久喜市長 田中 暄二(たなか けんじ) ~久喜市の発展のために~

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朝の散歩にて

2015年07月28日 | 日記
先日、恒例の朝の散歩で、中落堀川沿いを歩いておりましたら、近所の方が声をかけてくださいました。

麝香揚羽(ジャコウアゲハ)の幼虫がいるとのこと。

そのときは、カメラを持っていなかったので、後でその姿をカメラに収めました。



麝香揚羽の幼虫




馬の鈴草
   



馬の鈴草を食べる麝香揚羽の幼虫
       


麝香揚羽は、東アジアに分布し、日本では、秋田県以南から八重山諸島まで生息しています。

麝香揚羽の幼虫は「馬の鈴草」を食草としていますが、その葉には毒性のあるアリストロキア酸が含まれており、幼虫時代にその葉を食べることにより、体内に毒を蓄積します。

この毒は一生を通して体に残るため、麝香揚羽を食べた小鳥等の天敵は、中毒を起こしてしまい、二度と麝香揚羽を捕食しなくなるそうです。

ちなみに、アリストロキア酸は、人が大量に摂取すると腎障害を引き起こすとのことです。

また、「馬の鈴草」は、日本や中国が原産のつる性多年草で、日当たりのよい川の土手や畑、草地、林のふちなどに成育します。

「馬の鈴草」というのは和名で、学名をAristolochia debilisといいます。

Aristolochiaは、ギリシャ語の「aristos(最良)+lochia(出産)」からきており、曲がった花の形が胎内の胎児を、つけ根の部分の膨らみが子宮を連想させるところから、出産を助ける力を持つと考えられたといわれています。

和名の由来は、葉の形が馬面に似ており、実が馬の首にかける鈴に似ていることからきているとのことです。

昔は、生薬として重宝されましたが、成分が解明されていくにしたがい、アリストロキア酸などの毒性物質を含むことが分かり、最近では、あまり使用されなくなってきているとのことです。

なお、馬の鈴草も、このアリストロキア酸を作ることで、昆虫による食害から身を守っているとのこと。

なるほど、生態系の中では、いろいろな身の守り方があるものですね。

自然と生態サイクルの不思議さを考えさせられた1日でした。










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