ここ数日の雪で戸外は一面真っ白。私は雪が好きだ。何もかも覆い尽くされた白い景色の中にいると清々しい。

夫や息子は雪が降ると憂鬱そうだ。雪掻きも大変だし、滑る路面を運転する危険もあるからだろう。娘も寒いのが苦手。
家族の中で雪を好きなのは私だけかも知れない。
子供の頃は「初雪が降ったぞ」と父の声を聞いただけで飛び起きた。いつもは寝起きの悪いわたしだが、“雪”の一言でパッと目覚める事ができた。
用事を足しに出かける。お天気はやや曇り。
川沿いの道を歩く途中で、ピーッピーッとけたたましく寒空を引き裂くような鋭い声が頭上に響く。
いつも見かける馴染みの鳥なのに名前が出て来ない。えっと、あれ、あの鳥。
ここで諦めると、良くないらしい。記憶力の乏しくなった脳に何とか頑張ってもらう。思い出すことで、脳も鍛えられるらしい。
そうそうヒヨドリだ。思い出せた事に安堵。
コンビニで発送を終えた後、ついでにウォーキング。
天神山緑地の入口に差し掛かった時、再び小鳥の声。立ち止まって木の枝に小鳥の姿をしばし探す。
じっとしていると、小鳥は警戒心を解いて動き出す。声の主は見つけられなかったが、最初に姿を現したのはシジュウカラ。ついでホオアカ、誘われるように近くにシメ。

小鳥たちは、木の実より虫の方が好きなのだろうか。
常緑樹のオンコ(イチイ)が小さな赤い実をつけても、小鳥たちが食べている所をあまり見たことが無い。美味しいのに。
小学1年生の時に友達に誘われて食べたから、味を知っている。実の大きさに比して種が大きいけれど。食べづらいのだろうか。
先日快晴の日に見かけたのは、シジュウカラが木の皮をむしって、越冬している虫らしきものをついばんでいる所を見た。貴重な蛋白源なのだろう。
また冬はナナカマドの真っ赤な実が、冬景色に良く映える。
赤くて美味しそうに見えるのだが、小鳥にとっては魅力ある実では無さそうだ。いつまでも赤い実が減らない。
但し、極寒の本当に食べるものがなくなった頃に、地面に食べ散らかした赤い実と種が散らばっているのをたまに目にする。空腹に耐えかねて、不本意ながら食べるのだろう。厳冬期を生きぬく野鳥たちのたくましさ。
林を後にして歩き出したところ、雪の上に灰色の羽毛を見つけた。写真では黒っぽく見えるが、この色からすると、持ち主はゴジュウカラだろうか。
神社の入口に差し掛かった時、オンコの木の陰から不意に鮮やかなオレンジ色が飛び出してきた。ヤマガラだ。
市街地でありながら、野鳥達と数多く出会える事がうれしく、楽しいウォーキングだ。
連日の降雪で歩道が狭くなっている。場所によっては小型機械で除雪されているが、そうでない所は道幅30センチほどの所もある。
対向する人がやってくると、どちらかが積もった雪の中に足を突っ込んで、身をよけなければならない。「袖すり合うも他生の縁」の文字通り、ジャケットの袖が触れそうだ。ささやかなドラマが繰り広げられる。
大体長靴を履いている人か、主に男性がよけてくれたりする。軽く会釈をしながら「ありがとうございます」と小走りに通ったり、立場が逆の時もある。当然といったように無言で過ぎて行く人、道が細いと見るや、道に入ることなく、こちらが過ぎ去るまで長い事待っていてくださる方。
そんな雪道をすれ違うだけでも、見ず知らずの人の「人柄」が知れる。温かい人との交差は気持ちが良い。
最近知った認知症予防情報2つ。
NHKのテレビ番組ヒューマニエンス「走る」から、知った事。
走ると脳の認知に関わる部分が肥大するのだと言う。歩く事でも、走る事には及ばないが、効果があるそうだ。
また、別の健康番組ではカレーに含まれるウコンのクルクミンという成分に、認知症予防効果があると言う。それを提唱する医師は週3でカレーライスを食べていると公言している。
どんどん歩いて、もりもりカレーを食べていれば、子供達にも周囲にも迷惑をかけずにいけるかな。
そろそろ手の冷たさが、皮手袋を“履いていても”(北海道弁です)厳しい。
こんな生ぬるい歩き方ではウォーキングとは言えない。内臓脂肪も燃えないぞ。
目の前をガンガン歩いて行くポニーテールの若い女の子に触発されて、私も歩くスピードを上げる。
帰途について真っ先にした事は、スマホのコークオンアプリを開いて歩数を確認する事。
あー、歩数が800歩足りない。
再び戸外へ800歩稼ぎに行く。家の周りをぐるりと一周。アプリを開く。35,000歩達成。スタンプ1個ゲット。今週もノルマ達成。3個目。
ドリンクチケットまでの道遠し…。