8波の死亡者は9割が70歳以上(日経)
はじめに
人間は新型コロナ(の怖さ)をどこまで知っているのか、と思いながら生きた2年だった。知見は増えているのでこのウイルスとの付き合い方は分かってきた。また、社会への影響についても徐々に見えてきている。さらに、これまでのパンデミック同様に、その後の社会を変えることは間違いがない。
ところで感染すると死ぬかもしれない。これが初期の大多数の気分だった。死の恐怖からは逃れたい生存本能。これは人間誰にもある。感染すると怖い目に合うから行動を自粛する。今は行動変容と言われる。
だが、医療態勢は未対応なのに、政府は社会経済活動の制限を緩めつつある。
既に3つの記事
*人間は気候変動を止められるのか(感染症にも触れています)
を書いてきました。
新型コロナについて人間が確定したことはない。まだ始まりに過ぎないのかもしれない。
これが今回皆様にお伝えしたいことである。だから備えなければならない。
世界は、実際に生起することのすべてである。世界は事実の総体であって、物の総体ではない(ウィトゲンシュタイン、論理哲学論考、冒頭)
歴史とはすでに起こった確定した事実である(天星人語)。
こんなことを考えながら新型コロナと向き合ってきた2年でもあった。そんな気がする。もちろん分かってきたことはある。が、変異を繰り返すウイルスの恐怖はこれから理解できるのではないかという不安がある。再度これまで書いてきたことをまとめてみました。
まとめ
・人間が理解している領域とはどの程度なのだろうか。私はこんな疑問を持ちながら生きている。
・宇宙に関心が向きがちだが、足元の身近な地球の内部自体、人間が現場現物を見たことのない領域が広がっている。*ボーリングなど2次的情報から推察・推測しているだけだ。余談ながら、人間は地球自体への関心が低い。地学の人気がないことで分かる。生命と宇宙に人気が集まる。それから恐竜。
・だから、35億年前から存在している微生物(=ウイルスの原形)のことを知らないのは当然だろうと、思う。ウイルスは宿主である人間と共存してきた。起源を含めウイルスには謎が多い。*新版ウイルスと人間、疫病と人類。
・新型コロナについては、オミクロン株で収まってくれれば良いが、どうなるかは誰も知らない。コピーミスによる派生型では済まず、異質のウイルスが発生する可能性もある。ウイルスは何度かのパンデミックを引き起こしている。ペストはその代表で天然痘ウイルスは根絶できた。
・現状は、分かってきた知見を持ち寄り、最悪を想定し、対案も用意しながら進めて行くしかない。
・コロナ以外も含め、ひとりの命も無駄死にさせない対策が良いと思う。精一杯やれば、諦めもつく。
・感染症対策の原理原則に立ち返る。
・集団免疫により収束することは歴史と科学より分かっている。集団免疫状態を早く作るために自然感染+人口感染ワクチン接種を進める。*繰返しのワクチン接種については、人間史でこれまでに経験がない。だから、大災害が起こる危険性を否定できない。
・早期検査・発見・医療。
・症状とリスクに応じた治療(在宅療養)を行う。
・医療崩壊を起こさない対策(含む在宅療養)。
・高齢者・高齢施設・医療機関の防疫態勢を強化する。
・お互いが安心できるように、だれでもいつでもどこでも検査ができる状態にしておく。*社会的検査(簡易キットを使う抗原定性検査=日常的な体温計を使う体温測定と同等意義がある)と医療目的の確定PCR検査の2階建て構造。*詳細は、上記の関連記事を参照してください。
・ゲノム解析と検査を大規模に行い、感染の実態を確認する。
・軽症者(コロナの分類は誤解を生む。実際の症状は重い)用飲み薬の普及を急ぐ。
・後遺症の調査と研究を急ぐ。少数対象の調査はあるが、国の大規模調査はない。早く、後遺症原因んで特に就労世代がどの程度働けないかを明らかにする。そしてリハビリ医療態勢を整備する。
・保健所がやっている積極的疫学調査と行政検査は中止する。感染者が社会にまん延しているので、作業追いつかず実態はつかめない。デジタル情報網を活用する。
・政府のコロナ対策の検証を行う。
・問題解決には、実態を現場・現物・現実・数字を確認するのが原理原則だ。
以上が命と社会経済活動を守る(唯一の)方法である。
なお、感染後とワクチン接種後に生じる後遺症は今や誰にとっても他人事ではなくなっている。病気の全体像がようやく見え始めた今、後遺症の治療とメカニズム解明を巡る研究は正念場を迎えている。
出所 日本経済新聞(青字部分)
歴史は途中経過であり新型コロナも同じである。収束して行くのかを予測することは難しい。
なお該記事は、22年1月28日までの情報を元に書いています。
(更新履歴)
・22年1月28日12時、投稿。
・23年1月23日11時、冒頭の死亡者数を追加。