燈子の部屋

さまざまなことをシリアスかつコミカルかつエッセイ風に(?)綴る独り言的日記サイトです

親子漫才

2015-11-20 17:17:26 | 介護
 母がグループホームに入居してもうじき3か月になる。
 会うのは、通院の付き添いを含めて月3回ほど。
 もう少し足を運びたいと思う一方で、距離を置きたいという気持ちも強い。

 先日、冬物や消耗品を届けに行くと、ダンナは元気にしているかと三度も聞かれて閉口した。
 母の短期記憶がどうなっているのか、私にはよくわからない。
 そんな母との会話は、時々「無限ループ」に陥る。
 こういう時は、親子漫才のボケとツッコミだと思って、イライラをお笑いに変換するのがよさそう。
 それでも、今のところ日常会話は成立しているから不思議なものだ。

 居室の確認は、私の習慣になってきた。
 その日は、普段は枕元にあるはずのナースコールのボタンが、母の背丈では届かないクローゼットの上にあることに気づいた。
 おそらく職員の誰かがシーツ交換などで一時的に置いたまま忘れたのではないかと思う。
 それはそれで問題だけど、とりあえずNさんに知らせて、チェストの上に移してもらった。
 月初に訪ねた時にはボタンの所在こそ確かめなかったけど、クローゼットの上に何もなかったと記憶している。
 ボタンにはうっすらとホコリがかかっていたので、ここ1~2週間の出来事だろう。
 まず使うことはないだろうと思うけども、母の年齢を考えると、気をつけてもらわないと。

 その後、衣類をしまおうとクローゼットを開けると、案の定、というべきか、ティッシュの空き箱が3つあった。
 すぐに使い道が見出せないものは処分するに限る。
 私は、なんとか母から同意を引き出すと、それらを折りたたんで資源ごみとして職員に預けた。
 ちなみに、わが家の母の部屋には11個あり、2つ3つ連結されて面倒なことになっている。
 大掃除の前に少しずつ片付けたいと思うものの、放置状態だ。

 そろそろ帰ろうと居室を出ると、隣室の消耗品の補充にやってきたMさんに声をかけられた。
 挨拶すると、母は私の腕を掴んでこう言った──「私の娘です。うちのお嬢様です、お嬢様」(何それやめて)
 「知ってます。もう何度も会ってお話してますよ」
 Mさんが笑って答えてくれたのでよかったけど、正直、こんな親子漫才はイヤだわ。




2 コメント

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短気記憶を (とほ)
2015-12-05 03:04:57
母もなくしました。
どんな気分なのか想像してみると、記憶にないことを周りから言われまくるから、そのストレスはすごいような気がするけど、それすら長くは覚えていないわけで・・・
やっぱり想像つかないです。

ボケとツッコミにして、イライラを変えてしまうって目からウロコです。
でも、優しいツッコミが自分にできるかどうか。

>うちのお嬢様

ボケか本心か、ついつい躊躇してしまいますね。^^
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Re:短気記憶を (燈子)
2015-12-07 16:21:47
 「短期」ですよね!というツッコミはさておき(笑)

 忘れるということは、常に新しい情報を得るということでもあって、脳にはよい刺激になって、記憶力が増しそうな気もするんですけど……現実はキビシイ。

 あまりにも同じ質問が繰り返されると、会話ロボットが欲しくなる時もあります。

 >でも、優しいツッコミが自分にできるかどうか。

 試行錯誤の連続です(汗)
 客観的になると、案外、喜劇的なんですよね。

 それにしても「お嬢様」はやめてほしいです、ホントに(苦笑)


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