年だった。
むしろ、その坊主頭と歯並びの悪い顔、決して高くはない身長だけをみると、中学生と言われてもわからないくらいだ。

彼に知り合ったのはかれこれもう1年以上前になる。

ファーストフードでポテトをかじりながら、ケラケラ笑っている。

他宗の位の高いお坊様が、山の中を夜通し何日も走り回る、という荒行を達成したとか。


「山のなか走り回ったって、悟れないから!超ウケるんだけど!!笑」


ケラケラケラ。

ケタケタケタ。


僧侶は笑う。


ケラケラケラ。


少年は笑う。


ケタケタケタ。




「一緒に考えていきましょうよ。」




ありがとう少年。




大人になっても、その気持ちを忘れないでいてほしい。
日本の既成宗教が救済の力を無くしつつあるこの時代に、君の志は尊い。


僕は仏にならずとも、もう少しばかり、安寧な気持ちで日々を過ごしたい。





山の中を走るかな。