みのもり雑記

旅行関連が多くなるかと思いますが、ふと書きたくなったことを気の向くままに、という感じで。

映画『若おかみは小学生!』感想

2018-10-07 02:05:29 | アニメ
連載中の広島旅行を書きたいのは山々ではありますが、今回は本日観た映画の感想です。
なお、ネタバレ全開ですので、映画を見ていない方はお戻りください。


さて。
最初はこの『若おかみは小学生!』という映画、まったく見る気はありませんでした。
何せ絵柄的に対象外だと感じたので。

ですが、公開から少し経つと、twitter上でどんどん高評価が流れてくるようになるではないですか。
しまいには『この世界の片隅に』を引き合いに出した感想まで見かけるようになり、こうなってはさすがに看過できません。



というわけで、10月に入りようやく仕事も落ち着いてきたので本日新宿のバルト9で観てきました。
おお、小さい子を連れた方も見受けられますが、大人が大半ですね。
お一人様も多そうです。

さあ、まずは他の映画の予告パート。
ハリーポッター、完全にスピンオフというか。
……プリキュア、過去15年で総勢55名もいるんですか(驚愕)


と、いよいよ始まります。
以下、ネタバレです。


おお、お手水が温泉って、すごいですね。

神楽舞、子どもが見てもつまらないでしょうね~。
というか神楽中にこの親子騒ぎすぎでは……。

さて、帰り道。
富士山ですね。てことはさっきの温泉、舞台は駿河国でしょうか。

……twitterで、ぼんやりと交通事故で両親が死ぬっぽいことは察していたので、「あっあっ」と思いながら見てました。


……シートベルトしていたのに、あんな放り出され方する??



すげえ軽い感じに、まるで日常みたいに「行ってきます」と言って家を出て行くのがかえって印象的ですね。
電車でも、横の家族連れを見ての反応がなんとも……。

さて、春の屋にご到着です。
女郎蜘蛛のくだりは、のちのちの対比用ですね。おっこが「外から来た人」というのをアピールしてます。


幽霊(ウリ坊)については、事前に「幽霊なのかな?」とは思っていましたが、やはりそうでしたね。
幽霊が見える理由付けについてはウリ坊から「死にかけたから」という説明がありまして、正直「隠された別の理由があるはず!」と思っていましたが、特になかったですね。


にしても春の屋従業員の皆様、おっこに優しいなぁ。
女将も、おっこが離れとはいえあんだけ騒いじゃったのに、あんな冷静な諭しができるとは。

みんな、夏目貴志くんに対する周りの反応みたいに不気味がったりしそうなものなのに。
端から見たら独り言のオンパレードでしょうに。



ピンフリ、最初に出てきたときはまだ性格をつかみかねていましたが、
鯉のぼりのシーンで高価な鯉のぼりが失われることよりも、「人にぶつかったら大変」という言葉がとっさに出てきたのを見て
「ああ、この子はとても良い子なんだなぁ」と私の中ではすっかり高評価でした。

登場シーンでの「頑張らなくて良いところで頑張ってる」ってのは、(ピンフリ本人にそんな意図は無いにせよ)おっこの両親に対するところへの痛烈な批判でもありますか。



あかね君は……「うん、まあ子どもだし仕方ないね」という気持ちで見ていました。
むしろ、両親が死んだことについて本人の言及があったことが、ちょっと不安な気持ちになりました。
案の定、夢の中で「生きている」という設定になってしまいましたし、おっこの不安定さが伏線として明瞭に設定されてしまいました。


行儀見習いのシーンはここだったか、あかね君の前だったか……。
そうした風習が無かった子どもに、いきなり正座は無理ですよね。



さあ、そんなことよりグローリー・水領です。
正直、最初見たときはこれ以上現実世界から離れてしまうのかと不安に思いましたが、壮大な(宿にとっては迷惑な)演出だったので良かったです。

……こんな風にのんびり優雅に温泉で過ごしてみたいなぁ。
私には、旅先でゆったり過ごすという才能が無いので無理でしょうけど。(どうしても周辺観光に全力投入してしまう)


おでかけ。
フラッシュバックのところ、容赦ないですね~。
あの高そうな車で吐かなくて良かった、などと的外れなことも思いつつ。

「生きてると思う」ってのが実に辛い発言ですけど、水領さんは大人な返しでしたね。

……今にして思うと、おっこの「二人ともいてくれたんだ」っていう台詞はのちのちの「時々私たちのことが見えなくなる」の伏線でしょうね。

お買い物に行くおっこ、強い。


そしてお買い物。グローリーさん強い。すごい。素晴らしい。
なんというか、気晴らしを心得ているというか。

女将さん、あとでオゴリ分のお礼に何をしたんだろうか。



お神楽、当然のようにおっことピンフリが選ばれていましたが、この辺は原作を読めば経緯も分かるんでしょうか。
さすがにおっこでは、新参にすぎますから。


鈴鬼くんからの、「見えなくなる日」発言はこのへんでしたかね?

今し方まで見えていたウリ坊が、鳥居をくぐると(神域を出ると)見えなくなるってのも面白いですね。



さあ、そして木瀬さんご一家登場です。
正直声が山寺宏一さんなせいで、『昭和元禄落語心中』の助六が頭から離れなかったですね。
落語「芝浜」では結局ラストで飲んではいないですが。

途中まではただの面倒な客だったのですが、ピンフリの旅館への訪問につながるとは思いませんでした。
……まさかお琴の生演奏をしているような宿だとは。
しかしピンフリ、本当に色々と勉強していますね。小学生で夜間照明の植物への影響にまで気が回るとは。

ようやくここでピンフリがおっこを認めたシーンで、大変よいのですが……。

そのあとの助ろ……もとい木瀬さんに完全に持って行かれようとは。


女将がなにやらフラグを立てているとは思いましたが……。
まさか冒頭の交通事故ネタを直接ぶち込んでくるとは思いもしませんでした。そこまでいじめなくても……。

途中から仮想両親と話しているシーン、窓に映った木瀬さんたちは当然後頭部なのでどういう表情なのかが分かりませんが、仮にしゃべっている内容がそのまま口に出しているのだとしたら、まあ木瀬さんもおっこが誰なのか察するには十分ですよね。

直後の「出てきて!私を一人にしないで!」あたりが涙腺決壊ポイントでした。
道路に飛び出したところで車が迫ったのには心底肝が冷えましたが、まさかのグローリーさんでしたね。

「なぜここに?」という疑問を「占い師だから」というだけで説明できるのって、最強ですね。


「私を一人にしないで」の台詞がありましたが、結局おっこの中で両親に代わってそのランクに入っていたのがウリ坊と美陽ちゃん、グローリーさんなんでしょうね。
女将もエツ子さんも康さんも、おっこにとって大事な家族ではあるでしょうが、やはり心の中で甘えきれない一線があるんでしょうねぇ。
(だからこそ、宿から飛び出した?)



木瀬さんの台詞でようやく関係性を悟るピンフリさんってことは、春の屋から受け入れ依頼が来たけれど具体的な理由は少なくともピンフリさんには伝えられていなかったということで、おっこと、場合によってはピンフリさんに対してもな配慮でしょうね。
優しい、良い大人ばっかりです。
グローリーさんがしゃべったあたりで、なんとか眼鏡を外して涙をぬぐえました。


「いいえ、私は、春の屋の若女将です!」

うん、たぶんそう来るだろうなとは思っていましたよ。
分かっていても来るものがありますが。

女将もエツ子さんも康さんも涙ぐんでましたが、なんて健気な……。
そりゃあ、ピンフリも認めますわ。




神楽、楽しそうです。楽しそうなのが辛いです。
消えてしまった後に失敗しないかとハラハラしましたが、無事に踊り通したようでよかったです。

最後にたくさんの花びらが舞って終わるのも、ウリ坊が最初に見せた幻影を思い起こさせて良いです。


「さあ、あとはエンドロール後になにか仕掛けてくるかどうかだ」と身構えていましたが。
まさかエンドロールで最後の打撃を受けるとは思いませんでした。

原画というか、設定絵というか、ラフというか。用語として何が適切なのかは分かりかねますが、映像ではなく絵としてみると、また印象が違いますね。
……地球儀、「アフリカ大陸」って、その書き込みは必要なんだろうか。

そして案の定ストーリーをなぞっていくので後半のダメージが。



ふう、良い映画でした。



しかし映像、眼鏡の人はちゃんと眼鏡を通した輪郭のズレが出ていたり、窓とかには映り込みがあったり。
花びらのシーンや背景のドッジボールなどもですが。
こう、作画の人、死んでないですよね?


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