武子太郎の武子の一文

役者、タケシタロウの気ままな日記でございます!

スタンスフィールド

2012-03-20 12:34:27 | 日記
掏摸振り返り第二弾!

今回の役、木崎の場合。

さて、お客様との面会や、Twitterや、アンケートなどでたくさん言われたのが

「スタンスフィールドみたい」

でした(笑)

スタンスフィールドはレオンに出てくるゲーリーオールドマンが演じた名悪役。

と言っても悪役度で言うと木崎の方が上なのですが。

何よりスタンは薬中。

今回、悪役を演じる上で参考にした(というか見た)映画は、ダークナイト、レオン、ケイゾク、ノーカントリー、モンスター、ムカデ人間。でした。

動きをとったり、真似をする、というより、悪役の生き様を見たかった。

しかしその中でスタンがかなり目立って言われてしまったのは、僕のラストの、主人公が自分のプラン通りに死ぬ瞬間に立ち会い、唯一の快楽を感じるところで快感を感じる演技ですね。

あの例の、スタンが薬を飲んだあと体を捻りながら悦に入るアレ。

ラストのラストだし、冷静な役が感情出す数少ないところなので、かなり印象に残ってしまう。

あれをやるかどうかはかなり悩みました。

あれ一発で「あ、ゲーリーや!」

て思われてしまうし…

でも、言い訳になっちゃうのですが、あの動きはスタンスフィールドをパクったわけでもパロったわけでもなく、全身で快楽を感じた時に自然にああなってしまったのです。

どちらかというと、やってて後から、

あ、今のスタンっぽく見えたろうな…

と思う感じ。

でもどこかでさっき見た映画は影響されてるから、やっぱ無意識にでたんだろうなあ…

見る人からみたら、「どこが無意識じゃい!」

と言われるかもだけど、演じてる間は本当になすがままになっているので、わからないのです。


しかし、良くも悪くもこれだけ言われてしまうのは反省点でもあります。

てか自分のクライマックスでスタンの名シーンっぽくなったらそりゃ言われるわなあ…(笑)

ところで、あれのお陰で腰が痛い…(笑)

さて、次の振り返りでは、絶対悪の父親と完全悪の木崎の相違について♪

お楽しみに!(笑)

掏摸、木崎。

2012-03-19 22:57:28 | 日記
さて、振り返りブログ一弾!

さんざんブログで書いてきましたが、今回の役、木崎。

とにかく得体の知れない化け物として描かれてますが、決して狂ってはいない、むしろ冷静沈着な人物。

僕はこの役を考え方ていて、どうしても木崎が怒ってるところが想像つかなかった。

喜怒哀楽の「怒」以外は想像つくのに…

泣きすらするのに。

しかし最終的には木崎の考えに陶酔している自分がいた。

小説に出てくる人物を演じたのは初めてで、まあ難産でした…。

僕が小説読んでる時に感じた

空気感、佇まい、そして恐怖とともに聞き入ってしまう声や話し方、色気…

それが少しでも出せれてたら、幸いです!


また改めて書きます!

今はこれが限界!(笑)

因みに中村文則さんの「掏摸-スリ-」の姉妹作品、「王国」にも木崎ががっつり出てきます!

木崎の化け物っぷり、必見!

掏り、掏られ。

2012-03-19 18:42:40 | 日記
サイバー∴サイコロジック「掏摸-スリ-」全公演終了致しました!

おかげさまで全ステ完売でした。

たくさんのご来場ありがとうございます!

木崎という最大の悪役をやらせて頂いて、本当にたくさん考え、悩みました。

自分自身、小説を読んで衝撃を受けたキャラクターなので、同じように原作を読んだ方の期待を裏切りたくなかった。

でも、最終公演に原作者の中村文則さんが来て頂いて、

木崎の声が合ってた

と言われて、涙がでそうになりました。

以下、中村文則さんのHPからのコメントです。

◎『掏摸[スリ]』の舞台、全日超満員だったそうですね。僕は最終日に初めて見たのですが、『掏摸[スリ]』に『悪と仮面のルール』などを織り交ぜて、若い彼らなりにオリジナルな表現を追及してる印象でした。役者はみんな上手かったですが、木崎のセリフは実際に聞くとやはりくるものがあると思いました。あの役はきっと演じていて楽しいでしょうね。まだ若い彼らですが才能はあると思いますので、温かく見守ってくださると嬉しいです。


ありがとうございます!

楽しかったです!

また改めて振り返ります。

それでは、暫しの休息を…。

悪≒かっこいい≒色気

2012-03-18 01:12:27 | 日記
さて、サイバー∴サイコロジック「掏摸」も明日で終わりです。

あーロングランしたかったなあ…

常に課題が残り、常に挑戦する役、芝居。

そして不謹慎かもしれないけど、僕もが魅力的だなと思う悪役はみんなかっこよくてセクシー。

悪って、そゆとこあるよね!

だから今回の役も、そういうとこ目指してます!

結果は見る人ぞ知る(笑)

でも久々に会う人に、顔変わったねと言われるのも事実。

顔って変わるんやね…

僕の役、木崎。

気持ちいいほどの悪っぷり、キレッぷりを、明日も頑張って産んできます!

悪いってなんでしょ

2012-03-17 00:26:36 | 日記
サイバー∴サイコロジック「掏摸」
3日目が終わり、ついに折り返しました!

さて、悪の権化のような役を演じていて、かなりの期間

「悪とはなんぞや!?」

みたいなことを延々考えてました。

そしてそれが、わかんないんだよねー

もちろん条件をつければ悪とは、なんて簡単。

つまり相対悪。

しかし、絶対悪を考えた時に、以外と共感してしまってる自分がいる。

もともとそうだったのか、役作りの結果なのかはわからないけれど。

悪も、絶対的な領域にいくと、一つの思想になってしまうなだなあと。

ま、絶対、木崎には巻き込まれたくないですがね!

さ、明日はどんな木崎が降りてくるのか。

楽しみ!

劇場でお待ちしてまーす!

写真は差し入れで頂いたエビス!