ポルトガルのえんとつブログ

画家の夫と1990年からポルトガルに住み続け、見たり聞いたり感じたことや旅などのエッセイです。

K.077. カタプラーナ Cataplana

2018-12-19 | 飾り棚

直径 29cm  高さ 14cm  打ち出し銅製

とても変な形の鍋である。
鍋本体と蓋の部分が全く同じ形。
これではどちらを上にしても下にしても同じようなものだが、そうはいかない。
両端にひとつずつ留め金がある。
これを下から上に向けてカチッと留めて蓋を押える。
そうすると圧力がかかった状態になる。
カタプラーナは簡単な仕組みの圧力鍋だ。
料理はとても簡単で、手間いらず。
ちょっとした煮込み料理に最適。

元々は猟師が腰にぶら下げて野原に持参した鍋で、現代の物より簡素なものであった。
獲った獲物をその場で料理するのに使った携帯鍋。
圧力がかかるので手早く食べられるという訳。

豚肉と野菜の煮込みを作ってみよう。
まずいちばん底に玉ねぎの輪切りをたっぷりおいて、次にジャガイモやニンジンを1センチ幅に切ったものを上に並べ、その上に豚肉の細切れを置き、その上に完熟トマトをつぶしたのをばらまく。
マシュルームやピーマンを加えても良い。
上から白ワインをふりかけ、塩コショウ、好みの香辛料を入れて、ローリエを1枚。
最後にオリーヴ油を全体にかけてから蓋をする。
初めは強火、2分ほどで弱火にして約30分ほどで出来上がり。

タイマーで時間を計ったら、あとはベルが鳴るまで自由です。
でも大事なことは、その間決して蓋を開けないこと。
蓋をあけるのは必ず食卓で…。
それがカタプラーナ料理の秘訣です。

MUZ 2007/04/14

 

©2018 MUZVIT

 

 

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