意思による楽観のための読書日記

日本史が面白くなる「地名」の秘密 八幡和郎 ***

Japanは「日ノ本」が中国で「リューベン、ジーベン」となり、それを聞いた西洋人がジパングと記し、Japanとなった。倭国は当時の日本人が自分たちのことを「我(わ)」と呼んでいたことから、また自分の地域のことを「ヤマト」と呼んでいたことから「大倭」と記され「倭」となった。好字二字令が713年に発令され、大和と記されるようになった。ヤマトは福岡県に山門(ヤマト)郡、京都(ミヤコ)郡があり、「大和魂」という言葉もあり、沖縄では今でも本土人のことを「ヤマトンチュ」と呼ぶ。

江戸時代には300の藩があり幕府の直轄領は天領と呼ばれたと言われているが、藩という呼び名は幕末に一部の人間が使い始めたに過ぎなくて、版籍奉還から廃藩置県の時に初めて正式に使われたという。天領も同じ時に使われたと。江戸時代には天領は支配所、御料地、幕府領などと呼ばれ、石高で言うと全国の25%ほどが幕府領だった。九州では日田、長崎、富岡、中国では倉敷、大森、隠岐、近畿では生野、大坂、堺、五条、伏見、大津、奈良、山田、多羅尾、中部では府中、高山、韮山、関東甲信越では府中、中野、相川、神奈川、江戸、布佐、岩鼻、真岡、新潟、東北では小名浜、桑折、北海道の箱館であった。

日本の中で同じ読み方をする市がいくつかある。みよし市(三好、三次)、いずみ市(和泉、出水)、かしま市(鹿島、鹿嶋)、こうなん市(江南、香南)、こが市(古河、古賀)、さかい市(堺、坂井)、さくら市(さくら、佐倉)、だて市(伊達、伊達)、つしま市(対馬、津島)、ふちゅう市(府中、府中)、ほくと市(北杜、北斗)、やまがた市(山形、山県)。

筆者による今はなくなってしまって惜しい市町村名。首里、坊津、飫肥、小倉、赤間関、卯之町、杵築、淀、出石、三輪、上野、白子、樟葉、伏見、安土、宇治山田、信楽、忍、角館。いずれも歴史に登場し、読み方も一筋縄ではいかない地名が多い。

平成大合併で生まれた地名。筆者によるベスト10とワースト10。ベストは宮城の大崎、茨城の坂東、愛知の愛西、長野の安曇野、山梨の南アルプス、愛媛の四国中央、大分の由布、新潟の妙高、鳥取の湯梨浜、長崎の西海。ワーストは愛知のあま(文章に埋没する)、千葉の匝瑳(読めない)、岐阜の飛騨(旧字体の意味なし)、山梨の甲斐・甲州(安易な旧国名)、愛知のみよし(同音市名)、福島の伊達(同市名)、秋田の美郷(同音市名)、茨城の筑西(福岡と間違う)、青森のおいらせ(有名なのは上流の奥入瀬渓谷)、熊本の和水(キラキラネーム)。

2013年11月発刊で新しいのがいい。


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