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さすらい塞翁が馬

(旧タイトル『さすらい教師・大陸系』)

日本語教員として働いた中国での日々。
そして、帰国後。

韓流?

2008年11月15日 04時39分18秒 | 生活(中国)

11/4(火)

「ハー、喫茶もねぇ、バーもねぇ・・・」と昔の流行歌の歌詞にも似た所に住んでいる私。本当に娯楽という娯楽がなくて「オラこんな村いやだー!」と、ふてくされていた。と、そんな時、ある学生から「学校で韓国語講座が始まります。先生も一緒に出ませんか?」と誘われた。

外国語学部の教員がこう言ってはなんだが、正直、私は外国語の勉強が大の苦手だ。「アンタ、中国語ができるじゃないか!」と言われるかもしれないが、これは私にとっては奇跡。多分、誰しも一生に一度、魔法を使うことができるんじゃないかな?ああ、私はもう、それを中国語に使ってしまったんだ・・・。

しかし、ここまで何もない所にいると、不思議と何でもやってみようという気分にもなる。今は遊ぶ事を諦め、勉強でもしてろ!ということなのだろうか?まぁ、良い機会じゃないか。

この韓国語講座は中国人学生向けのもので、講師は中国人(朝鮮族)の先生。講義は中国語で行われるので、私にとっては韓国語の勉強になるばかりでなく中国語の勉強にもなる。また、私の授業では消極的な2年B組の学生と一緒に受講することにより、お互いの距離を縮めることができるかも。そう、一石二鳥どころか一石三鳥なのだ。

先週、日本語専攻生以外の学生を対象とした日本語講座の入門編=発音指導をしなければならなかった私は、一週間遅れで韓国語講座に合流することになった。もう既にみんなは基本的なハングルが読めるようになっており、私はかなりヤバイ状況だ。自分の学生もいるし、頑張らないと!

今日の授業は発音練習を中心に行われた。
講師のL先生は、普段は日本語科の先生として働いているので、よく知った仲。そしてL先生も相当に濃いキャラおじさんだ。雰囲気としてはオール巨人を一回り小さく、弱くした感じ。いつも機関銃のようなトーキングとセクハラ・ギャグで笑わせてもらっている。周りの人達がドン引きして凍りついてしまっても、そんなの関係ない!学生達の間では“寒い存在、さむさむキング”として恐れられているが(笑)、悪い人ではない。

そんなわけで私に配慮してしまったのか、授業の途中で日本のMTVも見せてくれた。しかしながら、その選曲が究極すぎる!古ーーーい演歌ばっかりだ!またもや周りの人達は凍ってしまうも日頃から「女、大好き」を公言しているL先生は、伍○夏子のことを「カワイイ!」と言って嬉しそうな様子。私個人としては『チャングムの誓い』主題歌の出だしの部分が「おなら♪お~なら♪・・・」に聞こえてしまい、可笑しくてたまらなかった。「おなら♪お~なら♪くさくさ~?」ププッ!こんな風に聞こえてしまうのは、教室内でただ一人、日本人の私だけだ。単語の発音練習の時も、「難関」という意味の単語が「エロ」って!しかも何度も復唱するし!!不謹慎、本当に御免!!!

L先生によれば、日本人にとって韓国語の発音はそれほど難しくないという。何だか楽しくなってきたぞ。
妄想の遣唐使、さすらい。次は百済か高句麗か・・・な~んてね。イイ気になるな!(← セルフ叱咤)


カリフォルニアの人が見たら、どう思うだろう?

2008年11月15日 04時16分22秒 | 生活(中国)

10/28(火)

午前の1~2時間目の授業が終わったところでC先生から携帯メールが届く。「D先生、さすらい先生。昼飯に寿司をおごるので、4時間目の授業が終わったら校舎の下で待て」と。

実は今日の私は朝8時過ぎから夜9時過ぎまで全部で8時間も授業がある。8時間立ちっぱなし+大きな声で発音練習しっぱなし、というのは相当に疲れるものだ。内心、昼寝をしたい気持ちでいっぱいだったが、中国のボスはそんな事おかまいなしである。だって私達を呼び出す理由は、自分に暇ができたから!「急に時間が空いちゃったもんでサー」って、、、、、

午前の授業が終わると、ウチの大学から車で30分ほどの所にある従化という街の日本料理店に連れて行かれた。近くに日系企業や他大学もあり、C先生は日本人とよくここに来るらしい。

注文をお任せすると、出てきたのは寿司(っぽい物)、丼物(にインスパイアされたのであろう物)、盛りそば(冷えすぎ!)という、何とも素敵なフル炭水化物コース!!
   
特に意味がわからなかったのは「カリフォルニア巻き」というシロモノ。上にマヨネーズがトッピングしてある巻き寿司タイプの食べ物だ。勧められるままに食べてみれば、お口の中に広がるリンゴ・フレーバー!なんと、中にはキュウリとリンゴが巻かれていたのだ。
寿司にリンゴという概念。そして、何ゆえにカリフォルニアなのか・・・またもや中国に驚かされてしまった。

一緒に誘われたD先生は私と同年代の女の先生で、バリバリのお仕事ウーマンである。長い黒髪を後ろで一つに束ね、すっぴんの顔は広東の日差しで黒く日焼けしている。(ゴメンナサイ!お笑い芸人の“はなわ”似!)常に学生のことを思っている、とても教育熱心な先生。その上、性格は明るく、困っている人を見ると放ってはおけない・・・そんな「善人」という言葉がピッタリの先生だ。日本でアラフォー世代の女性が独身なのは珍しくも何ともないが、中国では珍しい。私は勝手に、D先生に仲間意識を抱いている。

いつものことながらC先生のオヤジ・トークとD先生の日常ネタに大笑いさせてもらい、お腹いっぱいになった私達はまた学校へ戻る。
「オレはこれが好きなんだ」と言って、C先生の車内に流れる内モンゴル地方の歌。隣でD先生は「内モンゴルの歌って、情緒があふれてるわ~」なんてウットリしているが、歌詞の内容をよく聞いてみると「大草原は俺の母ー!自慢の馬で突っ走れー!パオの灯りも身に染む夜さ~♪」などと力強く歌い上げている・・・ダメだ、また私一人、込み上げる笑いに耐えている。

結局学校に帰ってきたのは始業20分前!突然の呼び出しで午後の授業の教科書を持ってきていなかった私は、いったん宿舎に戻って猛ダッシュした(宿舎から教室まで自転車で10分)。今日も日中の気温は30℃。汗だく・・・


糖葫芦と私

2008年11月01日 03時36分51秒 | 生活(中国)
10/27(月)

週末、北京へ行ってきたW先生から糖葫芦(タンフールー。冰糖葫芦:ビンタンフールーとも)のお菓子をもらった。

河南省にいる時は毎日食べてたな、糖葫芦。食後に食べると胃がスッキリする。留学生の時なんて、市場に行くと「おーい、韓国人!糖葫芦ばかりじゃなくって、俺の焼き芋も買ってくれよ!」なんて言われてた・・・いや、韓国人じゃないんですけど!

糖葫芦は広東でも売っているのを見かけるけど、あまり美味しそうに見えないので、こっちに来てからは食べていない。W先生にもらったのは街頭で売っているのとは違うタイプのお土産用の物なんだけど、思い出しちゃうな、貧しくても充実していた日々を。忘れられないよ、「日々是衝撃!」の毎日を(笑)。

写真は河南省にいた時よく買っていたタイプの糖葫芦。日本では、お祭りの時の露店等で“リンゴあめ”というのを売っているが、これは“サンザシあめ”とでも言おうか。サンザシはヒメリンゴのような果物で、ちょっと酸っぱい。  

・・・帰りたい?帰れない!もう後戻りはできないだろう。

だけど今でも気になる、河南省のこと。私が河南を離れ広東に来て2年。今でも河南の子達は私に電話やメールをくれる。卒業して、広東に出稼ぎに来ている子も少なくない。故郷から遠い地に出てきて、広東語もわからなくて、心細い気持ちは私も同じ。

中国国内で差別されることも多い河南省だけど、私の親友も恩師も、みんな河南省の人。本当に優しくしてくれて、いつも助けてくれた。

私の第二の故郷は河南省だといっても過言ではない。だって、あの河南省での経験がなければ今の私はないもの。だから、これからもいろんな形で応援していきたいと思う。

日本語を勉強しようにも、教材すら整わない地域。それでも学生達は熱心に勉強して、日本語検定合格率は極めて高い。広東のお金持ち大学生達も少し見習えばいいのに。


学生名言集1

2008年11月01日 02時42分21秒 | 生活(中国)

グループで活動している歌手の話をしていた時のこと。
3人組でもなく、3人グループでもなく、また3人のユニットでもなく。

「あの人達は3人組合ですから・・・。」

「組合」ですか!何か第一次産業っぽくないか?それとも賃金引上げ要求って感じ?
・・・つーか、中国語を日本語読みしただけじゃん!


シャリでかすぎ!

2008年11月01日 02時22分48秒 | 生活(中国)
10/18(土)

久しぶりに前任校の学生と合うことになった。

校門から出ている朝8:30のバスに乗って広州市区へ向かう。天河客運站で花都行きのバスに乗り換え、10:30には到着した。待ち合わせの時間まで少し時間があったので、建設銀行で通帳記入をしてきた。それから合流地点の新世紀ホテルへ。ほどなくしてDYlOQcを連れてやってきた。彼女は前の学校にいた時、本当に私と気が合って、授業以外でも仲良くしていた。でも今回、日本語が以前より話せなくなっていて・・・ちょっと複雑な気分だ。

今日の目的は3人で寿司食べ放題に行くこと。中国の寿司はやたらシャリがデカく、ネタが薄~い。ご飯ばっかり食べてお腹いっぱいになってしまうという残念な寿司だ。食事をしながら最近のP学院(前任校)のこともいろいろ聞いた。DYlの新しく来た先生(私は会ったことがない)のモノ真似には大爆笑させてもらった。それにしても彼女は良く食べる。吐くまで食べなくてもいいのに(笑)。あまりにもお腹がいっぱい過ぎたので、食後に少し街を散歩した。

楽しい時間が過ぎるのは早い。交通の難所にいる私は16時過ぎには花都を出なければならなかった。帰りのバスは、なかなか来ない。待つ人ばかりが増えていく。やっと来たバスは大混雑だった。幸い私は座ることができたので、少し眠った。今日はとても楽しかったけど、何だか切ないような、そんな一日だった。


濃いキャラ天国

2008年10月12日 23時20分09秒 | 生活(中国)
10/11(土)

週末、広州市中心部の大学で講義をしている日本語科のC主任が、ついでに繁華街まで車に乗せて行ってくれると言う。指示どおり朝6:40(早!)、教員宿舎近くの門で待っていたが、他の先生が来る気配がない・・・えっ?!私一人っすか?(

車の中=密室で二人きりというのはツライ。C先生はオヤジの中のオヤジと言ってもいいくらい濃いキャラなので、笑いをこらえるのに一苦労だ。車内に流れる中国のムード歌謡みたいなの一つ取ってみても、もう撃沈寸前!さらに外国人特有の萌え萌え日本語ラッシュで瀕死の状態に!!C先生は金持ちオヤジなので、お偉いさんとの交流関係や外国旅行の(自慢?)話が多いのだが、耳毛がスゴイ!!!頭の中にフと浮かんだ「耳毛のくせにイキがるな!」のフレーズが私に追い討ちをかける(爆)。会話の途中でさりげなく笑いのガス抜きをしつつ、それでも可笑しくてたまらない私は、周りの景色を見るふりをして顔をそむけたり、ハンカチで汗を拭くふりをして顔を隠したりしていた(クーラーついてるのに!)。幸い中国人の車は窓にスモークが基本なので、サイドミラーに映った私の笑い我慢顔が気付かれることはない。
それにしても中国人は、運転中にもかかわらず、なぜ相手の顔を見ながら話すのか。(以前もそんなタクシーに乗って怖かった。)頼むから前を見てくれ!

それから「朝食をとろう!」ということでホテルのレストランに連れて行かれ、朝の飲茶を食べた。広東では朝からゆっくり11時頃まで、こういったところで朝食+ティータイムを楽しんでいる人が大勢いる。私達は蒸篭に入ったココナッツまんじゅうや蒸し餃子、焼き餃子などを食べた。C先生は「心臓にいいんだ!」といってモリモリ鶏の足を食べていたが、私は骨が面倒なので食べなかった。日本人からすると、朝からかなり油っこい。
帰りにがけエスカレーターのところで鰐料理の写真を見てビックリ!鰐、食べちゃうんだ・・・。

それから私は繁華街近くで車を降り、買い物へ。

昼12:30頃、ジャスコで食材などを買っていたら、講義を終えたC先生が登場。そのまま地下駐車場へ。しかし!こともあろうに自分の車を停めた場所を忘れてしまったようだ。大慌てで(笑)警備員に協力を求めるも全く役に立たない。結局右往左往して、警備員が「この辺は全部見たが見つからなかった」と言った場所で車を発見!

帰りは「昼ご飯を食べよう!」と言って山東省料理の店に連れて行かれた。ここで刀削麺や他の料理を食べながら、C先生はアルコール度数50°の酒を・・・の、飲んでるーーー(私、気絶しそう。)中国には飲酒運転という概念がないのだろうか

何はともあれ夕方4時頃には無事に学校へ戻ってきた。早起き強烈すぎる一日だったのでグロッキー、部屋に着いたらベッドに倒れこんでしまった。

思えば前任校の主任(67?)はジジイの中のジジイだった。やたら元気でやたらワンマン(笑)。嫌いな人は徹底的に嫌い。休みの日にも急に呼び出す。学校の経費でみんなに食事を振舞うのが大好き。そして連絡事項など、重要な事はいつも中国語という身勝手な日本語科ボスだった(笑)。中国語がわからない日本人の先生は困惑してたなぁ(暗黙の了解で私が通訳して伝えろ、みたいな!)。日本語も“萌え”の域を超越していたし。中国人的日本語に慣れていない人には理解が難しかっただろう。

その他、私の周りだけでも非常に多くの個性的キャラがそろっている。いや、日本人の私の目から見て「濃いキャラ天国」なだけで、中国社会ではごくごくフツーな事なのだ。そんなところがまたスゴイ国だと思う。中国、おそるべし!

裏切りチキンラーメン

2008年10月08日 02時10分11秒 | 生活(中国)
10月6日(月)

写真は皆様ご存知“チキンラーメン”の中国バージョン。鄙びた大学なのに、なぜか構内の売店で売っていたのである。パッケージにはちゃんと“NISSIN日清食品”の表示。裏面もチェックしたところ、まぎれもなく本物であることが判明。日清が広東の会社と提携して作ったものらしい。

中国でチキンラーメンかよ・・・」と思われるかもしれないが、好きなんだもの。こんな所で思いがけず手に入る喜びも相まって、つい買ってしまった。

しかし、袋を開けてビックリ!麺が四角い、しかも白い!!小袋のスープと調味油が入っている!!な、なんだよ、普通の袋ラーメンと同じじゃねえかーーー!!!

白濁スープで味は豚骨ラーメンに近い。チキンラーメンならではのベビースター風味を期待していたのに・・・ショックがデカすぎる。

よく見ると、裏面の作り方の記載に「卵焼きを加えると、もっと美味しい!」と書いてあった。卵「焼き」なの?まぁここで生卵を食べる勇気はないけど。

日本語を学ぶ人の多くがアニオタな件

2008年10月04日 03時22分06秒 | 生活(中国)
10月2日(木)

ある学生から「コスプレ大会を一緒に見に行きませんか」と誘われたので、朝バスに乗って広州市中心部へ向かった。

以前述べたかもしれないが、日本語を学ぶ学生のアニメオタク率は非常に高い。会話の授業で好きなテーマで話をさせた場合、ほとんどの子がアニメについて熱く語り出す。日本語を学ぶきっかけがアニメである場合が極めて多いのだ。

私は中学生頃からアニメに興味を持たなくなり、最近ではジブリ作品を見る程度。私を誘ってくれた学生もよく自分のお気に入りのアニメを録画して送ってくれたりしたが、どうもそのノリについていけない。しかし、このような現状に直面し、学生達をとりこにしている日本アニメに少しばかり触れてみようと思った。

イベント会場に着くといろいろなアニメを紹介し、グッズ販売をするブースが設けられていた。中には萌え萌えな女の子のちょっとエッチなイラストも!そんな中、トトロのコーナーを発見。でも何だかキャラクターの顔が変。。。に、偽者かい!

また、あちこちでアニメのキャラクターに扮している人物が目に留まる。カメラを向けられ、ポーズをキメている。その他、ロリータ、ゴスロリ、メイド服(どう分類するのかよくわからない)に身を包んだ女の子・・・ばかりでなく男の子も結構いたことにチョット驚愕。独特な世界が広がっている。

一緒に行った学生はアニメ同好サークルに入っていて、今日は仲間達がコスプレショーを行うのだという。準備中の仲間達と合流、周りの子達は私が日本人と知ると、いろいろ質問してきた。

A:「日本のどこから来たんですか?」
私:「埼玉県。」
A:「キャー!○○っていうアニメでよく聞く地名ーーー!!」
B:「日本のこういったイベントと中国のとでは、どういった点が違うのでしょう?」
私:「いや~日本では行ったことがないから、よくわかんないんだよねー。」
B:「そうですか。それは残念ですね。(ガッカリした様子)」
・・・等々。

そんな話をしている間にも周りの人達が次から次へとコスプレイヤー達にカメラを向けてくる。するとコスプレイヤー達は、たちまち表情を変え、キャラになりきって撮影に応じるのだ。その変わり様がスゴイ!一瞬でキャラ憑依の術をやってのけ、カメコばかりでなく本人達も満足げだ。

いつも、どちらかと言えば地味なタイプの子達が、イベント会場では主役になって輝いている。自信に満ちた表情をしている。コスプレイヤー以外の人達も、自分の好きなことを共有する空間に身をおいて生き生きしている。みんな心からアニメを愛してるんだなぁ。嬉しそう。何はともあれ、大勢の人を喜ばせる企画はイイもんだ。非アニオタの私までウキウキしてきた!

正直、私にはわからないことだらけだけど、日本のアニメが物凄いパワーを世界に放っているのだということだけは体感することができたかな?

今回のようなイベントは私には初の経験で何事も珍しく、新鮮に楽しく感じた。この経験を日本語教育に生かすことができるか・・・今後の課題である。

ウフ、見たわよ・・・

2008年10月04日 00時37分15秒 | 生活(中国)

9月30日(火)

連休二日目。今日はインターネットが繋がらないぞ!なんてこった!!

暇だ。が、ほどなくして友達にもらったDVDの存在を思い出した。これはテレビドラマ『家政婦は見た!ファイナル』を録画したものである。

あまりに有名なこのシリーズ、実はあまりジックリと見たことがなかった。しかし実際に見てみると、変に痛快!面白いじゃないか!!

2時間余のドラマの徹頭徹尾、市原悦子の“怪”女優ぶりが遺憾なく発揮されている。まず台詞の言い回しが怪。特に独り言は怪炸裂!立ち居振る舞い、行動が怪。表情が怪。目つきナチュラル怪。声も何だか怪。ドラマ設定も怪?悦子に引きずられてか、周りの登場人物も“怪”に染まっている。とにかく画面全体を占領する雰囲気そのものが怪。怪!怪!怪怪!怪・・・!

なんてスゴイ迫力なんだ。私がここで何度も“怪”を使ったのはモチロン賞賛の意味を込めてのこと。こんなに不思議で面白いドラマなら全編とおして見たかったよ、と少々後悔したくらいである。

とはいえ、もうこのシリーズはファイナル、終わってしまったのである。今まで、どうして見過ごしていたのだろう・・・いろいろ理由を考えてみた。一つは「長寿番組だから今回見なくても、また見られると思っていた」。あーあ、失った時に初めて気付くってヤツか・・・なんて考えているうちに、もう一つの理由がおぼろげに見えてきた。

そうだ、子供の頃の私は『日本昔話』で声優をやっている時以外の彼女が怖かったんだ!実写の女優としての彼女は、子供には刺激が強すぎたのかもしれない。大人になった今なら“怪”を楽しむ余裕もあるが、当時の私にとって“怪”=恐怖でしかなかった。きっと心のどこかで避けていたんじゃ・・・そうか、そうだったのだな。

当然ながら大人と子供では、ものの見方や感じ方が違う。それは大人と子供という世代間の問題だけに止まらず、自分と自分以外の人とか、日本人と外国人とか・・・世の中にはいろんな受け取り方をする人がいるものである。現在一人で海外にいて、ともすれば自分だけの考えに走りがちな私に『家政婦』は教えてくれたのかもしれない。

子供時代の忘れ物(実はトラウマだった)を届けてくれた家政婦さん、そして大切なことを気付かせてくれた家政婦さん、ありがとう

日本を代表する家政婦さん(?)が引退してしまった今、私の中でイイ味出してる家政婦さんといえば『猫村さん』かな~。


秋のゴールデンウィーク

2008年10月04日 00時23分08秒 | 生活(中国)

9月29日(月)

今週は国慶節(中国の建国記念日)のため、学校は1週間休み。しかし、私は居留許可申請にパスポートを出してしまったため、旅に出ることができない。

あまりに暇なので、自転車で学校近辺を見て回る。それにしても、何もない所だなあ。一番近い市場まで自転車で2~30分かかっただろうか。普通ならバイクタクシーを利用するのだが(困ったことに、学校の周りには自動車のタクシーがない!)、時間はたっぷりあるし、運動不足だから。周りを見渡しても田んぼぐらいしかない道なので、パンクを恐れつつ。

写真は、学生や先生方の9割以上が里帰りしてヒッソリとした校内。


無念!四川をさすらふこと能はず!!

2008年09月10日 01時12分13秒 | 生活(中国)
 「あれからいろいろあったから・・・」とは言うものの、あまりにもブログを放置しすぎてしまった。この辺で、ザッと振り返ってみたいと思う。

  まず、512日に四川大地震があった。実は私は4月に四川省の大学に内定をもらい、9月から勤務することになっていた。しかし、この大学は震源地から非常に近い場所にあり、倒壊の恐れがあるということで、誠に遺憾ながら辞退するしかなかった。
ショックだった。本当にショックだった。この大学からは私に日本文学や国語学関連の講義をして欲しいと言われてとても嬉しかったし、広東より四川の方が自分にあっているんじゃないかと思っていたから。
・・・被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。

  それからほどなくして、広州のとある私立大学からお誘いがかかった。実際、学校見学も兼ねて話を聞きに行ってみると、条件はとても良い感じ。
ちょっと迷ったけれど、「せっかく話をいただいたんだ。心機一転、ここで頑張ってみるか!」と思い、6月にサイン、夏休み前に引っ越した。
しかし!引っ越してみたら、話とは全然違うことが発覚。やられた!くやしー!!

・・・そんな思いで夏休み。年に一度の日本への帰国。

  夏休み中は友達と食事や飲みに行ったのが主だった。日本で美味しいものを食べ、友達とおしゃべりしたら元気になった。家に帰ってペットに会えたことも、心の癒しになった。実家は山の中で、ウンザリすることもあったけれど。あと、伊勢参りのツアーが中止になったのが残念だったけど。
でもやっぱり日本が一番安心できる。安心しすぎてボケてしまいそう!

ニャロえもん?

2008年05月02日 15時41分58秒 | 生活(中国)

4月19日(土)

外国語学部長が「中国NO.1フェアに連れて行く!」というので、他の外国人の先生方とともに行ってみることにした。

朝早くバスで広州市内に向かい、“鳥の巣”みたいなイベント会場に到着。
ドキドキしながら入場すると、大規模な商品展示会だった。よく東京ビッグサイトなどでやっている、あんな感じの催し。
私も含め皆が「中国文化や特産品などを紹介するイベント」だとばかり思っていたので、意外な展開だった。

そこで日本人としては非常に気になるものを目にしてしまった。写真はこのイベントのキャラクターなのだが、なんだろう?この既視感は!しかも桜を持っちゃってるし・・・


広州桜文化祭

2008年03月18日 00時45分54秒 | 生活(中国)

2008年3月15日(土)

広州市内に桜があると聞いたので、花見に出かけた。
場所は彫塑公園。ここでは3月になってから桜文化祭なるものが催されているようだ。敷地内には日本文化を紹介するパネル展示の他に、怪しい和服テイストの衣装を着たお姉ちゃんスタッフもいた。また、3月の始めには元・相撲力士「大至」による演目もあったらしい。個人的に相撲は好きな方なので、大至に会えなかったのは残念だが、広州に来たと知って、何となく嬉しい。

広州はもう、日中の気温が25℃前後。公園内には、たくさんの花が咲いていた。一部、緋寒桜や山桜等が何本かあったあったものの、90%以上は八重桜。私は中国人の桜情報で、ソメイヨシノを見たことは無い。

とはいえ、ピンク色の大振りな八重桜だって、なかなか見ごたえがある。キレイだ。
天気は今日も暑い。私は公園内で売られていた醤油アイスを買って食べたみた。味は、チョットしょっぱいキャラメルみたいだった。

ここは“彫塑”公園なので、その名の通り彫刻や塑像があちこちにある。週末という事もあり、多くの人でにぎわっていた。

ところで、私が最も好きな花は、なんといっても桜である。あの華々しくもアンニュイな感じは、いかなる美的理念をも呑みこんで、いにしえより日本人の心を揺さぶり続ける・・・
しかしながら、私は年に一度、夏休みにしか帰国できないので、もう6年も日本の桜を見ていない。。。
「やはり、桜は日本で見るのが一番だ。」と、しみじみ思った週末であった。