チェルノブイリ原発事故以来少しだけ勉強してきた「原子力関連の恐怖」。
それと同等に注目してきたのが「携帯電話をはじめとする電磁波の恐怖」。
今回「1番目の恐怖」に関しては不幸にも大事故が起こり、世界的恐怖感が飛躍的に高まった。
今後原子力産業への監視は「しばらく」は高まるだろう。
ただ「2番目の恐怖」はやっかいだ。
大事故は起こらない。
少しずつ、少しずつ人体を蝕むはずだ。
食品添加物に似ている。
WHOが携帯電話の発がん性に関して
「発がん性があるかもしれない」
と評価した。
日本の業界団体は
「動物実験ではほとんど証拠が出ていない」
と言い張っている。
ところが疫学的な側面からの発がん性が通話時間が長くなることで飛躍的に高まる結果は公表されているとのこと。
私が東京の広告マン時代
携帯電話を作っている会社の技術者に聞いたことがある。
「携帯から出る電磁波は体によくないんではないですか?」
すかさず返事が来た。
「いいわけないじゃないですかっ!!」
最初の頃の自動車電話は今から思うとバカでかかった。
それは技術が低かっただからだけではないと私は思い込んでいる。
電磁波を閉じ込めるためにボディーが大きい必要があったのだ。
メーカーの人は液晶テレビから出る微量の電磁波すら気にして作っていた時代だ。
「シールド・・・シールド・・・」
電磁波を携帯の中に完全に閉じ込めることが今の技術では不可能であることもその時知った。
携帯の小型化競争が激しくなり、安全性は置いていかれた。
その経緯を私はつぶさに見てきた。
技術者は営業優先の経営に
魂を引きちぎられ
優先順位を破綻させられたと信じよう。
私は通話をほとんどイヤホンマイクでしてきた。
本当によく壊れる製品で困っていたが、
ようやく無線のものに切り替えた。
充電は面倒だが、通話は快適になった。
技術は安全性のために使われてほしいと心から思うと同時に
技術者は本当のことを教えてほしい。