さかきの教授日記

九州産業大学 工学部 バイオロボティクス学科の教員である榊が、学生を教えていて気がついたことをつづった日記

組織化する

2005年10月31日 10時21分12秒 | Weblog
◆飛行機の中で隣り合わせた若手の医師が「中堅どころになると医長など組織を管理運営する立場になる。でも私たちには会社員のようにきちんとした研修がない。だから、自分で本を読んで勉強しているんですよ。」としみじみ語っていたのが印象に残っている。
◆そうかもしれないなあ。会社員だと、やれ新入社員研修だの係長研修、課長研修、部長研修、、、と、何か役職につくたびに研修を受ける。あ~あ、また研修かよと思っていたが、考えてみると知識を得られネットワークもできる。恵まれているね。(これとは別に技術研修もいろいろあったりする)
◆国立や私大でも医学部など講座制をとっている大学では、教授が人事・財務・教育などすべてを管理する。企業では数人の事務所でも総務担当がいるものだが、その事務も背負うとなるとパンクするよ。医学部だと、教育・研究および学内運営のほかに臨床もあるので余計に大変。組織化のニーズがありそうだ。

内部トリガーと外部トリガー

2005年10月28日 10時11分58秒 | Weblog
◆企業にいたとき工場に勤務したことはないが、同期の人の多くは工場であった。納期をきちっと守って開発したり、クレーム処理で顧客のところへすっとんでいくのを聞くと大変だなあと感じていた。
◆「工場の方が楽なんだよ、俺はそれでふとっちゃってさ」と逆のことを聞いた。へえ、どういうわけで?その先輩の話では、確かに研究所にいたときより忙しいが、精神的には楽。いろいろな仕事をこなすが、その大部分は外部からの要請による。例えば、開発会議に出ろだのなんだの、外の部署からの指示に応じて動くことが多い。言ってみれば、外部トリガーで動く。
◆一方、研究所では、まあほとんど自分でスケジュールを立てる。上からの指示はもちろんあるが、自分の裁量が大きい。言ってみれば内部トリガーで動く。
◆でも、精神的にはきついね。自分が本当に満足するってことは、そうそうない。やった達成した、と思った次の瞬間から、新しい目標を考えてしまう。いつもなんだか悶々としている感じ。
◆参考:企業にいたときの大先輩Yさんのコメントより

偏愛マップから就職マップへ

2005年10月27日 09時53分09秒 | Weblog
◆就職活動が本格化してきたね。「では、自分の希望の業種を決めて、、、」と言われてもねえ、勤めたことが無いのにいまいちイメージがわかないか。
◆ひとつのきっかけになるかもしれない。「偏愛マップ」というツールがある。教育学で編み出されたものだが、初対面の人とのコミュニケーションを取るのに役に立つ。
◆自分の好きなものを、まずは紙に書いてみよう。思いつくままでよい、気楽になんでもいいから書いていく。しばらくすると、自分の興味あることがそこに映し出されてくる。
◆例えば「野球」と書いたとする。そこから、作る・売る・使う・直す・考えるという仕事を思い浮かべる。これらは、製造・販売・サービス・メンテナンス・企画に対応する業種だ。好きなものを縦に、作るなどの業種を横にならべて表にしてみる。全部を無理に埋めることは無い。でも、それをじっとみらんでみよう。自分はどこに興味があるのか、理解するきっかけになるだろう。
◆参考:斉藤孝先生の各著書に「偏愛マップ」について触れている。

実録!姑株式会社 修正ペン

2005年10月25日 09時24分56秒 | Weblog
◆まいどおなじみ、知人から聞いた話だが、A氏が部長に「あの~、もう修正液がなくなったので、買ってもいいですか?あ、そうだ、液タイプよりテープの方が使いやすいから、そっちでもいいですか?」と、即座に「だ~め!修正テープは高いの。修正液にしてちょうだい」と部長。
◆文具までいちいちお伺いかねえと思うが、ま、それはさておき、高い安いの見方について考えよう。(実はどちらも100金に売っているのだが、それもここでは置いておいて)修正液は100円、テープは110円としよう。10%割高だ。これをどのくらい使うかを考えると、数人の部署だと、おそらく1年に数個だろう。それを節約するのと、使いにくいのに無理につかうのとを天秤にかけないといけない。
◆山田真哉氏の名著「さおだけやはなぜ潰れないか」によると、節約は相対値(この場合10%)ではなく、絶対値(10円)を考えると良いとのこと。そうだよね、もっと節約できるものはあるはず。と、部長氏「ねえ、先日の接待、交際費で落としといてよね」「は?」

頭には入っている

2005年10月24日 09時56分09秒 | Weblog
◆不思議な夢を見た。なぜか知らんが、広い部屋に学生諸君が大勢すわっている。すると皆で歌始めた。なかなか見事な合唱だ。と、そのとき、一人の学生が立ち上がって話し始めた。わからないが、歌にあわせた台詞のようである。
◆問題は、その言葉がフランス語だということだ。私はフランス語を習ったことは無い。(第2外国語はドイツ語だった)ああ、フランス語だなあということくらいはわかるが、意味はまったく。なんて言っているのかわからんが、とにかくペラペラとうまいなあと感心した。その流暢なフランス語を聞いているうちに目が覚めた。
◆よく考えると、なんで習ったことも無い言葉がスラスラと出てくるのかなあ。頭には、理解しようがしまいが、いろいろな情報が入っているのかもしれない。頭の戸棚に未整理のまま。それが夢でときどきこぼれてくるのかねえ。