拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

 『いつ来る?』= It’s cool!

2016年05月12日 | 還暦録
 今日、5月12日・・・世界的に言うと別にどうということのない日であるが、ボク一撮の誕生日である。しかも、第64回!
 天上天下唯我独尊的に言うとボクにとっては自分に『甘茶』をかけてやりたいくらいの日でもある。

 年を取れば取るほどいつ逝ってもいいくらいであるのだから、今年も無事自分の誕生日を迎えた!ということは案外たいした事で
 あるように思えるようになった。
 こちらヨーロッパでは習慣として誕生日を大事にしているように思う。家族や友人が『誕生日おめでとう!』の一言を伝えてくる。

 今朝は、歯医者に、歯石をとりに行ってくる。前回ちょっと痛くされたので2年近くサボっていたのが、
 相方にバレて予約を入れられてしまった。ヨーロッパでは歯の治療に保険が効かないので、ウチの相方は『歯』には非常にうるさい。
 今日の歯石除去師(?』とは初対面で強いなまりのフランス語を話す50歳前後の女性、ナニジン?と聞くとアメリカ人で
 痛みもなく非常に丁寧に歯石を取ってくれた。

 その後、街で相方と合流してウチの電話会社サンライズの店にいく。
 というのは今のウチのWifi出力が弱いので、ボクの誕生日という名目で強いヤツに交換することでボクの誕生日プレゼント
 にしてほしい・・・と決めていたのである。
 僕等夫婦を担当してくれたのは丸坊主頭のガタイのいいアラブ系のお兄さん。
 彼と色々話している内に8カ国語話せる事、お母さんが通訳だった、お父さんがろうあ者で手話もできる、等など。
 機器を設置するのに無料で人を派遣してくれる・・・という話が出たところで
 ボクが相方に『いつ来る?』と日本語で聞いた時、そのアラブのお兄さんには『It’s cool!』と聞こえたらしく、
 『Oui, It’s cool!』・・・と言ったので僕等は一旦キョトンとしたあと、お兄さんにわけを言って大笑いとなった。

 店を出て、50メートル信号のある小さな通りの横断歩道のそばに何を書いてあるのかカードを手に持ってほぼ毎日正座して
 路上に座っている若い女性の物乞いの缶の中に相方は10フラン紙幣を入れた。何時もは街角街角に物乞いの人達が座っている
 状態がイヤでイヤで遠回りしても避けて行くのに・・・。

 午後は誕生日ということで近所のタイ・マッサージに行ってきた。ここには3人の女性タイ人がいて3人とも非常に上手で何時も感心。
 ただ、今日は一番若い女性(33)しかいなくてちょっと世間話もしてきた。彼女は英語、フランス語が堪能であるから、他の仕事でも
 充分出来る人であると思うのだが、タイのマッサージがこれほどのレベルである事をボクに教えてくれた最初の人でもある。
 本格的なタイのマッサージは自分が疲れないように自己の体をうまく利用して有効的な施術(ツボをついてくる)を行う。
 そのテクニックの多彩なことに本当に感心する。
 『タイのほうが住みやすいじゃないの?』と聞くと、『スイスに比べてタイの人はキチッ・キチッとしていないところが、どうも・・・』
 との回答。へ~っ、そうなんだ、と意外感。まぁ、しかし、少しわかる気が・・・。
 ボクの誕生日と言うと、タイのお茶葉とオイルの小瓶をプレゼントしてくれた。

 ところで、これを書いている途中で、休暇中のボクに社長から突然『誕生日おめでとう!』の電話があった・・・!
 勤め始めて15年間で初めての出来事!! うれしい・・・というよりなんか、変じゃね?!の妙な気分。あしたは雪じゃろか!

 夕方、数日前にブログに書いた、16歳のジョナスがボクの誕生日の為に自作したカードをわざわざ持ってきてくれた。

 夜、僕ら夫婦共通の友人 近所に住んでいるスイス禅坊主2人を招いて 寿司と餃子と酒で『クール』な誕生日会を過ごした。

        
         《 還暦の 祝にくれた 玉手箱 開けてビックリ 齢い六十  : 一撮 》

 玉手箱に最近こだわっている。
 4年前に迎えた還暦という節目は実は『玉手箱オープン儀式』であった、と今は認識し始めている。
 侘び寂び・渋みを深めるにはどうしてもこの箱を開けなければならないのだ・なぁ~・・・と。
 


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