気の向くままに

KLOの風の吹くまま気の向くままの日常雑記 

上野薮蕎麦

2013-12-08 22:59:03 | 


先日、惜しくも焼けてしまった神田薮蕎麦。
江戸の味を今に伝える老舗蕎麦屋として有名だ。
都内には「薮」と名のついた蕎麦屋が数多あるが、
この池之端薮蕎麦はいわゆる本店の神田薮蕎麦、
そして浅草の並木薮蕎麦とともに直系が経営する、
薮蕎麦御三家の一軒である。
神田薮蕎麦は明治の初頭、並木薮蕎麦は大正の初頭と、
それぞれ歴史は古いが、
池之端の薮蕎麦は戦後の昭和29年創業なので、
御三家の中ではもっとも新参となる。

それほど蕎麦好きというわけではないが、
せっかく江戸に生まれ育ったのだから、
薮蕎麦も一度は食べておきたい。
さて池之端薮蕎麦へ、と思いきや、
やっていない。。。。。
しまった、定休日だった。







そういえば上野にはもう一軒薮蕎麦があったな、
と思い出しアメ横の方へふらふらと。
線路を挟んでアメ横と反対側に上野薮蕎麦はある。
実はこの薮蕎麦、直系の経営ではないため、
御三家には入っていないものの、
神田薮蕎麦から最初に暖簾分けした老舗で、
創業も明治25年とかなり古い。







まだ日が沈まない夕暮れ時、
蕎麦屋で板わさと出し巻きをつまみながらの一杯は格別。
初夏だったので、季節メニューのみぞれ酒を注文、
さらさらとした喉越しが心地いい。







仕上げはシンプルに「せいろう」
特に個性をだした味ではないながら、
江戸蕎麦とは、こういうもの、と絵に描いた様な味。
最近では箸ですくい上げた蕎麦を、
全部浸すことができるように、
薄めのつけだれをだす蕎麦屋も多いが、
上野薮蕎麦のそれは、
なるほど下から三分の一を付けて充分な、
濃いめのつけだれ。

江戸の粋を感じるひとときだ。




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