慌ただしい一週間でした。ブログ更新が遅れたことお詫び申し上げます。
集中協議後半へ
辺野古新基地建設に関して断固阻止の沖縄県となりふりかまわぬ推進の政府との間で当初1ヶ月期間設定の工事中断と集中協議が合意され、8月29日現在すでに4回目の協議が行なわれようとしております。が、なんとこの一連の協議は冒頭を除き本協議は非公開で行われ、且つ双方共に議事録をとらないことをあらかじめ合意した上での協議になっています。その都度協議後の記者会見を行なうから良いと強弁しております。民主主義の生死を分かつ辺野古新基地建設反対運動は今や国民がそして世界が注目する大きな問題です。国税を投入し国家や国民に大きな影響を及ぼす最大関心事の協議が非公開且つ議事録なしでは事後の情報公開請求はおろか、政治史研究を棄損し、なによりも国民の表現自由機会を奪い主権在民を蔑にする民主主義否定の恥ずべき行為です。わたしたちは何を信頼すれば良いのか、疑心暗鬼の非生産的状況におかれます。こんなやり方は断じて許してはなりません。
非公開かつ議事録なしの協議はそれだけでも戦争法案国会通過を目論む安倍政権の支持率低下対策のための時間稼ぎと県外1億2000万人の国民向けの傾聴パフォーマンスであることは明白です。大きな権力を持つ側は非公開かつ議事録なしの協議を恫喝と懐柔、外堀を埋めての県民分断工作に利用すべく立ち回るでしょう。国(菅官房長官)が県の頭越しに町村長や同調市長らと“懇談”するのはそのためです。徒手空拳の民権勢力が敵に塩を贈るような羽目に陥ってしまうことがあってはなりません。私たちも決然たる民意で結束を固めて翁長知事を支え、民意に基づく知事の決然たる行為を期待しましょう。わたしたちを含む世界の知性はこのことに注目しています。埋立て承認取り消しの機はとっくに熟しているのです。民主主義の、それは、義務だと言っております。
近隣村長懐柔&県民結束切り崩し策動
この集中協議期間を利用して政府は新基地建設反対の沖縄の結束を切り崩す策に出ています。以下はこの間の町村首長を対象にした動きとそれに対応する私たちの行動です。
8月15日 名護市に於いて沖縄北部6町村長と中谷ゲン防衛省と“懇談”。北部東海岸の活性化策に関する要望を誘導。
8月26日 北部3首長(東村、宜野座村、金武町)が沖縄防衛局を訪れ本島北部の東海岸地域の活性化策について「意見」交換(従来の北部振興策や米軍再編の進展に伴う再編交付金とは別の形での東海岸に特化したかたちで雇用、産業の少なさと人口の減少になどについて軍事との交換条件に頼った策を弄すもの)。そもそも地域経済活性化の問題の相談相手が防衛局(=軍事)というのはおかしく、カニハンディテいるし、ウラがあると見るべき。たとえば、政府口利きによるUSJ誘致策略(本部半島チュラ海水族館一帯も候補に挙がっている)とそれに伴う東海岸リゾート地域化とリゾートホテル建設や政府援助による道の駅建設、北部訓練場オスプレイヘリパッド建設に伴う基地のスクラップアンドビルドによる機能向上の推進、辺野古新基地建設反対結束の切り崩しと工事推進などが考えられます。
8月29日:第4回集中協議の前段として菅官房長官と国頭村及び東村の両村長との“懇談”。日米SACO合意による北部訓練場の過半の返還を進めなければ、世界自然遺産登録や振興策実施が遠のくと嘯き、それを餌にオスプレイヘリパッド建設に協力させる魂胆。基地と同伴の世界自然遺産維持管理、観光資源化(自然学習環境)などありえないし、また同伴は基地の永久固定化をもたらす。過半が返還されても基地機能強化と訓練密度は従来より倍増し、現地住民にとって負担軽減どころではないし、県民の水源地の事故による汚染リスクははるかに高くなる。
私たちの対応
8月25日:新聞報道で、24日の政府と県との第三回集中協議で北部訓練場オスプレイヘリパッド建設推進合意とも受け取れるような内容があり、早速抗議行動をとる準備。
以下に安慶田副知事と記者との一問一答記事の関連部分原文を記す。『安慶田副知事(以降副知事):これは北部訓練場の統合に関すること。 記者:そのあたりは具体的にどのような話をしたのか。 副知事:要するに北部訓練場もSACOの防衛事項で結局早めに返還してもらい、そして北部振興のため、今言っているように世界遺産等の申請もできるし、そういうことだから。それには自分たちも前向きに取り組んでいきたいから、県もできるだけ協力していただきたいと言われていたので、これはここに「やりましょう」という話をしていた。』
8月27日:安慶田副知事の発言に関し県の姿勢を糺す翁長雄志県知事宛ての住民の会、高江連絡会連名の申し入れ書(要望書)を作成。
「要望書」の要旨は以下の通り
①8月24日 県-政府間協議において一部「北部訓練場の統合」に関する協議がなされた。その中で国の協力要請に対し、安慶田副知事が「やりましょう」と応答した報道(25日琉球新報)に関し、この事の真偽と内容を明らかすること。
②翁長知事は選挙の際「オスプレイ専用であり、『建白書』の枠組みと連動するので、反対していく」、および二月議会においても公室長見解で、「住民生活および自然環境への影響を巡って様々な意見があることを承知」「オスプレイについては日米両政府に対して撤回を求め」「地元の意見を伺いつつ検討」という立場をとってきたが、今回の安慶田副知事発言報道は、県姿勢の変更とも受け取れる内容であり、上記発言の真意を明らかにすること。
③第二回協議において、中谷氏が翁長知事に対し、北部訓練場の推進、協力を要請したという報道があるが、その時の知事の返答内容を明らかにすること。
④本年2月米軍に提供されたN4ヘリパッド2基は、既に返還前先行運用されていること。 東村議会ではN4ヘリパッド使用禁止を決議。米軍ハワイ基地におけるオスプレイの墜落事故を受け、オスプレイの飛行禁止も決議。私どもも翁長知事同様「建白書」の趣旨に賛同し北部訓練場でのオスプレイの飛行訓練中止を求めていること。したがって、県においてもオスプレイ配備を前提とする過半の返還策を認めない立場と考えるが、これからもこの姿勢を堅持すること。
⑤県民の生活と命を守るために、北部訓練場全面返還を県政の柱とすること。そのため、今後のオスプレイパッド建設を中止するよう防衛局に申し入れること。
⑥29日の第4回協議(翁長知事-菅官房長官会談)の前段で菅官房長官は東村、国頭村長と会談すると報道されている。席上両村長にヘリパッド建設への協力依頼をし、その後の知事との協議の中でもヘリパッド建設への協力依頼がなされることが予想される。29日の集中協議における北部訓練場の問題に関する政府の提案内容と知事の回答を詳しく説明すること。
8月28日:県庁へ出向き「要望書」申し入れ。基地対策課課長に要望書を手渡し、会議室にて県議4人同席の下、申し入れ書内容詳細説明。可及的速やかに県知事に文書共々申し送りするよう確認。明日29日、菅官房長官と協議する翁長知事に事前に要望書を拝見していただけるよう取り計らうことを要請。
8月29日:ブセナホテル(万国津梁館一帯に所在)において12時から12時30分にかけて菅官房長官が東村、国頭村長と会談。ここに到るまでに中谷防衛大臣が北部首長と会談したり、安慶田副知事が集中協議で政府の北部訓練場建設推進の要請に対するあいまい発言があった中で、両村長との会談の後に翁長知事との協議が組まれている。
緊急呼びかけにもかかわらず抗議する人々が100人近く結集、ブセナホテル入り口国道にて会談への抗議と従来の県民公約に基づく県(および県民)姿勢堅持をアピール。高江ヘリパッド建設反対のメッセージは確かに届いたはず。住民の会も高江連絡会も多数参加。それに平和運動センター、市民連絡会、ヘリ基地反対協、ヘノコブルー、複数の島ぐるみ会議が結集しました。もはや辺野古も高江も沖縄一体で取り組まれています! 昨日(28日)の要請行動も沖縄両紙で報道され、今日(29日午前)の行動とともに翁長知事の耳に入れば、この後に行われる集中協議に影響が出るかもしれません。期待したいところです。
その他:
8月25日
台風明け、テント復旧、増強!?。送られてきた横断幕も追加しました。明日からお盆(沖縄旧盆)ですが、いつも通りの座り込みを継続。