気の向くままに

KLOの風の吹くまま気の向くままの日常雑記 

湯島聖堂

2011-12-18 03:45:17 | 
父親が東京医科歯科大学病院に入院し、
その流れでお茶の水へ足繁く通うこととなった。
面会時間はすぐ終わってしまうので、
せっかくだから、滅多に来ないお茶の水を散策。
既に父親は退院したが、アップしていなかったネタを少し。

お茶の水の駅前にある湯島聖堂。
駅の東側に掛かる「聖橋」の名の由来にもなっている有名な場所だが、
「聖堂」というからにはキリスト教関連の施設だろう、位に思って、
前回アップしたニコライ堂同様、
やはり一度も行った事がなかった。

元々は徳川綱吉が開設した儒学の学問所であり、
後に昌平坂学問所として栄え、
明治期には文部省ほか、
国立博物館や筑波大学の前身が置かれる等、
近代教育発祥の地として国の指定史跡となっている。
つまり、キリスト教とはなんら関係ない施設だった。



境内に入って最初に目につくのは、
大成殿とよばれる孔子廟。
江戸の大火で4度も焼失、
更に関東大震災でも壊滅した建物は、
昭和初期のものながら、
その重厚な荘厳さは一見の価値あり。







孔子廟を背にして階段の下にある入徳門が、
幾多の火災を逃れて唯一当時の姿を留める門だとか。
1704年(宝永元年)のものなので、約300年前。
次々と更新されて行く東京では、
極めて珍しい古い建造物のひとつだろう。







敷地の中央には高さ約5m、1.5tの、
世界最大の孔子様。







そんな異空間の中でも特に気になったのが、
聖堂内で一番気になったのが屋根の上に乗っている鯱のようなもの。
鬼頭 (きぎんとう) と呼ばれる、
竜頭魚尾、二脚双頭の想像上の神魚で、
高く上がっているのは頭から吹いた潮。
建物を火災から守るものだそうだ。
想像上の神だからしょうがないが、
何処から見ても形がよく分からない。







鬼頭 (きぎんとう) は棟の両端に付けられているが、
瓦屋根の四隅には鬼龍子 (きりゅうし) と呼ばれる、
有鱗蛇腹の猫のような顔をした、
これまた想像上の霊獣が設置されている。
鬼瓦は別として、
屋根瓦の上に立体の魔除けを乗せるのは、
沖縄のシーサーが有名だが、
関東地方では殆ど見る事がなく、とても珍し。







最期は聖堂内にあった講堂と呼ばれる建物の屋根の上。
このグリフィンにも似たものは、
やはり想像上の獣神だろうが、
なんら資料がないのでわからず。

この獣神を含めて鬼頭や鬼龍子はとても興味深い。


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