車椅子父さん別館 ほのぼの子育て日記≪チームくまさん≫

車椅子父さん別館 くまさんチームのほのぼの子育て日記

夢を叶えた父

2011-09-23 06:28:48 | みんみん



十年以上の願いを叶えて、ついに父が自著を自費出版しました。

540ページからなるこの本。
古代エジプトやキリスト教文明に触れる長編小説です。





相当に難解な内容だけれど、現代と古代を行き来する、
設定としてはタイムスリップ物になるようなワクワクする内容です。

ご縁のあった方、そして、ぜひ読みたいと希望する方にお配りするように、
と実家から4冊送られてきました。


父のような年代であっても、まだまだ新たな夢を持ち、
そして10年以上その夢を抱き続けて、そしてついにその夢を叶えた

その事にとても感動したし、私も励まされたような気がしました!



父は私が小学四年生の時に開業しました。

今まで慣れ親しんでいた小学校を転校して、新たな地域に住むことになったのだけれど、
それまでとは一変、

父は仕事で忙殺されて、ほとんど家にいないし、
母もまたその仕事の手伝いの為に、ほとんど家にいない生活が始まりました。

広い立派な家、そして幼い二人の弟しかいない生活がとても淋しくて、
両親を恨んだ事もありました。


でも今思い返せば、父も母もあの時代は、人の為に懸命に生きていたことが分かります。


毎晩、救急車がサイレンを鳴らして患者さんを運んできました。
一晩のうちに、一台じゃなくて複数回。

父はそのたびに夜中に飛び起きて、白衣をひっかけて自宅に隣接された病院へと飛んで行きました。


父は、時間外にどんな急患の患者さんが来ても、決して断ることはありませんでした。


一年に一度くらい、家族全員で旅行に行っても、
急患の患者さんが来るという連絡が入ると、

何が何でも患者さんの為に病院へと飛んでいく父でした。


父の生活を今振り返ると、一体いつ休んでいたのかと不思議になる程です。


自宅には、毎日のように、
患者さんからのお礼として、
採れたての海産物や野菜などが届いていました。


「医師は、人の体を治すだけが仕事じゃないんだ。
患者さんの心まで癒せるようでなければ、本当の医師とはいえないんだよ」


と、父が時々言っていたのを思い出します。


30床からなる入院患者さんたちの為に、母も連日、厨房を切り盛りし、
そして会計の仕事を夜遅くまでしていたのを覚えています。


数年前に、実家の病院は廃院になり、
今、父は地元の総合病院の整形外科部長として働いています。

あの年で、いまだに当直の仕事、救急の仕事もしているそうですが、
心労的な負担は、だいぶ軽減されたと思います。



幼い頃の私が見ていた父の姿、
そして、大人になってから気付いた父の姿。


子供の頃の私は、私のそばにいてくれない両親を恨んでいたけれど、
今思い返せば、
両親は、人の為に一生懸命生きていたし、

私のことを心から愛してくれていたことが分かります。


私が数年前、人生のことで悩んでいた時、

「家族の幸せがみんなの幸せ。
家族の一人でも幸せじゃなければ、家族全員が幸せになれないんだよ」

と言ってくれた母でした。


お父さん、お母さん、ありがとう。
あの時の子供時代の私・・・。
二人の愛に気付けなくて、感謝できなくてごめんなさい。

私はこれからも一生懸命幸せであり続けようと努力するし、
今までいただいた分の愛を、二人にお返しできるよう、頑張るからね

最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いらっしゃったんですね、そういうお医者さんが (しんた)
2011-09-23 12:10:06
>「医師は、人の体を治すだけが仕事じゃないんだ。
患者さんの心まで癒せるようでなければ、本当の医師とはいえないんだよ」

そんなことを実際に考えそして実行されているお医者さんが本当にいらっしゃったんですね。とても嬉しいです。
素晴らしい(*^.^*)
Unknown (さきひおまま)
2011-09-23 13:46:50
お父様の夢がかなって本当に
おめでとうございます!

医師不足、医師の超過労働など
テレビで見るたびに、お医者様は
大変だな・・と思うのですが、
そのお医者様を支える家族のことまで
慮ることもなかったのですが・・

みんみんちゃんのお話しを知って
お母様のご苦労やみんみんちゃん
ご自身も寂しいな・・と思う子供
時代を送ったことなど思うと・・

本当に医療現場の先生はもちろん、
支えるご家族にも感謝の気持ちで
いっぱいになります。

心まで癒せるようなお医者様・・
弟さんにも是非なってもらいたい!です!!
Unknown (Megi)
2011-09-23 22:33:01
お父さま、素晴らしいです!
そんなお父さまやお母様に育てられたから、みんみんさんはこんな愛の溢れる女性になったのですね♪
お父さま、いつまでも夢を持ち、そしてそれを叶えたこと本当に頭が下がる思いです。
そして、体だけでなく、心も治す、というその言葉に大感動です(ウルッ)。
ご両親のためにも、みんみんさん、いつも幸せでいてくださいね♪
コメントありがとうございます! (みんみん)
2011-09-24 05:03:21
しんた先生へ


>とても嬉しいです。素晴らしい(*^.^*)

わぁ~っありがとうございます!!
しんた先生にそんな風に思っていただけて、私もとっても嬉しいです!

父は見た目、宮崎駿監督そっくりです。
そして、意外にも体の中にお笑いの虫(?!)を飼ってて駆除できないらしく、年末の忘年会で、セーラー服を着てAKB48を踊っていました・・・( ̄□ ̄;)!!

本が大好きなところ、体の中にお笑いの虫が住んでてなかなか駆除できない所は、私に受け継がれたのかな~、と思っています。。。(笑)




さきひおままちゃんへ


さきひおままちゃん、ありがとう!!
父への優しい温かい言葉に、思わずウルッとなってしまいました。

苫小牧はスケートの盛んな地域で、アルバムに、父に抱かれてスケートを滑っている幼い私の写真が貼ってあるんです。
その写真を見ると、私は本当に父に愛されていたんだなぁと感じます。

父は今、土日も救命救急の仕事をしていて、その合間に看護学校の講師の仕事をしたりしているので、実質、休みゼロという話です。

でも、全国に病気や怪我で苦しむ患者さんが大勢いらっしゃって、お医者さんの助けを待っているんだから、忙しいなんて言ってられませんね!
お医者さんに話を聞いてもらえるだけで、安心したり心が癒されたりするものね。

弟の事まで・・・ありがとう!!
若いうちしか一人旅なんてできないから、とか言って、大学が夏休みとか冬休みに入るたびに、どっかに一人旅に行っちゃう弟だけど・・・いつか人を助けられる立派なお医者様になれますように、と願っています!



Megiさんへ


Megiさん~ありがとうございます!
宇都宮に来てくれた時にも、両親の事を色々聞いてくれましたよね。本当にありがたかったです。。。
Megiさんとお会いしてから、両親に対しての愛と感謝の気持ちが増しました!Megiさんは、人に愛の気持ちを呼び覚まさせる天使なのかもしれないですね~♪

実は、父の書いた本に、私(みんみん)が登場してるんです。主人公「私」の娘という設定で。
しかもその名前が「まりあ」っていうんです。とても恥ずかしいから勘弁して~、と言い続けたんですけど、結局最後まで登場し続けていました。
でも、これも父の愛情の証だから、感謝して受け取らなくてはなりませんね。

去年、父に、今までの感謝の気持ちを表した手紙を書いたんです。
本当に長い手紙になってしまったけど、喜んでもらえて私もとても嬉しかったです!!

Megiさんのご両親も、本当に素晴らしい方だと思います!!
離れて暮らす事になっても、娘を愛しているから、娘の意思と幸せを尊重してくれたんですもんね。
私達が日々を幸せで生きることが、両親にとっての幸せでもありますね~♪
大好きな人が、みんなみんな幸せでありますように。


清々しい朝です (湘南ジージ)
2011-09-24 06:31:35
みんみんさん おはようございます
お父様は整形外科医だったのですね
ウチの親爺は校長先生だったので、決まった時間には帰宅していたように思います。
それでも 何しろ7人兄姉と両親の9人家族。
男兄弟5人全員に大学教育を受けさせてくれました。
その両親のお墓参りに明日帰省します。
朝から爽やかな気持ちになりました。
有難う御座いました。
コメントありがとうございます! (みんみん)
2011-09-24 13:40:21
湘南ジージさんへ


そうなんです。父は整形外科医だったんです
何しろ自宅と病院が繋がっていたので、私が小5の時、お腹を空かせて一人台所からベーコンを取り出してまな板で切っていたら、自分の指も薄くそぎ落としてしまったことがあったんですが、
血が噴出すまま父の所に飛んでいくと、平然と

「指の破片を持っておいで~」と言われ・・・
ベーコンの中から自分の指のかけらを探し出し、父にくっつけてもらった忘れられない思い出が(汗)

もしかしてあの時、持って行ったのは、自分の指のかけらじゃなくてベーコンで、私の手にはベーコンがくっついてるかもしれないです(爆)

湘南さんのお父様は、校長先生だったんですね!
5人の男兄弟を全員、大学に入れてくれたなんて、本当に偉大なお父様だと思います。
お墓参りに行くと、きっとご両親様も喜ばれますね~!!
気をつけて行ってらっしゃってくださいね!
素晴らしい (サリィ)
2011-09-24 22:15:16
忙しい日々を送りながら、ご自分の夢をかなえられたお父様!
本当に素敵ですね。
しかも宮崎駿監督似で、セーラー服を着てAKB48を踊る整形外科部長!?
まるでドラマに出てくる「未熟な研修医の主人公を優しく見守る、器の大きな担当部長」といった感じ・・・。

>父のような年代であっても、まだまだ新たな夢を持ち、
そして10年以上その夢を抱き続けて、そしてついにその夢を叶えた

ホントですね。私もまだまだ夢を持ってもいいのかなぁ、という気持ちになります。
この本、アマゾンで扱っていないのですか・・?
コメントありがとうございます! (みんみん)
2011-09-25 05:59:37
サリィちゃんへ


>未熟な研修医の主人公を優しく見守る、器の大きな担当部長

あははは(^∇^)サリィちゃんドラマの見すぎだよ~(笑)

でも、サリィちゃんがまだ夢をもってもいいのかなぁと聞かれれば、もちろん「イエス!!」と答えたい私です!

「たとえ明日世界が終わりになろうとも、私は今日リンゴの木を植える」っていう言葉があるものね。

世界がどう在るかが問題なのではなく、自己がどうあるかの方がずっと重要なんだそうです。
いくつになっても、どんな時でも夢って追い続けられると思うし、夢を持ってる人ってキラキラしてて魅力的でほんと素敵です♪

私にとってサリィちゃんは、私に無い魅力を一杯持った素敵な人です。そんなサリィちゃんの夢ってすごく素敵でしょうね。o@(^-^)@o。ニコッ♪

この本は、非売品でアマゾンでは取り扱っていないのですが、サリィちゃんが希望してくれるなら勿論送るよ。でも、すごく長いよ∑(; ̄□ ̄A アセアセ

コメントを投稿