武子太郎の武子の一文

役者、タケシタロウの気ままな日記でございます!

メタファリカルセレナーデ

2012-08-18 01:37:21 | 日記
やっと、今日、僕の中の「進化とみなしていいでしょう」が終わりました。

とゆーのも、朝起きて「今日は何時集合だっけ?」

と考えなくなったから。

とゆーのも、今日から熱帯の稽古だったから。

でもTwitterで、お客様がまだ進化を思い出してくれているのに、次に向かっている自分はなんなのだとも思いました。

役者だから。

プロだから。

そりゃそーなのです。

でも、それはすごく悲しいことでもあると思う。

ほんと、ジレンマです。

葛藤です。

だってそんなに簡単に忘れられるものではないですもの。

多分、カッコつけてるだけなんです。

最終日、自分の肉体の余りの動かなさに愕然として、階段で泣いていたのです。

悔しくて。

全力を尽くせないかもしれない自分に悔しくて。

でも、それはストイックではないと思う。

ただの調整不足。

ただ子供なだけ。

青木さんは言いました。

楽日だからといって出し切るな

あと一回できるくらいの余力を残せ。

その通りです。

アマチュアです。

でも、僕の力量では、残ってるのが内なるエネルギーしかなかった。

僕らは、あくまでメタファーの中で何かを出す職業をしている。

メタファーを介してお客様とやりとりをしている。

そのメタファーを作る現実の肉体をないがしろにしてはダメなのだなと、実感としてきづきました。

この作品は、きっとお客様の中でまだ進化し続けます。

僕らの手を離れたところで。

でもそれこそが、きっと僕らの望んでいたことなのです。

夏は無慈悲に去ってしまう。

なんの感慨もなく。

でも、だからこそ僕は夏が好きです。

その無慈悲さに恋い焦がれる。

魂を注ぎこめたからこそ、自信を持って言えます。

ありがとうございました!

クロムを観に来て頂いたお客様達の存在が、クロムモリブデンの誇りです。

最近涙もろいのです。

あと半日だけ、クロムを思い出して、ほんの少しだけ泣いて、前を見ます。

楽しかった。

ありがとう。

バターナイフ

2012-08-13 14:21:31 | 日記
作品が、作品としての息使いを持ち、それがまるで生物のように振る舞い始める。

そこに到達点はない。

クロムモリブデンの場合、ある意味進化しきってはつまらなくなるかもしれない。

進化の幾末が、退化であるかのように。

進化そのものが、生物の奇形であるかのように。

進化の一番の醍醐味は、その進化し始めた瞬間の爆発力だろう。

そこには、作品だけでなく、劇団や劇団員、もっと言えば今この瞬間のお客様も含めた複合的な要素がある。

この色々なものが絡まった薄い靄のような空気の中にあって、初めてこの作品は生命を得る。

一人一人の、今感じているポジティブなこともネガティブなものをも飲み込んで、それを糧として作品は成長する。

この作品が、もしお客様の心に刺さったり抉ったりしているのなら、我々ができることは、刃をより鋭利に研ぐことではなく、人肌に温めることかもしれない。

バターに、温めたナイフがスッと刺さるような、ある種甘美で、官能的で、暴力的で、グロテスクな作品。

それが今回の作品だ。

痛みを感じないのに、気づくと致命的なまでに刃は深く突き刺さっている。

そんな作品に、なっているだろうか。

ピッチャー

2012-08-12 00:23:11 | 日記
ロングラン(特にクロムの)公演は、ピッチャーの10年間のように感じる。

はじめは鳴り物入りでプロ入りした豪速球が売りのルーキー。

配球なんて知らないから、ただキャッチャー(作・演)の要求したところに思いっきし投げるだけ。

コントロールも多彩な変化球もない。

ただ、勢いとパワーがあるからそれでも勝てる。

そしてだんだんとピッチングというものがわかってきて、新しい変化球も覚えはじめる。
キャッチャーのサインにも首を振り始める。

緩急や変化球で三振が取れるようになるが、同時に変化球を覚えたためストレートの球威もなくなる。
悩み始める。

そして、いくつかの変化球を捨て、もう一度ストレートで勝負するようになる。

パワーは若い時より劣るが、代わりにコントロールと、球に意志をこめれるようになる。

高めのストレートで空振りをとり、シュート→スライダーで打ち取る。

今がちょうどストレートに戻ってきた時期です。

若い頃のパワーはないけど、目指すは外角低めにズバンと。

腕を振り抜く。

どの時代のピッチャーが一番かは人それぞれだと思う。

ただこれだけは言える。

クロムモリブデン、進化とみなしていいでしょう。

ピッチャーでいう10年目。

今投げているのは、ストレートです。

あと4回。

あと4球。

予告しましょう。

全球ストレートです。

力じゃなくて、魂で投げる、敢えてのど真ん中ストレート。

さあ、いざマウンドへ。

2012-08-03 23:34:01 | 日記
細かいところに神は宿る

この言葉が好き。

だれにも気付かれないような、

たかが半歩、たかがコンマ何秒までこだわり尽くしたい。

それらは結果として、完成度に跳ね返るはず。

モザイク画のモザイクを細かくしていくように、絵そのものは変えず、細部をブラッシュアップする。

さあ、まだ前半戦なのです。

休んでる暇はない。

怪我をしないように、身体の声と相談をしながら、とりあえず全速力で走ります。

その日の自分に、嘘をつかないように。

その瞬間の自分に従えるように。

つまりは、全ては、稽古なのですね。

プロ野球選手と同じように、ペナントレース中も、稽古を続けております。

一回一回、乾坤一擲。

ロールプレイング

2012-08-02 14:47:06 | 日記
役割を演じる。

さて、僕の役割は何だろう?

もちろん役どころとしての役割はあるが、もっと根本的に言うと、

主催、青木秀樹のやりたいことを具現化することだと思う。

そこを疑わずに全力を尽くし、彼が満足したものなら、あらゆる評価は彼のものだ。

肯定も批判も。

ある意味では僕ら役者ができることは限らるている。

決して責任放棄してるわけではなく。

ただ、稽古通り、青木さんの想定してない演技をしての批判も、青木秀樹のもとにやってくる。

それだけはしてはならない。

僕らは、役者としての思いが個々にありつつも、あくまで青木秀樹をトップとした団体。

すごく当たり前のことなのだけれど、出来る限りの能力を持って、青木秀樹の世界観を具現化する、ただそれ一点のみだ。

そしてそれが、願わくば、お客様の何かに響けばいいと思う。

ただ、覚悟として、今ここに生きてる武子太郎という人間の、今ある全てを叩き込む。

さあ、まだ始まったばかりです!クロムモリブデン
「進化とみなしていいでしょう」
作・演出 青木秀樹

出演
森下亮/金沢涼恵/奥田ワレタ/久保貫太郎/渡邉とかげ/幸田尚子/小林義典/武子太郎/花戸祐介(以上クロムモリブデン)/佐藤みゆき(こゆび侍)/手塚けだま(ラズカルズ)/ゆにば
2012年7月28日(土)~8月14日(火)

@赤坂RED/THEATER(東京メトロ赤坂見附駅より徒歩2分・赤坂駅より徒歩6分)

8月
2(木)19:30
3(金)20:00
4(土)14:00/19:00
5(日)15:00
6(月)19:30
7(火)休演日
8(水)19:30
9(木)14:00
10(金)20:00
11(土)14:00/19:00
12(日)15:00
13(月)19:30
14(火)13:00/17:00
※上演時間は90分を予定しております。

チケット
一般/前売3500円・当日3800円
学生/前売2500円・当日2800円
☆ハヤクロ!(早めにクロム!早期観劇割引・前売のみ)
一般3000円・学生2000円

◇ロングラン限定企画!
2回ご観劇の方には「進化前CD」+「クロムステッカー」プレゼント!

公演詳細はこちら↓
http://crome.jp/

後半日程はいつも補助席続出で窮屈になるので、お時間合えば前半にどうぞ!