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(面白話155)長春のタクシー

2010-11-21 14:20:25 | 日記


中国出張で今年も長春(チャンチュン)に行きました。
昨年は、12月に行き、マイナス25度を体験しましたが、
今回は、マイナス5度でした。
朝6時にホテルを出て、長春空港へ。
タクシーに乗ると暖かいのかと思ったら、ものすごく寒い。
外の気温と変わらない。
気がつくと助手席側(左ハンドルなので右側)の窓が5センチ程開いており、
そこから冷たい風がビュンビュン入って来ます。
助手席の後ろに座っていた私には、マイナス5度以下に感じる風が直接当たります。
我慢しようかと思いましたが、長春空港までは約1時間。 風邪をひいてしまいます。
仕方なく、赤信号の時に運転手さんに窓を閉めてもらおうと思い、
たまたま知っていた寒いという単語 冷(ロン)を連呼しながら
後ろから助手席側の窓の開いている部分を指差しました。
すると運転手さんは、どうやら『右に曲がりたいのか?』と聞いているようです。
そんなことされたら困ります。私は、長春空港に行きたいのです。
『我 想要去 長春飛行場(ウオー シャンヤオチー チャンチョン フェイチャン チー)』
(私は、長春空港に行きたい)と言うと、運転手さんは、
そうだろう、そうだろうと うなづきながら、空港はこのまままっすぐと
車を走らせます。
私は、体温を奪われつつあり、かなり危険な状態になってきました。
このままでは、空港に着く前にどうにかなってしまう。
次の赤信号で、再度 ロン、ロン、 ウオー ロン (寒い 寒い 私 寒い)と
言いながら 窓を指差しました。
すると運転手さんは、 今度は私の ロンに気づいてくれたようで、
ロン ロン といいながら うなづいています。
どうやら、私が 今日は寒いですねーと世間話をしていると思ったようです。
私は、世間話がしたいのではありません、どちらかというとタクシーの中では
寝たかったのです。
今 寝ると危険です。
私は、日本語と身振り手振りで、 『窓 開いてる、 風 入る 私 寒い』とコー トの襟を寄せ
震える格好をすると オーッと言って窓を閉めてくれました。
最初から無理して 中国語なんか使わんかったらよかった。
どうせ通じへんし。


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