90代の繰言

後期高齢者の戯言

大分県の酒蔵03

2017-08-27 00:18:04 | 社会


おおいた酒蔵巡り④ 藤居醸造(豊後大野市)


「感動を与える商品を作り続けたい」と藤居淳一郎社長=豊後大野市千歳町新殿



 奥豊後の町千歳から、心で醸した焼酎を全国へ―。雄大な自然と歴史、伝統が息づく豊後大野市千歳町。酒造りの世界でも、一つの伝統を守り続ける蔵元がある。焼酎専業の藤居醸造は1929年の創業以来、完全手作りを貫く。原料の蒸しからラベル貼りまでの全工程が手作業。「人が原料に関わることで最高のうま味が引き出される。これだけは譲れない」と3代目杜氏(とうじ)の藤居淳一郎社長(48)。
 屋号の「井田萬力屋」は、酒蔵のある千歳町の旧称「井田村」に由来する。3代目を継いだ時、「この土地、この蔵にこだわり、個性と魅力のある商品にしたい」と蒸留方法を従来の減圧から常圧中心に転換。麦の香ばしさと重量感ある「飲み応え」を表現した一品を開発。2代目の名前から「泰明(たいめい)」と名付けた。
 こだわりは販売方法にも。問屋に卸さず、地酒店に直接売り込むスタイルで関係性を構築。現在では全国約100店舗と取引がある。輸出も昨年、台湾とタイ向けに始めた。「『泰明』という名が海外でも認知され、指定してもらえるようにもなった」と手応えを感じている。
 「蔵の個性を守りながら、感動を与える商品を作っていきたい」。手作り焼酎一筋の杜氏のぶれない信念が、唯一無二の焼酎を醸し続ける。

メモ:豊後大野市千歳町新殿。蔵の隣の店舗で試飲できる。常圧蒸留の麦焼酎「特蒸泰明」と常圧・減圧をブレンドした「泰明」がスタンダード酒。地元産の六条大麦トヨノカゼが原料の「トヨノカゼ」は柔らかでどこか懐かしい味わい。素材を吟味し、通常の倍の時間をかけて仕込んだプレミアム酒「泰明ここから」は、時間がたつほどまろやかに。チョコレートやドライフルーツと一緒に味わうと美味。

試飲できます
 連載は、大分市セントポルタ中央町の「おおいた銘酒館ゆたよい」とのタイアップ企画です。週末の土曜日午後1~5時に紹介した酒蔵の酒が試飲できます。一般は会費千円で蔵元らによる「語り部養成講座」に参加できます。

2017年8月15日



おおいた酒蔵巡り⑤ 佐藤酒造(竹田市)


大吟醸千羽鶴を手に「酒造りはまだまだ勉強中」と語る佐藤俊一郎さん=竹田市久住町の佐藤酒造



 竹田市久住町の商店街を進むと、レトロな洋風建築がある。佐藤酒造は1917(大正6)年に創業し、今年で100周年を迎えた。現在は3代目社長の佐藤克比古さん(67)と、長男の専務俊一郎さん(33)が二人三脚で理想の酒造りを追い求めている。
 豊潤な香りと淡麗な後味に定評のある「久住千羽鶴」大吟醸が5月、酒類総合研究所の発表した全国新酒鑑評会で3年ぶりに金賞酒に選ばれた。俊一郎さんは「今年は発酵力の強いこうじができた。雑味が少ない仕上がり」と胸を張る。
 俊一郎さんが酒造りを始めたのは10年前。もともと家業を継ぐ気持ちはなかった。大学卒業後、県外にいると、蔵人が腰を痛めたことがきっかけとなり酒蔵を手伝うことに。そこで酒造りの奥深さと苦労を知った。父親を助けたいと思うようになり、生まれ育った地での酒造りを決意した。
 標高約600メートルの高冷地にある酒蔵は、夏でも高温になりにくく、酒造りには絶好の場所。創業当初からの酒蔵は土壁で覆われ、外気を遮断。温度や湿度を一定に保ち、安定した味が出せる。仕込み水は久住山の伏流水を使っている。軟水で口当たりがよく、辛口にも甘口にも順応する。
 「期待を裏切らないお酒を造りたい」。久住の豊かな自然とこだわりがうまい酒を造りだす。 

メモ:代表銘柄「久住千羽鶴」は1952年、川端康成が「千羽鶴」の続編「波千鳥」を執筆中に久住に立ち寄り、2代目社長と交流したことから名付けられた。俊一郎さんのモットーは「地元に愛される酒造り」。金賞酒に選ばれた大吟醸は、香りがよく、食前酒として飲むのがおすすめ。酒蔵では飲みたいお酒を選び、その場で試飲することができる。問い合わせはTEL0974・76・0004へ。

2017年8月22日















大分県の酒蔵02

2017-08-26 00:40:57 | 社会

おおいた酒蔵巡り②牟礼鶴酒造(豊後大野市)


味わいのある建物。牟礼鶴酒造の入り口では試飲もできる。=豊後大野市朝地町市万田


 肥後に入った加藤清正が整備したという肥後街道だが、古い町並みに往時がしのばれる。牟礼鶴(むれづる)酒造が豊後大野市朝地町の街道沿いに酒蔵を構えたのは1904(明治37)年。現在は脱サラした5代目蔵元杜氏(とうじ)が、理想の焼酎造りを追い求めている。
 県オリジナル大麦品種「トヨノホシ」を原料にした焼酎は、香りを“聞く”「聞(もん)牟礼鶴」と名付けた。「原料の麦を地元(同市千歳)産で作ることができた。麦の香りがよく、すっきりした味わいが特徴です」。蔵に入って9年になる森健太郎さん(40)は県産麦で仕上げた焼酎に確かな手応えを感じている。
 大分市で生まれ育ち、大学卒業後は「いつかは起業しよう」と考えて就職。すると「祖父母の酒蔵を継がないか」という話が舞い込んだ。一度は悩んだが、これも起業だと一念発起。“孫ターン”を決意した。
 朝地町には岡藩・中川公への献上米として知られる綿田米がある。農事組合法人「阿志野郷」が酒米を生産し、御膳米焼酎「あさぢ」を売り出した。「これぞ農商工連携。朝地産にこだわりたい」と森さん。
 「牟礼鶴」の名は大友家臣団の一万田氏が中世に築いた小牟礼城に由来する。城跡付近からこんこんと湧く水を仕込みに使う。豊かな自然と若い蔵元杜氏のこだわりがうまい焼酎を造りだす。

メモ:朝地町市万田。もともとは日本酒蔵だったが、4代目より焼酎蔵に。減圧ですっきりと飲みやすい緑の「壱越(いちこつ)」と常圧で麦特有の香りがする黄色の「黄鐘(おうしき)」がレギュラー酒。常圧と減圧をブレンドした「夏牟礼鶴」はブルーの瓶に入道雲のデザインが涼しげ。ロックやソーダ割りがおいしい。酒のさかなは、地元産の朝地牛と肉厚の焼きシイタケが蔵元の一押し。

試飲できます
 連載は、大分市セントポルタ中央町の「おおいた銘酒館ゆたよい」とのタイアップ企画です。週末の土曜日に紹介した酒蔵の酒が試飲できます。会員になれば蔵元らによる「語り部養成講座」に参加できます。
(2017年7月18日)


おおいた酒蔵巡り③ 浜嶋酒造(豊後大野市)


清酒を手に、酒造りを語る浜嶋弘文さん=豊後大野市緒方町下自在


 さすがは県内きっての米どころ。満々と水をたたえた緒方井路が酒蔵の前を流れている。虫送りの「小松明(こだい)火祭り」や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「緒方五千石祭」、井路の修復作業を題材にした民謡「千本搗(せんぼんづき)」が伝承され、お米を大切にしてきた土地柄だとよく分かる。
 「鷹来屋(たかきや)」の酒といえば、口に含んだときの切れ味とほのかなうま味に定評がある。蔵元杜氏(とうじ)の浜嶋弘文さん(53)に酒造りの秘訣(ひけつ)を問うと、「甘、酸、辛、苦、渋。この五味をバランスよく調和させ、蔵のイメージに近づけること」と教えてくれた。
 浜嶋酒造は1889(明治22)年の創業。清酒「金鷹」を造ってきたが、あるじを失った1978年に製造を休止。その後、委託醸造でつないできた。浜嶋さんが脱サラして家業を継いだのが90年。営業に精を出したが、酒蔵で見てきた原風景が忘れられなかった。冬になると福岡・柳川から杜氏がやって来た。白い蒸気が上がり、男衆が働く蔵は活気があった。自らの意思で酒造りを学び、97年に「鷹来屋」として復活させた。
 くじゅう山系の伏流水を仕込みに使い、酒米作りにも精を出す。「毎年、米の出来も違うし気候条件も違う。まだ20造り目ですが、酒造りは奥深いですね」
 緒方の豊かな自然の恵みに、こだわりの技を磨く。なるほど、うまいわけだ。

メモ:豊後大野市緒方町下自在。「鷹来屋」とは創業時からの屋号。店にタカがよく飛来してきたことに由来する。酒は季節の限定酒から純米大吟醸まで多彩。今年4月にはサッカー元日本代表の中田英寿氏がプロデュースする「クラフト サケ ウイーク」(東京・六本木ヒルズ)に招かれた。浜嶋さんは「大分は海の幸、山の幸が豊富。食に合う飲み疲れしない食中酒を造り続ける」のがモットー。

試飲できます
 連載は、大分市セントポルタ中央町の「おおいた銘酒館ゆたよい」とのタイアップ企画です。週末の土曜日午後1~5時に紹介した酒蔵の酒が試飲できます。会員になれば蔵元らによる「語り部養成講座」に参加できます。
2017年7月27日

(つづく)



大分県の酒蔵01

2017-08-25 00:42:25 | 社会

 大分県は別府市に住んで五年が経過する。
 この県は大きな県ではない。都道府県別人口を見てほしい。人口でいうと、47都道府県中33番目の県。
 市町村はたった18しかない、町村合併優良県といってよい。
 しかし遺跡の豊富な歴史の古い県だ。

大分県市区町村別人口ランキング一覧
市町村別の人口及び世帯数 (平成22年)
ランキング
  市区町村名       人口       
          計    男    女
    (大分県 1206976 571782 635194)
 1 大分市  470293  226240 244053
 2 別府市  120623  55167  65456
 3 中津市   85324  40403  44921 (なかつし)
 4 佐伯市   80234  37093  43141 (さいきし)
 5 日田市   72491  34169  38322 (ひたし)
 6 宇佐市   61061  28567  32494 (うさし)
 7 臼杵市   43158  20364  22794 (うすきし)
 8 豊後大野市 40862  18961  2190 (ぶんごおおのし)
 9 由布市   36382  17389  18993 (ゆふし)
10 国東市   33113  15847  17266 (くにさきし)
11 杵築市   32811  15806  17005 (きつきし)
12 日出町   28563  13665  14898 (ひじまち)
13 竹田市   25526  11869  13657 
14 豊後高田市 24341  11439  12902 (ぶんごたかだし)
15 津久見市  20958  9862   11096 (つくみし)
16 玖珠町   17785  8556   9229 (くすまち)
17 九重町   11002  5224   5778  (ここのえまち)
18 姫島村    2449  1161   1288  (ひめじまむら)


 これまでも折に触れて大分県に関する様々な事象を報告してきた。
 今回は酒蔵だ。大分合同新聞が特集しているので、例によってコピペした。
 ところで大分の酒蔵はどのくらいあるのか?大分県酒造組合の蔵元検索によれば、41か所らしい。

 ガラジーは現在アルコール飲料を一切禁じられている。喫煙も同様だ。糖尿病患者慣れの果ての惨状。酒蔵を読みながら、きれのよい大吟醸の懐かしい味を思い浮かべている。
 私事はさておき、記事に触発されて入手したくなったら、酒蔵とご相談ください。酒蔵の方で配送できないようでしたら仲介の労をとります。原価+送料で送付できるでしょう。左側のメールフォームを使って、ご連絡ください。


おおいた酒蔵巡り① 久家本店(臼杵市)

醸造の町臼杵をPRする「四社合同蔵開き」。久家本店のブースも大にぎわい
=5月、臼杵市観光交流プラザ

 そこに酒蔵があるのには理由がある。優れた風土にはぐくまれてこそうまい酒ができるというもの。地域で飲み継がれてきた酒蔵に、さあ出掛けよう。

 食を大切にするのは稲葉の殿様以来の伝統か。「醸造の町うすき」をPRする臼杵市内の酒蔵4社「合同蔵開き」が5月末、市観光交流プラザで開かれた。地酒とくれば、地の魚、ほんまもん農産物、今風に言うジビエもうまい。酒のさかなには事欠かない。
 1600年、初代藩主・稲葉貞通が美濃の郡上八幡から入封。家臣の一人が醸造技術を伝えたとされ、みそ、しょうゆ造りが広まった。酒造りもそう。こうじを扱う伝統と優れた水でうまい酒を造りだしてきた。
 久家(くげ)本店は藩の醸造蔵を引き継ぎ、万延元(1860)年に創業。九六位山麓に端を発する末広川の最初のせき「一の井手」のほとりに酒蔵はある。「この十数年は原料も臼杵産にこだわっています」と16代目当主の久家里三社長(53)。市内の農家を積極的に巡り、米や麦、芋を厳選。冬場の伏流水で丹念に仕込んだ酒は臼杵らしいハーモニーを奏でている。
 臼杵はカジキマグロの突きん棒漁発祥の地。水揚げ地の一つ宮城県気仙沼市で漁法を伝え、現在も漁法が残るのは気仙沼だけ。東日本大震災後、臼杵の人たちがボランティアで気仙沼に行くと、居酒屋に久家本店の麦焼酎「石仏」が置いてあった。漁法とともに焼酎も伝えたのだ。共に酒を酌み交わせば人の縁はより深まる。

メモ:臼杵市江無田。横町にはアンテナショップ「満寿屋(ますや)」がある。代表銘柄・清酒「一の井手」や芋焼酎「甘太くん」、地元裸麦を使った「ほげほっぽ」などが有名。地元産100%の特別栽培米・無ろ過生原酒「ウスキラベル」、スライスした有機栽培のカボスに丸い氷を入れ、麦焼酎「常蔵」を注ぎ込む「ウスキボウル」も。臼杵にこだわった飲み方を提案している。

試飲できます
 連載は、大分市セントポルタ中央町の「おおいた銘酒館ゆたよい」とのタイアップ企画です。週末の土曜日に紹介した酒蔵の酒が試飲できます。会員になれば蔵元らによる「語り部養成講座」に参加できます。

(2017/07/12)
(つづく)

















Windows10 017 アプリ導入 

2017-08-20 00:42:11 | Windows

【アプリケーションの種類】
 [アプリ]とは[アプリケーション ソフトウェア、Application Software]の略称だ。
 Windows10では、利用可能なアプリに大別すると2種類ある。
 その一つは、Winndows8以降で登場した、アプリ([ストアアプリ])だ。[ストアアプリ]も細かく分類するといくつかの種類があるが、パソコン・タブレット・スマホなどにも対応する[ユニバーサルWindowsプラットフォームアプリ]([ユニバーサルアプリ])が主流。[ユニバーサルアプリ]はタッチ操作に好適なインタフェースになっているばかりか、使用中のデバイスに応じて画面表示が適切に変化する。Windows10が標準的に装備している[メール]、[Edge](エッジ)などは[ユニバーサルアプリ]だ。
 もう一つは、従来のWindowsから引き続いて利用される[デスクトップアプリ]。ブラウザ[Google Chrome](グーグル クロム)など、無料アプリ、有料アプリをこれまで通りインストールして利用できる。Windows10には[ペイント]、[Windows Media Player](ウィンドウズ メディアプレーヤ)など昔から標準装備されている[デスクトップアプリ]も用意されている。
 [ユニバーサルアプリ]、[デスクトップアプリ]両者に、それぞれ有料アプリ、無料アプリがある。

 ● [ユニバーサルアプリ]の例


[Groove(グルーブ)ミュージック]


[iTunes](アイチューンズ)

 ● [デスクトップアプリ]の例


[Windows Media Player](ウィンドウズ メディア プレーヤー)


[VLCメディアプレーヤ]で「フラガール」を上映中


【[ストア]からアプリを導入】
 [ストア]からアプリ[単位変換]を導入してみよう。ここで示すのは、無料アプリの例だ。

 ① [デスクトップ]上の<ストア>ボタンをクリックする。
 ② [ストア]ウィンドウが表示される。
 ③ ウィンドウ右上隅の[検索]ボックスに、例えば「単位変換」と入力する。もちろん、表示されている[タイル]をクリックして選択してもよい。
 ④ [ドロップダウンメニュ]が表示されるが、項目は一つがあるのみ。[単位変換]をクリックする。





 ⑤ [単位変換]ウィンドウが表示される。
 ⑥ <入手>ボタンをクリックする。



 ⑦ ダウンロード、インストールが自動的に実行される。



 ⑧ インストールが終了すると、下図のようになる。



 ⑨ ここで<起動>ボタンをクリックすると、アプリ[単位変換]が起動する。



 ⑩ 表示されている表は三列で構成されている。左側の列は、度量衡の種類をアイコンで表している。ドラッグして変更できる。この例では長さを選択している。右側の二列は変換したい単位名だ。やはりドラッグで変更できる。
 最下段の白色のボックスが変換結果だ。自由に数値を入力・消去できる。


1マイルをmに変換する


30℃を華氏に変換すると……

 ⑪ 終了するには、カーソルで画面の上段をポイント、表示された[タイトルバー]の右端に見える<閉じる>ボタン(×)をクリックする。



(つづく)





続 対岸の原発

2017-08-13 04:31:00 | 社会

 原爆「広島の日」「長崎の日」が終わって、7月11日から大分合同新聞は「対岸の原発」について特集を組んだ。読んでもらいたくて、昨日、今日とその内容をお伝えする。版権の関係もあり、数日掲載して以後は削除する。