妖怪人間ベム

ほんとに・・・。

とても失礼なことではありますが、全くどんな思いもなく、
たまたまチャンネルを回していて、ついつい見てしまった
という感じなのですが。

すごい良かったです。

泣けてしまいました。

小さい頃に見たアニメは、ストーリーとかは全然覚えてないけれど、
物悲しく、切ない雰囲気に満ちていました。

その雰囲気が、すごく上手く出てると思いました。

亀梨和也くん演じるベムの、ほとんど笑顔を見せることのない
暗い表情の中に、いろんな思いをみることができました。

杏さんのベラは予想のはるか上を行く素晴らしさ。
ぶっきらぼうな喋り方も、時代錯誤的なドレスも
‘これしかない！’と思っちゃうはまり方でした。

鈴木福くんのベロは、とにかくかわいい！
古風な話し方、あどけない表情…上手ですね～。

細かく言ったら、突っ込みどころはいろいろありますよ。
服は着替えたほうがいいだろ～とか、展開が簡単すぎないか～とか。
そこは、アニメを実写化するむずかしいところなんでしょうけど、
そういうことが気にならなくなるくらい、もとのアニメが訴えよう
としていたことが、再現できてるように思います。

村人に騙され、石を投げられて、追い出されるという
悲しい過去がありながらも、それでも人間を信じようとする。
困っている人を見過ごせない。誰も認めてくれなくても、
己の正義を貫く。いつか人間になれる日が来るとこを願って。

果てしなく続く、この３人の悲しい旅路にハッピーエンドが
くるとこを祈って、見守りたいです。

我が家の新聞のTV番組欄には「リアリティーと悲劇性は十分だが、
気持ちを明るくする場面がもっとほしい」とありますが、それでは、
オリジナルの持っている雰囲気を台無しにしてしまうのでは？
暗く落ち込んでいたベムが最後にチラッと見せるかすかな笑顔。
そこにこのドラマの良さがあると思うのです。
このドラマを見た人が、全体的に暗い感じの展開の中で、訴えようとし
てる大切なことを汲み取ってくれてたらいいなぁと思います。

がんばれ、ベム、ベラ、ベロ！！