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いち、にぬけてもやはりゴーゴー

2008年06月03日 | みみよりめより
GO!GO!7188(ゴーゴー)の6年前の「虎の穴」に続く二枚目のカバーアルバム「虎の穴(2)」。ボーカリストのカバーアルバムなんて珍しくもありませんが、ロックバンドでは珍しい。

ゴーゴーの売りはノマアキコのシュールかつユーモラスな歌詞と爆走ベース、中島優美のバラエティーに富んだ曲作りと「コブシ」の効いたボーカル、マシンガンピッキング、ターキーのテクニカルなハイスピード・ドラミングとに要約できると思いますが、そこから歌詞と曲作りという肝心のふたつが抜けるわけ。

それでも2枚もカバーアルバムを作るのは自分達の演奏力とアレンジ力への揺るぎない自信。ファンにとっては普段あまりリードボーカルを取ることのないアッコの歌声、実はソロ活動するほど上手い、が聞けるのと、これはもう希少価値のターキーのボーカルが聞けるのも楽しみ。前作はそれぞれ1曲のみ(アッコが「ひと夏の経験」、ターキーが「バンバンバン」)でしたが、近作ではアッコが2曲(「渚のシンドバッド」と「ターキーは1曲(「ギンギラギンにさりげなく」)。

アッコ、まったく趣きの違う2曲、「渚のシンドバッド」はカワイク、「飾りじゃないのよ涙は」はハードボイルドに歌い分けていますし、ターキーの「ギンギラギンにさりげなく」なんて、本家のマッチ(近藤真彦)よりうまいんじゃあない?ツヤのある結構いい声、ツィンボーカルの存在さえなければボーカリストとしても通用する?ヨウツベなんかで拝見する限りすこしスマートになった?

m1. 渚のシンドバッド
m2. ジェニーはご機嫌ななめ
m3. 飾りじゃないのよ涙は
m4. アタックNo.1
m5. 恋の季節
m6. ギンギラギンにさりげなく
m7. スパイダー

前作もなかなか聞きごたえのある演奏でしたが、6年の歳月を経て発表の近作、ますます疾走感に磨きがかかっています、まさにマシンガン・ロック。特にm5. 恋の季節のイントロなんか、ジミ・ヘンドリクスの「紫の煙」の影響が大。

それと、もうひとつ驚いたのがm7. スパイダーの中島優実(ユウ)のボーカル。基本的に「コブシ」を効かせたというか、独特の節回しで歌う人ですが、ここではフォークっぽく、非常に素直な歌い方。へえ、こんな歌い方も出来たんだ。

やはり、ゴーゴー、スリーピースのモンスター