Tao Planning-道

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我が師の教え

2017年10月15日 13時37分31秒 | 良斗からの贈り物
私には、師匠と思っている方が2人います。
その方々は、ご存命の時にはお会いさせて頂いた事がありません。
私が生まれた時には、すでにお亡くなりになっていたからです。
が、師の教えは、文章で残っていて、その書物からとご存命のお弟子様やお墓に行って直接教えを乞うた事もありました。
その中で人としてどう生きるべきかというお話を中国の故事でお教え頂きました。

それは、

上善如水」(上善は水の如し)
という言葉。
お酒の名前じゃん!という方も多いかと思いますが実はこれ、老子道徳経第八章に出てくる教えなんです。

原文

上善若水。水善利萬物而不爭、處衆人之所惡。故幾於道。居善地、心善淵、與善仁、言善信、正善治、事善能、動善時。夫唯不爭、故無尤。

書き下し文

上善(じょうぜん)は水の若(ごと)し。
水は善(よ)く万物を利して而(しか)も争わず、衆人(しゅうじん)の悪(にく)む所に処(お)る。
故(ゆえ)に道に幾(ちか)し。
居(きょ)には地が善く、心には淵(えん)が善く、与(まじわり)には仁が善く、言には信が善く、正(政)には治が善く、事には能が善く、動には時が善し。
それ唯(た)だ争わず、故に尤(とが)め無し。

現代文

最上の善を例えるなら水だ。
万物に利沢を与え育て上げ、水自体は利を争おうとしない。
それどころか一般の人が避ける場所、例えば低い土地に居る。
目立たず、万物を潤している。
これが自然の法則に最も近い。
居場所を良い大地にし、澄んだ淵のような静かな心境で、仲間には仁を、語らいは信頼を、善いまつりごとで治め、仕事は良く機能し、時を失するような事は無い。
水の偉大さは万物に順じ争わないこと。
だから咎められるような事は無い。

ん~!何とも感慨深いですね。
え?意味わからない?
中国の故事は、分からない言葉がいっぱいでてきますから。
では、ある方が書いておられた解釈を転記します。
すんごく、わかりやすい解釈でした。

水は丸い器に入れれば丸くなり、 四角い器に入れれば四角になる。
そのあり方はきわめて柔軟で謙虚だ。
それでいて硬い岩でも打ち砕く力を秘めている。
一見、主体性がないように見えるが、 その実つねに低いところへ流れようと強固な主体性を秘め、 何も為してないように見えながら万物に恩恵を与えている。
時には水蒸気や超臨界水となり氷となって、 その姿は臨機応変、自由自在。
人間もかくありたいものだ。

実際師匠からは、
「上善は、水の如しだよ。そのように生きなさい。」
と言われただけでその時は、それが何を意味するのか分からず、とりあえず
「はい!わかりました!」
と元気よく返事はしたものの、かなり意味に辿り着くまでに苦労しました。
まだ、そのころスマホも無いし、パソコンも会社にしか無かったので(-_-;)
それが老子道徳だとわかり、意味を調べ師匠の深さに感銘を受けた次第です。
師は、いつも答えを下さらず、自分で見付けるようにして下さる方でした。
答えをいうと「(* ̄- ̄)ふ~ん」でおわっちゃう人間だからでしょうね。

だから弟子にも答えを言わないのですが弟子には
「師匠の意地悪!!"(-""-)"」
なんて言われますが答えは、教えません<(`^´)>

ちなみに我が師は、霊能者ではなく、博士号をお持ちの文学者でした。
師達から人間としての指針を色々頂きました。

そこはさて置き、私の中では、今でも大きな支えになっている言葉です。
上善如水
私の生き方の指針です。

今日も皆様が笑顔でありますように。

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