中国当代版画学術展＠今日美術館

　まずは1号館で現代版画を鑑賞。







　人気現代アーチスト方力鈞さんの有名な作品です。
　よく英語フリーペーパーに載ってます。
　原画初めてみました。






　これは、壁にかかっているのが印刷物で、下のものが版木です。
　版木を見ると、どうやって印刷したかがよく分かっていいですね。
　前から、どうやって印刷したのかな～と思ってたんですよ。
　そっか～こうしてたのか～納得納得。

　



　こちらも人気作家・徐氷さんの作品。
　芥子園画伝という有名な絵のお手本帳のパロディ。
　ありがたがられているものを「ホントにそんな価値あると思う？』式に
　おちょくるのは、現代アーチストのよく使う手法ですね。
　全てに細かく、技法名が書き込んであります。
　美術史勉強する時に欲しかったわ～これ。






　さて、こちらは変わって、2号館で開催されている
　20世紀中国を代表する版画家・古元さんの版画展です。
　今回は、古元氏の長い作家人生の中で、
　解放前の延安で製作した1938～1943年の作品だけを展示してあります。






　展示数はボリュームがありました。






　珍しく、手描き原画も出品されています。





　私にとっては、画集で見慣れた作品群ですが
　原画サイズが思いのほか小さいので驚きました。
　モノのない時代だもんね。






　私が古元さんの作品で好きなのは、
　細かい生活小道具や動物が書き込まれている点です。






　陝北地方の山々を、簡単な線描きでリアルに描き出せるのが
　スゴイですね。無駄がありません。





　このように、新旧の中国版画代表作ともいえる名作を
　一度に展示することにより、
　版画芸術の辿って来た変遷ならびに未来への可能性等々
　探求し、かつ論じるのが今回の展示のねらいのようです。

　しかし、完成度の高い版画作品の前には
　ウンチクは必要ないかもしれません。
　作品一枚一枚が雄弁だからです。

　19日までなので、
　版画に興味のある方も、ない方も、
　この貴重な展示の機会に、是非鑑賞へおでかけください！

　場所などの美術館に関する詳細は
　今日美術館のサイト
　http://www.todayartmuseum.com/index.aspx　へどうぞ。




　追記：版画作品鑑賞のあとは、中庭のオブジェで
　こんな風に楽しむことも出来ます。