拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

  如是我聞・・・

2023年09月05日 | 東洋自分なり研究所

  『如是我聞』 ・・・というのは、仏経典の始めの決まり文句で、釈迦の死後、弟子たちが経典を編集する際に

  仏陀の教えを、『かくの如く我は聞けり』という出だしとして使われたという。

 

  昨日、何かを読んでいるとき、ふと眼にした言葉『如是我聞』…『 ニョゼガモン 』という響きが新鮮に思えた時

  『如是我聞』ってそういう事か・・・と私は思った。

 

  私は『観音』の話をしばしばするが、『如是我聞』って経典の決まり文句だけの話だけではなく

  今の我々が現に聞いている『観音』或いは『観世音』こそが『如是我聞』の仏教的(或いは禅的)真意であるという事なのだ。

 

  釈迦も釈迦の実声を聞いた直弟子たちも皆死んでしまった今、『如是我聞』は『不立文字・教外別伝』の弟子たちによって

  『かくの如く我は聞けり』と今現在も『観世音』を聞き伝えている。

     ・・・ 『 しずけさや 岩にしみ入る 蝉の声 』 芭蕉

 

       

       この週末、我がモルジュ村で9月好例の『湖畔Book祭』が行われた。

       スイスのみならず、フランスからも著名な作家も招待され、自著を何冊か並べたテーブルを前にして座り、彼等の本のファンや

       未知のファンと会話交流や購入した本にサインをしてもらうという楽しい催し物。

       私は『昆虫』と『鳥類』の美しいイラストと易しく楽しそうな文章(仏語)が眼に止まり、本を観ていていると

       著者の腕の『蛙』が眼に飛び込んできたのだ。  まるで 『 古池や 蛙飛び込む 水の音 』・・・そのものの蛙であった。

       という事で、私は『昆虫』の本、相方は『鳥』の本をそれぞれ買ってサインを頂いた。著者の名は『Lisa Voisard』さん。

       私は彼女に芭蕉の俳句を紹介し、この蛙が飛び込む音が『ジャポン!』(日本)であることを伝えたのだ(モチロン!)

       

  



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