おお…これは凄い映画でした
個人的には「スター・トレック」シリーズについてはそんなに思い入れが無くて、数多あるらしいテレビシリーズはほぼ未見、ウィリアム・シャトナー(カーク船長)やレナード・ニモイ(ミスタースポック)などお馴染みの面々が主演して映画化された劇場版だけは一応全て見ているハズなんですが…正直「スターウォーズ」などと比べると、その面白さにはあまりピンと来ていませんでした
そんなオレが果たして楽しめるのかな?と、ちょっと不安を抱いた状態で今回は劇場に赴いたんですが…いやはや、冒頭の凄まじい戦闘シーンであっという間にのめり込んでから2時間強、片時もダレることなく夢中になってしまいましたね
流石は「LOST」や「クローバーフィールド」のJJエイブラムスです…”観客を引き込む”手腕にかけては当代随一と言われているだけはあります
ただ、”ちゃんと(旧シリーズを)見とけば良かった…”と地団駄を踏むような、明らかにシリーズのファンに向けたサービス的な内容が数え切れないくらい盛り込まれていたカンジなのも確かで、これから本作を見る方は、復習の意味も込めて旧シリーズ劇場版(か出来れば初代TVシリーズ)を見てから見るべきなんじゃないかなと思ったりもしました
以下ネタバレ感想:
オレがこの映画を見終わった後で真っ先に思ったのが、”あれ?結構複雑なプロットだった気がするけど、決してわかりにくい映画ではなかったのが不思議だな…”でした
世界観から展開の一つ一つに至るまでひたすらSFの専門用語が炸裂してたり、シーンの時系列が飛び飛びだったり、シリーズのファン向けと思われる要素が頻出したり、挙句の果ては時空の違うパラレルワールドの同一人物までが登場したりと、観客をあっさり置いてきぼりにしかねない要素がこれでもかとてんこ盛りなのに、これほど見事に映画としてまとまってるのは、もはや奇跡といっていいレベルなのではないでしょうか
凄いなこれ…ε=( ̄。 ̄;)
何より今作は、新たな構想の元でリメイクをした~という流れでこの映画は製作されたわけですが、劇中の設定的にも、新たなパラレルワールドとして生まれ出でた世界として破綻無く設定されているのには唸らされましたねえ
そしてビジュアル的にというか、演出的にオレが最も顕著に凄いと感じ取ったのが、”スケール感”の表現でした…とにかく、人間の目線から見た”巨大さ”を表現する事にやたらとこだわってると感じましたね
人間から見た宇宙船、人間から見た惑星、人間から見た宇宙と、それらが途轍もないディテールの施されたCGというだけでなく、カメラワークや効果音の演出を相乗的に組み合わせて、どのように表現すればスケール感を出せるかというのを徹底的に追求している姿勢にはシビれました
冒頭の凄まじい戦闘シーンのさなか、甲高い女性の悲鳴が聞こえたと思ったらそれが、破壊された隔壁と共にあっという間に無音の宇宙空間に放り出された時の衝撃と来たらッ…!
他にも身一つで大気圏に突入するシーンだとか、バルカン星や採掘船がブラックホールに呑み込まれるような派手なシーンだけでなく、地味なシーンでも、周囲に砂漠しかないアイオワ州の片田舎で人間のいる店やら宇宙港やらだけが闇夜に浮かんでたりする表現なんかもスケール感的に非常に印象的でした
いやー個人的なハナシで恐縮ですが、今回およそ9ヶ月ぶりに劇場に足を運んで見た映画だったんですが、やはり劇場の大迫力のスクリーンと音響で見るべき作品というのはありますな…これはもう間違いなく!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます