6月29日(土)に行った、「夏目漱石の美術世界」展の感想です。
文豪漱石を美術の観点から、読みほぐす(見ほぐすといったほうがよいかも)企画で、面白いし、美術作品のヴォリュームもたっぷりでした。
上のチケットの絵にあるような、西洋画は、漱石の英国留学の知見によるものなのですが、私は興味なし。
面白かったのは、漱石の絵画批評です。
辛辣な評が多く、下の絵:木島桜国(このしまおうこく)の「寒月」 など、狐は気味悪い、写真屋の看板にでもしたら とボロクソ。
私は、木島桜国は初めてでしたので、先入観なしに見たのですが、素晴らしい出来で、クールな情感など、現代の大家が描いたといってもよいくらいです。
漱石の評は、好き嫌いで判断しており(私もその気はありますが)、審美眼以前の問題のようです。
酒井抱一の「月に秋草図屏風」が見れたのは幸いでした。
もう一点、素晴らしかったのは、朝倉文夫の「若き日の影」。 Webから引用した写真を載せましたが、会場でみた作品の素晴らしさは説明しづらいほどです。
あと、橋口五葉の挿絵、版画ポスターも良かった。 以前、千葉市立美術館の五葉展で見ていましたが、そこになかったポスタがあったりして楽しめました。
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