上から目線
「上から目線」だとよく言われる。
これは、話し相手か、そのやり取りを客観的に見ている人が口にする言葉だ。
つまり、話者である私以外の誰かが、私の目線がどういう感じかを規定しているわけである。
でもその規定こそがものすごく「上から目線」なのではないか。
広辞苑に「上から目線」とは「人を見下すような、偉そうな態度」とあるから、その規定はこの定義にぴったり当てはまる。
つまり、「それって上から目線だよね」と規定してくる場面のほとんどにおいて、「いや、そう決めつけてくるアンタこそ、上から目線だよね」と言い返せてしまう。もちろんこの発言に対しても「いやいや、そっちこそ上から目線なんだよ」と言い返しできるかもしれない。
こうなるともう、「上から目線」の果てしない応酬だ。
だから「上から目線」だと言われてもガラジーは言い返さないことにしている。果てしない応酬はつかれるのみ……。
(以上)