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上海老婆のひとりごと

趣味の旅行・日常生活で感じたあれこれ
「老婆」は中国語で「女房」「かみさん」の意味。

山東省へ行ってきた3 泰山

2011-11-29 | 旅行

10月30日 この旅の重要課題である「泰山登山」について考えを巡らす。

泰山は5元札に描かれている複合世界遺産の山だ。

上海でも街中で「生命重於泰山」「安全重於泰山」のスローガンを見かけることがある。

5元札を手にする度に、スローガンを見かける度に気になっていた山。その日の出は格別らしい。

日の出を見るために・・・日中登って山頂に宿泊するか?真夜中に懐中電灯片手に登山するか?

前者のメリットは登山しながら景色が楽しめることで、後者は宿泊代が浮くことだ。

山頂の宿泊は一人で泊まると割高になるかも知れない。山頂の宿泊施設に数か所連絡した。

その中でも北天門にある「招待所」は日の出観賞のロケーション、宿泊費ともに納得がいったので早速予約を入れた。

さぁ、泰山に向かって出発だ。

ユースからバスを2本乗り継いで長距離バス停へ。

曲阜から泰安まで長距離バス代23元。

泰安火車駅から路線バスに乗って泰山入口の「紅門」へ。

路線バスの運転手に登山のことで尋ねていたら、武漢から出張のついでに泰山登山をしに来たというキャリアウーマンのおひとり様に話しかけられた。「一緒に登りませんか」と。

私も正直一人では心細かったので、「渡りに船」とばかり快諾した。

入山料は127元。高いなぁ・・・冬になればオフシーズンで安くなるけど、夫の出張期間限定で羽を伸ばすしかないのでしょうがない。

泰山の至る所に「石刻」がある。大きいのから小さいのまで。毛沢東の言葉とか漢字一文字とか熟語のようなものとか。

お寺もあちこちに、犬も歩けば棒に当たるくらいあった。

6660段の石段が果てしなく続いている。

武漢のキャリアウーマンは登山を開始して程なく息が上がり、「・・・先に行って下さい」と言う。私は意を決してソロ活動することにした。

黄山登山の折りに買った伸縮自在のステッキが大活躍した。これが有ると無いとじゃ大違いだ。

登るだけでも大変なのに、担ぎ屋は瓶ビールや瓦を肩に掛けた天秤の両端にぶら下げている。人間と言うよりも牛や馬のように逞しい。

期待していた紅葉はなかった。代わりに登山する人々が願掛けで赤い細長い布を木々の先端に結び付けているのが紅葉みたいだった。

お昼過ぎから登り始めて4時間足らずで「玉皇頂」へ。

汗ばんでいた身体が頂上付近の濃霧で一気に冷えてきた。視界が悪くなり、予約した宿にはたどり着けそうもない。キャンセルした。

さて、どうしようか・・・と途方に暮れていたら、別の宿の客引きに声を掛けられた。駆け引きの結果、水回り無しの2人部屋を40元で泊まって良いことになった。

壁が薄くて隣室からは男女の話し声が良く聞こえた。布団は湿気と寒さで異常に重かった。なんか悪い夢を見ている気分になった。

持参した使い捨てカイロを背中と胸に張り、賞味期間が妙に長い個別包装のパンで寒さと空腹と孤独を麻痺させた。

明日の日の出が吉と出るか凶と出るか誰にも分からない。
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山東省へ行ってきた2 曲阜

2011-11-28 | 旅行
寝台車にはいびきや歯ぎしりのうるさい人がいなくて助かったが、敷布団が硬い。だから、硬臥(yingwo)と言うのだろうか?

一人旅で荷物管理をどうしたら良いものか悩んだが、バックパックは窓側の枕元に、貴重品を入れたウエストポーチやキャノンG11は肌身離さずに寝る時も首から下げて寝た。(ユースのドミトリーでもこうやって寝た。)

お手洗いに行く時は、バックパックに布団を掛けて列車の走行中に行くようにした。
(列車の網棚の位置は高めに設置されている。盗難防止だろう)

列車は24時間お湯の供給がある。人民はそれぞれにプラスチック製、金属製、耐熱ガラス製の水筒を持ち、中にお気に入りの茶葉を入れて喉を潤す。

以前のようにネスカフェの瓶でお茶を飲む人がいない。

私はロックロックのプラスチック製の水筒に烏龍茶を入れた。朝は出がらしを捨てて、インスタントコーヒーのブラックを身体に流し込みカフェインで気持ちを高揚させた。

兖州駅に到着後、長距離バス停がどこにあるのか、通行人に尋ねる。

中国の火車(電車)駅付近には長距離バス停が付き物だ。

バス代5元、30分で孔子の故郷「曲阜(qufu)」に到着した。

三孔(孔廟、孔府、孔林)へはさらにタクシーかバスを乗り継いで行くしかない。

私は見知らぬ3人連れと一緒にタクシーに乗った。彼女らは「六芸城」へ行き、それから三孔に行くと言う。

私も勢いで門票60元払って六芸城へ入ったが興味がそそられなかったので、早々と私だけ三孔へ向かった。

150元の通しチケットで三孔の他に「顔廟」と「周公廟」へ入場が出来る。

孔林と周公廟は若干距離があるものの、この5か所は歩いて行ける距離だった。

三孔は1994年文化遺産認定。孔廟は生前の住居に遺品を収蔵、孔府は邸宅兼官署、孔林は孔家の墓地。

BC551~479年の孔子の建造物が残っていることに驚きがあった。

いずれも広大な規模で、普段歩き慣れていない人にはつらいものがあると思う。

(孔林は7kmもあると言うので、20元の観光車に乗った。)

それに比べると黄昏時に行った「顔廟」と「周公廟」はこじんまりしていて、疲れ切った身体に安堵感を与えた。

身体はもうこれ以上何もしたくないくらいに疲れたので、曲阜のユースに投宿することにした。会員証を提示して6人ドミが35元。

同室者は青島で働いているマレーシア女子1名、広東女子2名。

夕飯は近所で餃子と羊肉串にありつく。うまかった。




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山東省へ行ってきた1 夜行列車

2011-11-27 | 旅行

上海南駅から夜行列車に乗って山東省の曲阜を皮切りに5泊6日の一人旅へ。

11月28日 K1182次 上海南駅21:56発→山東省兖州駅8:46着。硬臥(2等寝台車)下段209元
日中は上中段の乗客が下段に腰掛けることになるが、私は自分のスペースを貸してあげている立場の方が精神的に楽なので、値段は若干高くなるけど、下段を購入するようにしている。
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