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日々あれこれ思いつきメモ

日記というよりもメモ? そんな思いつきを書いただけ……。

THETHEシリーズ新作『垂見健吾写真集~ブータン篇~(仮)』9月末に発売

2014-08-20 11:44:46 | インフォメーション

8月8日に発売した『THETHE1』『THETHE1.1』に続いて、THETHE BOOKSシリーズとしての第1弾『垂見健吾写真集~ブータン篇~(仮)』が9月末に発売予定です。

 

垂見さんと言えば、沖縄を代表する写真師(本人がそう呼ぶ)。

ゆえに垂見健吾の写真集というと沖縄と思われるでしょうが、今回のテーマは「ブータン」です。

 

垂見さんはいわば旅人。

確かに沖縄に居を構えていますが、常に移動し続けています。

今もどこかの島に行っているはず。

 

そんな多忙な垂見さんに時間をいただき、先週末に『垂見健吾写真集』の打合せをしてきました。

『垂見健吾写真集~ブータン篇~』と書いているのは、垂見さんが撮った海外の写真を国別にシリーズとしてこれから出していくから。

その第1弾が「ブータン篇」なのです。

 

先週末の打合せは実質2回目の打合せ。

すでに大雑把にセレクトされた写真を見せてもらいました。

小さな箱に入った35ミリのポジ(リバーサルフィルム)の束。

それを一枚一枚見ながら、気になったものは垂見さんに解説してもらいました。

デジタルの時代に入ってからというもの、ポジを見るという機会がなかったので、

とても懐かしい感覚を味わいながら、ブータンの風景と人々の姿を見ていました。

 

ブータンという国を見るのに、ポジというものがマッチしているような気が。

とはいえ、それをデータ化しないといけないのだけれど。

 

垂見さんが撮ったブータンの姿は、垂見さんならではの切り取り方で、

構図の中に写っていない風景や空気感や、そこに住む人柄までが感じられる。

そして、時代が変わりゆく姿も。

 

まだ構成などは決まっていないし、表紙もどの写真にするかも決まっていない段階ですが、

それでも素晴らしいものになるということだけは分かっています。

ぜひ、楽しみに待っていてください。

 

その打合せの時に、『THETHE1』を読んで下さった方はご存知かと思いますが、

本当に5年計画で垂見さんの沖縄の写真集(我々の中では電話帳と呼んでいる)の話もしてきました。

垂見さんは打合せにその写真のごく一部を持ってきて下さり、それを見ただけでも貴重かつ作る必要のあるものであることを確信しました。

 

僕は雑誌しか作ったことがなかったので、5年もの歳月をかけてひとつのものを作るというのは初めての経験です。

でも、ごく一部の写真を見ただけで5年は必要だなと思いました。

垂見さんが1973年から2014年まで撮り続けた沖縄を一度すべてを発掘(発掘という言葉がふさわしい)しながら整理していく。

とても気が遠くなると同時に、とても楽しみな仕事となりそうです。

 

まずは、『垂見健吾写真集~ブータン篇~(仮)』を。

 

近々にTHETHEのサイトとFBとブログを立ち上げますので、今度はそちらの方でさまざまな告知などをさせていただきます。

 


文章の距離感

2014-08-17 11:00:21 | 日記

著名な人の場合は別として、僕のような普通の人が文章を書く場合、どんな距離感で文章を書くか悩むことがある。

そもそも誰に向かって書くか、それが知り合いに向けてなのか、不特定多数の人に対してなのか。

さらには、書いていることに対して興味を持っている人に対してなのか、それともそもそも興味がそれほどない人に対してなのか。

それ以外にも、署名原稿なのかそうではないのかで書き方が違ってくる。

 

やはり、これは編集者的な考え方が僕の中に強く残っているからなのだが。

 

例えばこのブログは特に読者を特定しているわけでもなく、言ってみれば僕の独り言のようなもの。最初は思いついたことをメモとして残そうと思って始めたのだけれど、結局読み返すこともなく、もはやメモの用途もなしていない。

だから、独り言。

誰かに向かって書いているという意識もない。

 

でも、お金を払って買ってもらうものとなると、そんな書き方は出来ない。

 

書く対象となるものとの距離感を考えてしまう。

昔、編集者になりたての頃は絶対に一人称を使わなかった。

一人称を使わないで書くのは、時にムリが生じるのだけれど、一定の距離感を保つことは出来る

その距離は当然もっとも離れたものとなる。俯瞰していると言えば聞こえはいいが、多分俯瞰すらしていなくて、単なる情報の羅列に過ぎなかったかもしれない。

 

インタビュー原稿などはその最たるもので、距離を取れば取るほどその人が他の雑誌などで話したことの焼き直し、いや他の雑誌で話したことの繰り返しになってしまう。もちろんそんなものは面白くもなんともない。インタビューという形式の情報の羅列だ。

 

そもそも、僕が長年在籍していた会社では、編集部原稿は無記名だった。無記名の原稿に「僕」や「私」といった一人称を使ったら、「お前誰だよ!」って思うはず、と僕は思っていた。

実際は、多分読者はそんな些細なことはスルーしただろうけど。

 

きっかけは覚えていないが、誰かのインタビュー原稿を書いた時だった。

その時はどうしても一人称を使いたかった。使うことで間違いなく原稿に深みというか、厚みというかそんなものが出ると思った。

で、苦肉の策として「僕ら」という言葉を使った。

「僕ら」という言葉はとても便利な曖昧な言葉だ。「僕ら」の範囲は規定されない。でも、そこには間違いなく「僕」は存在している。

以来、僕は「僕ら」という言葉を多用した。

 

「僕ら」という言葉を使うと、文章とその対象との距離感が一気に縮まった。

でも、ある程度の距離感を保つことも出来た。

どこの誰が書いているのかも分からない原稿で取ることの出来る最適な距離感だと思っていた。

でも、やっぱりより近づきたいという時もあった。

そんな場合は、文章のスタイルを変えることにした。ちょっと熱いくらいの文体に。

理屈っぽいことは書かず、感情的な部分を広げて書いたりした。

 

今は記名原稿しか書かないので、取材対象(人も含む)にあった書き方をしているが、それでも多分無意識に一定の距離感を取っていることは読む返すと分かる。

そこはやはり編集者なのだろう。

 

時折、グッと距離を詰めてくる原稿に出会うことがある。

僕はその取材対象が好きで読むからいいのだけれど、ちょっと気になるという程度の人が読むとおそらく引くだろうと思うような原稿。

ものすごい熱量を持った原稿。

よほど好きでなければ途中で嫌になってしまうような原稿。

 

僕はそんな原稿を書ける人をある意味で尊敬する。

個人の情熱をまるごとぶつけるというのはとても大変なことだと思う。

それは多大な共感を得るとともに、ある人たちにとっては嫌悪感しか残さない。

その潔さには感服する。

僕はたまたまその取材対象が好きなので共感を持って読んでいるが、そんな僕ですら時に鬱陶しく感じることがあるくらいのスゴさ。

そんな文章は取材対象との距離感も読者との距離感も非常に近い。というより密接している。

 

僕が編集者としての視線でそれを見た時、多分これを掲載するのはとても勇気のいることだなと思う。一会社員という立場だったり、依頼を受けてどこかの雑誌や本の編集をする場合は。

 

でも、そんなことを気にしない媒体として『THETHE』を立ち上げたわけで、

これからは編集者としての視線を違うところへ持って行こうと思っているところだ。

そう、時に密接した距離感のものも平気で作れるように。

 

なんか話を相当逸れていってしまったけど、このブログはそれでいい。


THETHEの購入方法について

2014-08-17 09:26:24 | インフォメーション

 

『THETHE1』『THETHE1.1』の発売以来、何件か購入方法に関するお問い合わせをいただきました。

まだ、ウェブサイトもTHETHEブログ、THETHEのフェイスブックなどの設置も出来ていない状況ですので、とりあえず僕のブログで購入方法をお伝えします。

もし、よろしければ拡散していただくと幸いです。

 

『THETHE』は現在AmazonのKindleのみで販売しております。

そのため、Kindle専用のアプリが必要になります。

まずは、アプリのダウンロードをお願いします。

 

iPad、iPhoneなどのiOSをお持ちの方は、App Storeから無料のKindle for iOSというアプリをダウンロードしてください。

その後、iPad、iPhoneならばAmazonのサイトからKindle本のカテゴリーを選んで、THETHEを検索していただき、欲しいものリストに入れてください。

そしてPCからダウンロードするとそのままiPad、iPhoneのKindleアプリの本棚の中に表示されます。されない場合はクラウドを選び同期をタッチしてください。

 

Android OSをお持ちの方は、Google Playから無料のKindleアプリをダウンロードしてください。ダウンロードしたアプリを開くとストアという項目があります。ストアを開いてTHETHEを検索していただくと、そのまま購入出来ます。

 

*Kindle本はデータを購入するという形になるため、通常Amazonの買い物で使える代引きいう形をとることが出来ません。クレジットを使いたくない方、お持ちでない方は、コンビニなどでAmazonギフトカードを購入し、そのカードに書かれている番号を入力すると購入出来ます。ちなみにコンビニなどで扱っているAmazonギフトカードは3000円からとなっていますが、残った金額はAmazonでのほかのお買い物にお使い出来ます。

 

*スマートフォンもタブレット端末もお持ちでない方はPCで見ることが出来ます。ただし、ソフトのダウンロードが必要となります。

以下のサイトにフリーのソフトの紹介と使い方などが説明させています。

そちらをご参照ください。

 

http://www.asahi-net.or.jp/~tz2s-nsmr/bluestacks/bluestacks.htm

  

http://www.karakaram.com/mac-kindle-genymotion

上は少々面倒な作業が伴います。

 

http://matome.naver.jp/odai/2138543849773667501

上のサイトではいくつかのソフトが紹介されています。

 

 

http://www.amazon.co.jp/gp/kindle/pc/download

上はAmazonが公式のフリーで出しているソフトなのですが、アメリカのAmazon.comからの購入が必要になります。


 

 

 

 

 

 


『THETHE』発刊に当たって

2014-08-10 03:16:58 | インフォメーション


ここでは編集人であり、かつ発行人である僕の純粋な思いを書こうと思っています。
どれも個人的な思いなので、興味のない方はスルーして下さい。

僕が電子書籍形態の雑誌というものを考えたのは6~7年前の話です。
僕はおよそ20年の編集者生活に少々飽きてきた。
それ以前は、文化出版局という会社で『MRハイファッション』というメンズファッション誌や『装苑』という雑誌を長くやっていた。
その影響は強く残っていて、「いいものを作ればいい」という思いしかなかった。
でも、雑誌というものはそれだけ成り立つものではない。
広告が入らなければ、いくら売れても収益には繋がらない。
そのことは重々理解していたつもりだった。
ただ、僕は比較的恵まれた環境にあって、比較的好きなことをさせtもらっていた。
もちろん、タイアップなどのページも担当していたけれど、他に好きなことをさせtもらっていたのでバランスは取れていたと思う。

でも、フリーランスになってからは、そうはいかなかった。
分かってはいたけれど、理解の範疇を超えていた。
でも、仕事であるからと割り切ることは出来た。
そもそも媒体が存続しないと話にならない。
存続することで、初めて好きなことをすることが許されるのだ。

しかし、リーマンショックが突如としてやってきた。
バタバタと雑誌が消えて行った。
僕は紙媒体が好きだった。
だから、紙媒体が生き残るというか、紙ならでは新しい表現というものをいろいろと考えたが、流通や本屋のシステムを考えた場合にそれは個人の力ではどうにもならないことは分かっていた。
僕に資金力でもあれば、もしくは超売れっ子作家だったら可能だったかもしれない。
それこそ村上春樹ほどの。
でも、そんな才能など僕にはない。

そこでwebという媒体を考えた。
でも、その収益化となると全く考えつかなかった。
そもそも、僕に商才というものがまったくない。

電子書籍のことは知っていた。
でも、まだiPadなど出る前の話。
アメリカではKindleというものがあることは知っていた。
でも、日本で展開されるかどうかは不明だった。
既存の出版社の反対がまだスゴかった時代。
全く先の見えない状況だったが、電子書籍ならば最低限の資金で好きなことが出来ることだけはわかっていた。

でも、僕にはその作り方など全く知らなかった。
自分でサイトすら作れなかった。
で、僕は一切の仕事を辞めて学校にかようことにした。
もう40歳を過ぎた頃。

文系でしかもイラストレーターやフォトショップすらほとんど触ったこともなかった。
当然、HTMLもCSSすら知らなかった。

一からの勉強だった。
結構大変だった。いまだにPHPなどは書けない。
あとは実践あるのみ。
僕なんかよりもはるかに年下の人たちにいろいろと教えてもらった。
ようやく、良し悪しは別として、サイトは作れるようになった。

でも、電子書籍となるとまた違う。ここからは何冊もの本を読んで構造から学んだ。

そんな折に藤代冥砂さんと沖縄で再会したのだった。
それから約1年後、一緒に作ろうという話へと発展していった。

最初は一人でやるつもりだったが、もし一人で作っていたら『THETHE』のクオリティのものは出来なかっただろうし、まだでていなかったと思う。
もし出していたとしても、ほとんど売れなかっただろう。

結局、多くの人の力を借りて、すきなものを出すことができた。
ちょっと嫌な話だけれど、スポンサーはいないため単純に売り上げだけが収益となる。
ビジネスとしてはどうかと思うけれど、今の僕はとってはこれがやりたかったことだ。

ここに至るまでおよそ7年の歳月を要した。
まあ、そのうちの何年かは遊んでばかりいたのだけれど、それも僕にはきっと必要な時間だったと思う。

始まったばかりの『THETHE』はこれから先、もっと大きな展開を考えている。
ただの電子書籍で終わらせるつもりはない。
あくまでも、電子書籍を中心としながら、そこから派生するものを出来る限りすべてを取り込んでいくつもりだ。

大きくなると好きなことが出来なくなると思われるかもしれないけれど、あくまでも僕と藤代さんのいいと思うものしか取り上げないということは決まっている。
それさえ外さなければ何をしてもいいと思っている。

ぜひ、これからの『THETHE』を楽しみして下さい。


ここでは本誌には書かなかった、個人的な思いを綴ってみました。
とても長くなってしまいましたが……。
思いついてから7年。ようやくスタートしました。

それにしても、今回は久しぶりにインタビュー原稿を書きまくりました。

さて、次は垂見健吾さんの写真集の制作に入ります。
同時に『THETHE2』の制作も。
もちろん、冥砂さんの本も。

あと、時期は未定ですが、僕の祖父の詩集を再編集して出したいとも思っています。
身内が言うのもなんですが、僕には絶対に書けないいい詩を残してくれています。

作る自分もとても楽しみにしています。

移動すること

2014-08-02 21:50:25 | 日記
息抜きとかしている場合ではないのだけれど……。
息抜きにブログでも書いてみることに。

まず締め切りに、しかも自分が設定したにも関わらず、遅れたのは編集者人生で初めてのこと。
これまで、特にフリーでやっていた頃は締め切りの1週間前には出来ていた。
しかし、今回はやがて1週間を過ぎようとしているのに出来ていない。

以前、原発関連の本を出した時は、ほぼデフォルトのままで出したので、簡単だった。
でも、今回はデフォルトの状態では話にならないので、あちこちコードを書き直しているのだが。

こんな時期に実家に戻っているのは、用事があったから。
一番は家の用事。
あとは、ずっと会っていなかった人たちと会うことが目的だった。
その人たちも何かを一緒に作れればと思っていた。

全ての約束を後半にまとめて、ずっと実家に籠って作業をしていたのだけれど、あちこちに間違いを発見しては直すの繰り返しだった。

埼玉、東京での用事を済ますために電車移動したり、歩いていたりしたら、不思議なものでコードのいじり方を思いつく。
さらにはもっと簡単な方法があるじゃんなんて思いつく。

やっぱり人は籠っていると、頭まで何処かに籠ってしまうようで、移動をすることによって、頭も自由になるようだ。
しかも、考えていない時に、ハッとひらめく。

やっぱり人は外に出ないとダメなんだということを再確認した。

「書を持たなくてもいいから、とにかく外に出よう!」と思った。