すっかり肌寒く秋らしくなってきました。
小さいお子さんを育てている
専業主婦が裁判員制度で選ばれて
扱う事件は乳幼児虐待死。
毎日電車を乗り継ぎイヤイヤ期で
大変な子供を義理の両親に
預けて裁判所に向かう。
被告人の子育てと自分の子育ての
大変さが共感できて、被告人の
事を理解しようと色々考える。
忘れてしまっていた事も思い出す。
大抵こういう時思い出すのは
良い事では無いです。
十日が恐ろしく長かったと思います。
かなり忘れていましたが、
私は唇に縫った跡があります。
若い時は目立ちましたが、歳を
取ると唇が薄くなり目立たないので
忘れていました。
これは私が赤ちゃんの時
母親が私を抱っこして階段から
降りた時に私が落ちて、落ちた
所に業務用の足踏みミシンがあり
怪我をしたらしいです。
父親が慌てて病院に連れて
行きましたが、
夜泣きが酷くて寝不足だったので、
その時の事は、母親は
本当に覚えてないらしいです。
その時もし私が亡くなっていたら
この小説のような事もあり得る訳です。
本当に人ごとでない気がして、
やっぱり何も覚えていない被告人に少し
同情してしまうのでした。