taimuのひとり言

毎日の生活の中で感じた事を 徒然なるままに・・・。

「パラドックス13」 東野 圭吾 (著)  読書日記

2009-08-30 17:50:07 | 読書


 内容(「BOOK」データベースより)
  13時13分からの13秒間、地球は“P‐13現象”に襲われるという。
  何が起こるか、論理数学的に予測不可能。
  その瞬間―目前に想像を絶する過酷な世界が出現した。
  なぜ我々だけがここにいるのか。生き延びるにはどうしたらいいのか。
  いまこの世界の数学的矛盾を読み解かなければならない。

 
  東野 圭吾氏の本としては 今までにないジャンル
  “P‐13現象”が 私には理解できなかったのですが、
  (そこの部分だけ 3回ぐらい繰り返し読んだけど・・・)
  一瞬で異次元の世界に放り込まれてしまった人たち。
  繰り返される大地震と異常気象の中で、人間の文明は完全に破壊され
  廃墟になった東京でサバイバルを強いられるわずかな生存者達。

  とにかく映像になることを 意識して書かれたような文章で
  前半は 夢中で読んでしまいました。
  ただ 読み進むうちに 同じような設定の瓦礫の東京なので
  中だるみの部分も少し感じました。
  結局 生存者達は「生きる」というところだけで
  つながっているわけだから 道が二つに分かれていたら
  やはり こういう結果になってしまうのでしょうね。

  ただ リーダーで皆をひっぱて来た誠哉の『イブ発言』には
  女性としては「え」って引いちゃいましたね。

  それと 前半で高齢者のご夫婦が亡くなってしまったのが
  個人的には不満です。やはり こういうサバイバルストーリーの中でこそ
  経験豊かな知恵を生かす話も入れてほしかったな~。

  ずいぶん古い映画ですが「ポセイドン・アドベンチャー」でも
  子供から中高年、弱者、など いろいろな人たちで構成されていたから
  様々な人間模様が描かれていて パニック映画として
  面白かったのですから・・・。

  「この話は一体どんなふうに終わるの
   と思ってしまいましたが あっさりと そしてほのぼのとした印象の
  エンディングでほっとしました。