ようやく公開されるようなので、再掲します。
ほとんどの人はいずれ親から巣立っていく。
その機会はさまざまで、進学だったり、就職だったり、結婚だったり。
もちろん、そのまま実家に残り、家業を継ぐ人もいるが、家業を継ぐことが出来る人はパーセンテージとしてはそれほど多くはないと思う。
島嶼県である沖縄には49の有人島がある。
しかし、それらの島のすべてに高校があるわけではない。
おそらく、他の島の多い県でも同じような状況だと思うが、
沖縄の場合はその数の多さは比にならないだろう。
映画の舞台は南大東島。那覇から360キロ離れた島。
主な産業はサトウキビを中心とした農業と漁業だ。
ゆえに、島を離れざるを得ない人が多いのも事実なのだが、
この島ではその選択を15歳で強いられるのだ。
南大東島には、島を代表する民謡グループがいる。
ボロジノ娘というグループで、小学生から中学生の少女たちで構成されている。
新垣則夫という素晴らしい師匠にきちんと指導受けた彼女らの演奏は素晴らしく、また楽しげで見ている人たちを楽しませてくれる。
このグループもまた15歳、中学卒業時に卒業を迎え、村民を集めて卒業コンサートが開催される。
卒業生は最後に「あばよーい」という歌を独唱する。
とても難しい歌だ。
「旅立ちの島唄~十五の春~」という物語は
こんな事実をまるでそのまま脚本に起こしたのではないかと
思わせるほどのリアリティーを持った作品だ。
何と言っても、カメラと役者の距離感がとてもいい。
監督である吉田康弘はもともと井筒監督作品の脚本を書いていたそうだ。
この作品ももちろん書いている。
そのことを知らずに見ていた僕は、監督と脚本と役者の距離とバランスがとてもいいなと思っていた。
入れ込み過ぎず、引きすぎず。
言葉はないが、そこに心の中での会話が聞こえてくるようなカット。
(どんなカットかは書かないでおく)
ものすごい監督だなと思いながら見ていた。
主演の三吉彩花。彼女も素晴らしかった。
方言も違和感なく聞こえ、初めて触ったという三線の腕も素晴らしかった。
相当練習したと見える。
三線のコンクールで言えば最高賞クラスの歌を堂々と演奏していた。
この映画が初主演という彼女。これからいい女優に成長してくだろうと期待させられる演技だった。
物語をいかにしてリアルに見せるか、というのはとても難しいことだ。
非現実の世界を描く方が、おそらく作り手としては楽だと思う。
それは物語を破綻させないことに心を砕けば、それなりのものになるからだ。
しかし、日常を日常として描くこと。これは非常に難しい。
その点でも素晴らしい映画だった。
上映会では、映画の終盤、あちこちからすすり泣く声が聞こえてきた。
実は、映画の最中うるさかった後ろのおじいも最後はすすり泣いていた。
この映画はそんな映画だ。
http://www.bitters.co.jp/shimauta/
ほとんどの人はいずれ親から巣立っていく。
その機会はさまざまで、進学だったり、就職だったり、結婚だったり。
もちろん、そのまま実家に残り、家業を継ぐ人もいるが、家業を継ぐことが出来る人はパーセンテージとしてはそれほど多くはないと思う。
島嶼県である沖縄には49の有人島がある。
しかし、それらの島のすべてに高校があるわけではない。
おそらく、他の島の多い県でも同じような状況だと思うが、
沖縄の場合はその数の多さは比にならないだろう。
映画の舞台は南大東島。那覇から360キロ離れた島。
主な産業はサトウキビを中心とした農業と漁業だ。
ゆえに、島を離れざるを得ない人が多いのも事実なのだが、
この島ではその選択を15歳で強いられるのだ。
南大東島には、島を代表する民謡グループがいる。
ボロジノ娘というグループで、小学生から中学生の少女たちで構成されている。
新垣則夫という素晴らしい師匠にきちんと指導受けた彼女らの演奏は素晴らしく、また楽しげで見ている人たちを楽しませてくれる。
このグループもまた15歳、中学卒業時に卒業を迎え、村民を集めて卒業コンサートが開催される。
卒業生は最後に「あばよーい」という歌を独唱する。
とても難しい歌だ。
「旅立ちの島唄~十五の春~」という物語は
こんな事実をまるでそのまま脚本に起こしたのではないかと
思わせるほどのリアリティーを持った作品だ。
何と言っても、カメラと役者の距離感がとてもいい。
監督である吉田康弘はもともと井筒監督作品の脚本を書いていたそうだ。
この作品ももちろん書いている。
そのことを知らずに見ていた僕は、監督と脚本と役者の距離とバランスがとてもいいなと思っていた。
入れ込み過ぎず、引きすぎず。
言葉はないが、そこに心の中での会話が聞こえてくるようなカット。
(どんなカットかは書かないでおく)
ものすごい監督だなと思いながら見ていた。
主演の三吉彩花。彼女も素晴らしかった。
方言も違和感なく聞こえ、初めて触ったという三線の腕も素晴らしかった。
相当練習したと見える。
三線のコンクールで言えば最高賞クラスの歌を堂々と演奏していた。
この映画が初主演という彼女。これからいい女優に成長してくだろうと期待させられる演技だった。
物語をいかにしてリアルに見せるか、というのはとても難しいことだ。
非現実の世界を描く方が、おそらく作り手としては楽だと思う。
それは物語を破綻させないことに心を砕けば、それなりのものになるからだ。
しかし、日常を日常として描くこと。これは非常に難しい。
その点でも素晴らしい映画だった。
上映会では、映画の終盤、あちこちからすすり泣く声が聞こえてきた。
実は、映画の最中うるさかった後ろのおじいも最後はすすり泣いていた。
この映画はそんな映画だ。
http://www.bitters.co.jp/shimauta/