アキバ

秋葉原に逝ってみました。　いつ逝ってもあそこはムサい空気が漂っていて駅前からして息苦しい。　各ビルに設置されたクーラーの排気が、この暑さに拍車をかけている。　排気音に紛れて「ブフゥ～…ブフォ～……」と荒い息づかいがどこからか聞こえてくる。　人通りのない真夏の夜であるならば、これほど恐ろしい状況はないだろう。　角を曲がると薄型フレームの眼鏡をかける肥えた大男がエロ本らしき雑誌に見入っている。　何やら付録のＤＶＤに興味を示しているらしく、袋詰めの本を手にとって横から下から隙間を覗いている。　ＤＶＤプレイヤーを使わずにどうして見ることが出来るのだろうか…不思議な行動だ。　いやらしい口元が半笑いを浮かべ、何を想像しているのだろうか…。　この男の思考を読み取ったならば、恐らく私は正気ではいられないと思う。　何気にその男に近づいてみたいという衝動に駆られた。　男は本に見入っており、こちらには気づいていないらしい。　男の側へ歩み寄り、肩がつくかつかないかくらいの距離まで近づいた。



臭っ！！！！！！！！


なっ！なんだこの臭気はっ！！？　私はパニックに陥った。　痛恨の一撃５２１ダメージくらった気分だ。　よく見ると水色のシャツが汗で紺色に染まっている。　このシャツから滲み出る臭さは、既にこの世のそれではない…。　いったい何日間洗っていないのだろうか。　額には細く折ったバンダナを締めている。　これはアキバではよく見られる光景だ…が！しかし、何かが違う。　目を凝らしてその側面をよく見ると…



1ゲトー! ⊂（゜Д゜⊂⌒｀つ≡≡≡(´⌒;;;≡


2chネラー丸出し!（;´Д｀）しかも、自作かよ…


なんとも不思議な街アキバ…。