霊柩車の助手席の窓からぽつぽつ咲き始めた桜の花が目に優しかった。
ばあさん観てるか…良かったなぁ。
やっとこさ落ち着いたかな。
花が好きだったばあさんに目一杯奮発して祭壇花で飾ってやった。
通夜葬儀と嗚咽で挨拶して涙もろさ父親譲りだと…∵
一言発するだけで爆発するように涙して堪えられなかった。
病むまではお~と返事するくらいの会話しか無かったけど
62年同じ屋根の下で暮らしてきたがこの4ヶ月濃密な日々だった。
夢と現実ごっちゃ混ぜの世界の中のばあさんに合わせ
うんうんそうだなと話し合わせそうだなそうだなと沢山話しかけた。
末期の膵臓がんなんて痛みなど大変そうに想像するけど
2ヶ月の入院でボケてしまって自分が膵臓がんなのすっかり忘れてた…∵
入院から療養天昇するまで痛むこと無く逝ってくれたのが救いだった…。
じいさんも4ヶ月離れて暮らしていたことでこちらもボケもあり
ばあさん逝ったよと言った次の日もう逝ったこと忘れてた…∵
済ますことまだまだいっぱいだけどばあさんそこに居るんだろ∵
見守っていてくれ∵!