光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

バロットン展 三菱1号館美術館

2014年08月04日 | アート 西洋画

7月27日(日)三菱1号館美術館で開催されているバロットン展を観てきました。

 

初めて聞く名前でしたが、良かったですね。

最初に掲げられていた《トルコ風呂》  一見、前に観たバルテュスと雰囲気が似ていると思ったのですが

よく見ると、精緻な描画やマチエールは、バロットンのほうが素晴らしい。 好きな絵が多かったですね。

《トルコ風呂》 1907年 油彩 カンヴァス 130.5×195.5cm ジュネーブ歴史・美術博物館

 

 

 

バロットンの特徴は、本展の総合監修者キ・コジュヴァル オルセー美術館長のメッセージが的確です。

以下、本展公式Webサイトから引用。

 

大きなサイズが見つからなくて残念ですが、メインビジュアルにもなった《赤い絨毯に横たわる裸婦》

は、じっくりと溜息が出てきました。

《赤い絨毯に横たわる裸婦》 1909年 油彩 カンヴァス 73×100cm ジュネーブ、プティ・パレ美術館

 

 

 

晩年の作品では女性の描き方も少し変化しています。 

冷たい炎が熱い炎になっていますが、ドレスのマチエールの精緻なことなど、変わらないですね。

《赤い服を着たルーマニア女性》 1925年 油彩 カンヴァス   オルセー美術館

 

 

少し屈折した性格が感じられる自画像。 冷たい炎です。

《20歳の自画像》 1885年 油彩 カンヴァス 70×55.2cm ローザンヌ州立美術館 

 

 

この絵、日本的様式美が感じられ、なじみやすい。  バロットンの蒐集した浮世絵(国芳など素晴らしい作品)も展示されていましたから、なるほどと思えます。

《月の光》1894年 オルセー美術館

 

この絵も一風変わった絵で、幽霊のような足は、やはり浮世絵の影響かな。

 

 

この絵は、部屋に飾りたくはない絵なのですが、浮世絵と西洋画が融合したような

気になる絵です。

 

《日没の最後の光》 1911年  カンペール美術館

 

この絵は強いオーラを感じました。

《海からの帰還》 1924年 ジュネーブ歴史・美術博物館 

 

 

木版画も多く展示されていて、白と黒の対比、線のシンプルだけど微妙なうねりなど、素晴らしいものがあります。

 

バロットン展、じつは、ブロガー特別内覧会の案内を6月にもらっていたのですが、応募しなかったのです。

知らない名前で、公式サイトの見どころを見ても《貞節なシュザンヌ》など、あざとそうな絵だなと思ったからです。

しかし、さすがオルセー美術館長が光をあてようとする画家、今後、大いに評価が上がっていくでしょう


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