燈子の部屋

さまざまなことをシリアスかつコミカルかつエッセイ風に(?)綴る独り言的日記サイトです

母のエピソード 2

2005-02-11 20:59:06 | 家族
そんなパートの帰り。
母はとんでもない光景を目にした。
ホームで若い男が男性をいきなり殴りつけると、
停まっていた電車に乗り込んで逃げようとしたのだ。

もちろん母は黙っちゃいない!

すぐさま若い男の後を追って電車に乗ると、
満員の人込みをかき分けてその男の腕をむんずと捕まえるのに成功した。
幸いなことに時間待ちのため、すぐに発車しなかったのだ。
その男にとっては誤算だったというべきか。

終電に近い時間のため、目撃者多数なれど、誰も警察まで行こうとしない。
すると母は「私が行きます!」と手を上げた。
周りで成り行きを見守っていた人たちからは拍手と歓声が沸き起こったそうな。
お酒も結構入っている時間帯のことだ。
「おう、行ってくるぜ!」という勢いで母はみんなに手を振ると、
調書作成に協力すべく、警官と被害者と暴漢の後にくっついて行った。

母は、警察から足代、いや協力費として金一封を頂き、タクシーで帰ってきた。
帰りが遅いのを心配して待っていた私は、事の顛末を聞いて血の気が引いた。
暴漢を捕まえるのは善良な市民として賞賛に値すべき行為だが…

 
母よ! あなたは腕になんの覚えもないフツーのおばちゃんなのよ!
もし返り討ちにされていたらどうすんのよ!

 
と、冷たい世間丸出しの調子で母を諌めた私。
母の正義感と即断即決の行動力には敬意を表するけど、
少しは身の程ってもんを考えてほしいよ…と思った夜だった。


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3 コメント

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それは。。 (Ray)
2005-02-11 23:30:52
それは。。

夜遅い時間帯だったこともあって 

燈子さんが お帰りの遅いお母様を心配されるのも無理はないですよね。。^_^;



お母様ご無事で何よりでした~(^^)



じ。。じつは 私も。。

電車のなかで 男性を諌めたことあり~ですm(__)m



主人の母も そのテの人です^_^;



はい 私も義理母も腕になんの覚えもございませぬ(-。-)

気をつけよう~これからは~^_^;

。。ってか最近はそんな元気がなくて 30代前半の話です~

(追伸~うちの母もパート先のみなさまから

 「そんなに働くな」と言われるそうです~)
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すっごーい。 (モモンガ)
2005-02-12 08:59:04
正義の味方のお母様には脱帽です。

出来る様で出来ない行動です。見て見ぬ降りをしてしまわざるをえない状況の社会で勇気がありますね。

グッツとガマンして言わない事ばかりの毎日です<ストレスたまるー>
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勇気を出すのは難しい~ (燈子)
2005-02-13 17:39:20
Rayさん>



>電車のなかで 男性を諌めたことあり~ですm(__)m

Rayさんも勇気がありますねー!! えらいなあ~

相手の男性が素直に?聞いてくれてよかったです。

私は、逆ギレされたらどうしよう~と考えてしまい、なかなか言えません。



>うちの母も…「そんなに働くな」と言われるそうです

あ、同じだ~!

「よくやるわよねー」と思われるだけならともかく、「働くな」と言われるのはどうかと思いますよね。

自分の思うように働けないのは辛い。。。

微力ながらRayさんのお母様にエールを送ります―「頑張ってください!」





モモンガさん>



>グッツとガマンして言わない事ばかりの毎日です

時と場合によりますけど、少々のことでは何も言わないほうが…と私も思いがちです。

昔はすぐに逆ギレされることはそうはなかったように思うんですが、今は怖くて…。

でも、自分の力量(あるのか?)に応じて、言うべき時は言うようにしたいと思います。

なかなか難しいですが。





 * * *





腕をつかまれた暴漢が観念してくれたからよかったものの、もし逆ギレされていたら…と、娘としては複雑な思いでした。

当時でも母は自分で自分の身を護れそうになかったですから、そういう人が安易に飛び出していっていいのか?と思ったんですよね。

こんな時こそ、腕っ節の強い人がいてくれたらよかったのになー、なんて。

現実はそんなに都合よくいかないんですけどね。

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