“忘年巡検”では、目的のアンモナイトは今一まともなものに出逢えませんでしたが、この化石には満足しています。
『イノセラムス(Inoceramus sp)』です。
御山からはいくつかのイノセラムス属が報告されていますが、どれかは分かりません。
といいますか...
本当にイノセラムスの仲間なのかが...
峰と谷に落差のある明瞭な輪肋は、イノセラムスの特徴ですが、全体のシェイプがどうも...
変形はあるにしても、殻高と殻長の比率が今一ピンときません。
同じ中生代のペリプロミアなんかに近いような気もします。
(自分の浅い知識では何とも...)
かなりの厚みも感じられます。
転石に平たく張り付いていたので、取り出せるかと思いましたが、意外と容易に立体的に取り出す事が出来ました。
実はこの化石自体がノジュールの表面にへばりついているような状態で、この化石の奥にも同じ種類が核になって入っていました。
裏の画像はアップしませんでしたが、こちらも合弁でした。
堆積環境や保存の悪さ、化石本体が消滅している為に、内型か化石表面が残されたものか判断に苦しみます。
私もほとんど内型と仮定しているので、イノセラムスであろうと判断しているくらいです。
N氏の採集したものとたいへんよく似ています、彼の標本には頂角から翼状部にかけて大きな溝が出来ていました、トヤジョウアヌスの変異体とも見えますが、新種かもしれませんね?
確かに上の化石は印象化石っぽいです。
ただ、ノジュール内から産した一番下の化石については、一部殻らしき組織が残っているように見えます。
“御山の主”のようなkurosionoumiyamaさんに新種かも?なんていわれたら舞い上がるではありませんか!(笑)
いつかはそんな化石を見つけてみたいものです。
イノセラムス類だと判断できるのでしょうが、
溶けていれば、歯の有無や形状で判断できるのですが、
私のような素人には難しいです。
こんな大きな化石ですので、モチロン新洲なんか夢のまた夢ですが、何モノであるかは是非知りたいですね。