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『天・地・水・命』 ~自然の恵み~

 「 天を仰ぎつ 地に伏しつ 水に語りて 命覚ゆる 」 仙人

大化石展

2011-08-15 | 化    石

 開催期間もあと残り2週間近くとなり、近所という事もありちょっと覗いてきました。

 失礼ながらあまり期待はしていませんでしたが...
 やはり外国の化石が多く、実物を見ても感動が薄いのが正直なところです。
 新生代のゾウの化石はやたらに色々な産地のものを展示してありました。

 実際見たかったのは和泉層群の化石です。



 お馴染み「プラビトセラス」、どこにこんな状態のいいのがあるのでしょう?
 今はもう難しいのでしょうが...



 この「ディディモセラス」も、こんなやつは海の中から拾い上げるしかありません。

 海外の化石で唯一目にとまったのがこれです。



 あちらの「ディディモ」は何とも凄いものがあります。
 これは...憧れます。



 「パタジオシテス」です。
 ブログでは紹介していませんが、おそらくこれの欠片と思われるものを今年拾いました。

 結局写真を撮ったのもこんなところです。
 まぁ目の保養にはなりました。

  大阪市立自然史博物館

ナノナビス

2011-07-10 | 化    石

 久々に近所の化石『ナノナビス』です。

 サイズも小さく欠けていますが、一応合弁です。



 しかし...



 残念ながら口が閉じていません...
 まぁこんな化石もこれはこれで面白いかなと...

 こちらは違う産地の『ナノナビス』です。



 長い事訪れていませんが、外和泉層群“御山”産です。
 “御山”でも結構『ナノナビス』には出逢えます。
 ほとんどが片貝で、それ程状態は良くありませんが...
 これはまだまともな方です。



 今はチョット沢を登る気にはなりませんが...
 秋になったら久々に行ってみようかなぁ...

思いがけず...

2011-07-08 | 化    石

 これは“親子”でしょうか...?

 右の『アツリア』が、クリーニング中にポロッと出てきました。
 あまり状態は良くありませんが、ちっちゃいながらもオウムガイです。



 全然意識の中に無かったのに、突然出てくると嬉しくなってしまいます。



 どんな小さな母岩でも、化石がそれより小さかったら出てくる可能性がありますね。

  内浦層群

大~中~小

2011-07-07 | 化    石

 チョット他の産地のクリーニングにも手を染めました。

 一志層群での楽しみといえば、モチロン私はサメの歯です。
 サメの歯を狙って、忘れた頃に訪れる産地ですが、なかなかバカデカイやつにはお目にかかれません。

 あと、見つけて嬉しいのが『 Fulgoraria sp. (ヒタチオビガイ)』です。

 全体的に細みのシェイプや、擦れて浅くなっているものが多いのですが幅が広く深めの肋がお気に入りです。
 もう1つお気に入りの理由として、なかなかまともな状態で産出しないからです。
 かなりの高確率でお目には掛れますが、ほとんどが欠損したり潰れていたり...
 特に殻頂はまずちゃんとに出た試しがありません。





 大きい標本はかなり肋が薄くなっています。
 (これは生長と共になのでしょうか?)



 小さい標本はしっかり肋が残っています。

 様々なサイズを並べてみました。

  Click
 

 保管はこんな感じでしています。



 同種の化石が結構ある場合、さらに産地が同じである場合はラベルも1枚で済みますし、なかなか便利な保管方法です。

 里子に出す(プレゼントする)場合は、新たなラベルが必要ですが...(笑)

  一志層群

チビッ子

2011-07-06 | 化    石

 未クリーニングのコンテナボックスの中に転がっていた『タマガイ』をクリーニングしました。
 状態のいいモノから順にクリーニングをしていたので、これはという化石は残っていませんが、比較的状態のましなモノがありました。

 殻口周辺は欠損していますが、全体として結晶化した綺麗な標本です。



 殻口が不完全なので、内部の石を丹念に掘り出すまでは根性が続きませんでした...

 こんな『タマガイ』もありました。



 1cm程度の可愛い標本です。



 こんなに小さくても、しっかり『タマガイ』です。

 いろんな角度から眺めてみました。







 小さい化石のクリーニングは気を使いますし、肩が凝りました...

  内浦層群

二枚貝

2011-07-05 | 化    石

 内浦層群の石からは、多くの種類の化石が産出しています。
 もちろん種類数からいえば、現生でもそうですが巻貝、二枚貝が圧倒的に多くの種類産出しています。

 どうも以前から、私は、化石に対するミーハー的な憧れからか、アンモナイトやオウムガイなどの頭足類を偏重するきらいがありまして、反省すべき点ですが、巻貝・二枚貝を軽んじています。
 巻貝はまだしも、二枚貝に至っては、合弁でなければほとんど持ち帰ったりしておりませんでした。
 「多くの種を集めよう。」とか「細かく分類を調べてみよう。」などの学術的なアプローチをしていないため、合弁で形が綺麗なものなどに限られてしまっています。
 折角気の遠くなるような時を経て地上に顔を出した化石達なのですから、それ相応の待遇を持って接するべきなのは分かっているのですが...

 今回は色々と内浦層群の二枚貝をクリーニングしました。
 上画像は片貝ですが、下からは全て合弁です。

 残念ながら種名糖については細かく見ておりません。
 画像の羅列で失礼いたします。







 合弁でも、なかなかこれはという標本には巡り逢えません...

 これは何でしょう?とtomioさんに尋ねました。




 変形したイガイの仲間ではないかという事でした。
 確かに殻が多層構造です。
 tomioさん、ありがとうございました。

  内浦層群

ミルフィユ

2011-07-01 | 化    石

 新生代の化石産地では、カキは最も多産する化石の一つだと思います。
 現生の数倍もあるような大きなカキもありますし、多層構造の殻も厚さ5cmを越えるような分厚いものもあります。

 ただ難点は、まともな状態ではなかなか手に出来ないという事です。
 フランス語で“千枚の葉”を意味する“ミルフィユ”のような構造の為、殻表面で綺麗に分離することは難しいのです。



 ただ、この化石については小振りな事もあり、殻表面で綺麗に母岩から剥離することが出来ました。
 波型の表面の装飾も残っています。

  内浦層群

サザエ

2011-06-30 | 化    石

 内裏層群産出の巻貝ですが...

 この形の貝は現生でも見る事が出来ます。
 海辺で醤油の焦げた香ばしい匂いがしてきたら...

 サザエの仲間の『オザワサザエ Turbo(Marmorostoma)ozawai 』です。



 この他アワビの仲間や数多くの岩礁性の巻貝・生物等も産出しています。

 他の人は、“サザエの蓋”を結構採っていましたが、結局私は一つも手にする事が出来ませんでした...





 現生に比べると、かなりサイズは小さめです。
 真ん中と左くらいが平均サイズでしょうか...



 残念ながら殻口まで完全に残った標本を手にすることは出来ませんでした。



 中途半端なクリーニングとお思いでしょうが、カンザシゴカイの仲間の“棲管”とコケムシが殻表面に付着していましたので、残しました。

  内浦層群

ハンバーグ

2011-06-29 | 化    石

 「なんじゃこりゃ?」
 とお思いでしょうが.....

 ひっくり返すと...



 (実は既出の化石ですが)『ムカシスカシカシパンウニ』の化石です。
 母岩を含め厚さ5cmほどありましたが、3cm弱まで薄くしました。
 もうこれ以上手を入れると、おそらく泣きを見る事になると思いますので、終了とします。

 こちらは、表も裏も完全に母岩から剥離されています。



 一部母岩が残っていますが、これを除去しようと思うと、壊滅的な被害が出る可能性があるので、これだけは残す事にします。



 中央の梅型の模様が実に綺麗です。

  内浦層群

久々

2011-06-28 | 化    石

 実に長い間お蔵入りしていた“内裏層群”の化石です。

 少しずつクリーニングをしていましたので、出来ている分から順次紹介します。
 ただし、現生の生き物は“季節モノ”なので、どうしてもUPが優先されてしまいますが、ご了承の程を。

 まずは、イガイの仲間です。

 この化石は、一個見つかるとかなり密集して産出しますので、たくさん出逢えましたが、ほとんどまともな状態では採集することが出来ませんでした。
 殻が非常に弱く、すぐに泣き別れの状態となってしまいました。
 そんな中でも、若干マシなものをクリーニングしました。

 こちらはハボウキガイの仲間です。






 現生では『タイラギ』などが有名ですが、この化石はかなり小さめです。
 ただ、殻頂付近だけで、残りの部分は欠如しているのかも知れません。

  内浦層群

明神層

2011-06-03 | 化    石

 『台風一過』の時、山中の雲の中、10m先も見えないような状況で、慎重に車を走らせていると山側の法面が小崩落して、大小の岩が路面に散乱していました。
 タイヤで踏まないように、ゆっくりかわそうと岩を見ると...

 魅惑的な灰色をしています。
 間違いなく泥岩です。
 幸い前方に車が止められる路側帯がありましたので、車を停めて岩を観察すると...

 なんと、葉っぱが確認できます。

 以前『面河山岳博物館』に行った時、化石の展示があり、石鎚山周辺でも化石が出る事を知りましたが、こんなタイミングで出逢えるとは!

 いくつか転石を拾ってきました。



 それ程状態は良くありませんが、石によってはたくさん折り重なるように葉っぱが見られます。



 この辺りは、久万層群明神層という約4,000万年前の地層です。



 たまたま、狙わずに見つけた化石は嬉しいものです。
 モチロン狙っても嬉しいですが!

  石鎚山系

ニッポニテス

2011-05-26 | 化    石

 いきなり何のオブジェでしょうか?

 当然訪れたことのある方はお分かりでしょうが...



 国立科学博物館横の「シロナガスクジラ」です。

  Click
 

 下に写っている人と比較してもその巨大さが分かると思います。

 今日は時間も遅かったですし、入館はしませんでした。
 7/2~10/2の間『恐竜展』が開催されるので、その時にゆっくり観覧しようと思います。

 ただ、ミュージアムショップだけには寄りました。
 お目当ては“ガチャポン”です。
 国立科学博物館オリジナルのフィギアが入っています。
 目指すはモチロン『ニッポニテス』です。
 8種類あるの当然何が出るかは分からないので、何回目で出るかは不安でした。
 何かかぶってしまったら止めるつもりで...



 な、な、なんと、2回目で出てしまいました。



 運がよくても5,6回は覚悟していたので、凄くラッキーです。
 “ガチャポン”だけは狙って買おうと思っても買えないので...



 う~ん、ついてました。

  国立科学博物館

イスルス

2011-05-17 | 化    石

 いつも採集する場所では、サメの歯はそれなりに出るのですが、ほとんどが『メジロザメ』で、たま~に『イタチザメ』が混じる程度です。

 画像は『アオザメ(Isurus sp.)』です。
 ずいぶん前に小さなイスルスをJr.がゲットしましたが、その他にはあまり採った記憶がありません。

 これが出た時は「ドキッ!」としました。
 ただ先端が無かったので、必死で辺りを探して見つけ出しました。
 仲間と、母岩の♂型と残る岩盤の♀型を見比べながら、「この出っ張りがこのへこみで...」と言いながら、サメの歯の位置を見極めて捜し出しました。

 ただ、完全に裏側の標本なので、母岩から完全に分離する事にしました。

 歯根が割れたり、また歯の先端が折れたりしながら...
 何とか分離することが出来ました。



 そして、表側です。



 若干歯根部を綺麗にし切れていませんが、本体へのダメージをこれ以上かける訳には行けないので、この辺で終わりにします。

 “ギザギザ”の『メジロザメ』もいいですが、“デカイ”『イスルス』もカッコイイです。

  一志層群

クリガニ

2011-05-14 | 化    石

 久し振りに“サメの歯”に出逢いたくて、一志層群に仲間と出掛けました。

 午前中はサメの歯狙い、午後からサメの歯でも“巨大なサメの歯(笑)”狙い、残念ながら後者には出逢えませんでしたが、帰る前に『クリガニ(フジオカツノクリガニ)』狙いに行きました。

 その成果が上画像です。

 ノジュールからの産出です。
 甲羅の部分しかまともに保存されていませんが、なかなか存在感のある化石です。
 ただし“トゲ”は確実に飛んでしまいます。



 また、上のように甲羅が泣き別れになってしまいます。
 クリーニングしてあげたいのですが、薄い殻が確実に飛んでしまい、完全なる印象化石になってしまうので出来ません。

 採れたままの状態ですが、『メジロザメ』もゲットしました。



 さらに...
 また紹介します。

  一志層群

ノストセラス

2011-05-08 | 化    石

 和泉層群から産出したノストセラス科のアンモナイト、『Nostceras cf. hetonaiense』です。

 気房部は若干肋が見えているので残っている可能性があり、住房部はおそらくほぼ残っているような感じです。



 ただノジュールではなく生での産出なので、状態は不安でした。
 サイズとしてはかなり小さめです。

 和泉層群のノストセラス科の異常巻きアンモナイトと言えば、『ディディモセラス』『プラビトセラス』『ボストリコセラス』などが有名ですが、この『ノストセラス』も代表する化石です。
 ただ今までなかなか縁が無く、採集できても住房の一部や欠片がほとんどでした。
 採集する際、いくつかのパーツに分かれてしまいましたが、何とか採集することができました。

 一応クリーニングが完了しました。



 一応気房部も残っていましたがかなり不完全な形です。
 さらに余分な石を除去する事も可能ですが、化石本体の殻が飛んで、内部が露出していますので、掘り込み過ぎないようにこの状態で止めにしました。



 裏側も気房部は内部が露出していて、何処までも掘り込めますので、不自然な状態ですがこれで止める事にしました。

 一応満足なノストを採る事が出来ましたが、状態、サイズなどでまだまだ凄い化石が眠っているはずですし、事実数多く採られていますので、また機会があればさらに状態のいい物を見つけてみたいものです。

  和泉層群