気の向くままに

KLOの風の吹くまま気の向くままの日常雑記 

新宿御苑の紅葉1

2012-11-24 02:36:58 | 花・植物
紅葉の季節。新宿御苑の紅葉が半端無い。
画像は一昨年の秋に撮影したものだが、
春の桜に負けず劣らずの狂乱ぶりである。



新宿門から入るといきなり紅葉の応酬でおどろかされる。
しかもこの日はタイミングが良かったのか、
全ての葉が完璧に紅色に染まっていた。







入口付近には、紅葉と同様、銀杏の黄葉も半端ない。







さらに少し奥へ進むと、
手向山紅葉という園芸品種の紅葉が、
まるでステージの一人芝居のように独立して立っているが、
これがまたアホの様な紅葉だ。







葉の先が複雑に枝分かれしていることが、
とても柔らかい印象を与え、
さらに遠目で見ると密度が濃い印象も与えている。







御苑の東寄りにはフランス式庭園があるが、
そこに植えられたプラタナスは褐葉し、
紅葉や銀杏とはまた違った、
ヨーロッパ的な秋の装いを感じさせる。







そして、新宿御苑と言えばやはり桜。
園内には至る所に桜の落ち葉も散見できる。
そしてあたりには桜の香りが充満している。
桜は、花が殆ど香らないかわりに秋に葉が香る。
勿論香りはあの桜餅の香りだ。







桜と言えば、紅葉にまぎれて十月桜とう、
秋から冬にかけて咲く桜もちょうど先頃。
紅葉全開の中に咲く桜は、まさに藤原定家の短歌
「見渡せば 花も紅葉も なかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮れ」
を具現化した世界だ。







紅葉は樹木単体でも凄いが、
池の周辺等に連なるグラデーションもまた素晴らしい。
春の桜が、何十種類もの桜を植樹している様に、
秋の紅葉もまた効果的なグラデーションを生み出す様に植樹されているのだろう。
御苑の西寄りにある母と子の森は、
いつも水が少なく、倒木等も多くて、いつもはひっそりとした森だが、
この時期は紅葉のグラデーションで、
いつになく華やいだ雰囲気に変わる。







また御苑の一番東寄りにある下ノ池の池畔は、
園内でももっとも様々な紅葉が入り乱れ、
さながら紅葉のバトルフィールドと化している。
カメラを携えた紅葉撮影クラブの人たちが群がり、
半端ない混雑ぶりを呈する。







下ノ池の末端には、
現存する国内初の義木の橋、つまりフェイクの木橋があるが、
その周辺もとにかく紅葉で埋め尽くされている。

花と実は、植物にとって種の反映に欠かせないものだが、
紅葉はいまだにその真の目的が解明されていないという。
果たしてただのきまぐれか、それともちゃんとした意味があるのか、
それはともかく、あらためて紅葉をじっくり眺めると、
神秘の光景であることには違いない。

三品@早稲田

2012-11-15 01:00:56 | 



学生の頃良く通った西早稲田の三品。
店の名前は「みしな」ではなく「さんぴん」と読む。
一応牛めしがメインなのだと思うが、
それ以外にカツとカレーの三品しかないからさんぴん。
この三品の組合わせが全てのメニュー。
店内には王貞治をはじめ、
大学の野球部の卒業記念の寄せ書き等が飾られている。







今でも店は営業しているので、
早稲田に用事があって出向く時は、
たいがい寄ることにしている。
ぶつ切りの牛肉を甘辛く濃いめのたれで煮込み、
最初から豆腐と卵が付いている。
付け合わせの紅ショウガも千切りではなくぶつ切り。
特にとびきり美味しいわけではないが、
思い出が何倍もの美味しさに変えてくれる。



酉の市

2012-11-14 13:46:34 | イベント
学生時代から毎年足を運んでいる、
花園神社@新宿の酉の市。
毎年、たいがい三の酉あるいは二の酉に行くが、
今年はスケジュールの都合上一の酉へ行くことにした。



熊手の飾り物を買って、主に商売繁盛を祈願する酉の市。
境内には100を越える熊手屋が軒を連ね、
購入者に贈られる、拍子木による三三七拍子が、
そこかしこから聴こえてくる。
場所柄客層は歌舞伎町界隈での店の経営者や従業員が多く、
境内は野外のホストクラブとキャバクラといった様相になる。







熊手を買わず、お祭り気分だけを味わいに来た客も、
参拝だけはしていくので、拝殿の前はいつも長蛇の列。
奉納金に応じて掲げられた行灯には、
伊勢丹や花園饅頭など、新宿で知られた店舗のものが並ぶ。







ごったがえす参拝客とせめぎあう様に、
露天も半端ない数が軒を連ねる。
焼きゾバやお好み焼きなどの定番の露天も多いが、
中にはここでしかお目にかかれない不思議な露天も出る。
20年以上ずっと同じ場所で営業する「フライ」と書かれた暖簾の店。
フライ…果たしてなんのフライなのだろうか?
一本100円の串カツの様なものだが、
100円で提供出来るフライの肉とは…
と、よからぬ想像を張り巡らせてしまう。







着席して飲食出来る居酒屋のていの店も、
これまた沢山の店がひしめきあう。
ご祝儀の千円札を簪状に刺した、
粋な姉ちゃんがいる店など、
日常ではなかなか味わえない体験ができるのも、
また酉の市の魅力。







様々な出店が並ぶ花園神社の酉の市の中で、
ひときわ異彩を放つのは見世物小屋だ。
現在、国内で唯一定期興行をしている「大寅興行社」
こびとの方が太鼓を叩く呼び込みから、
鏡を使ったトリックによる首だけの生きた犬の展示、
そして大蛇や牛女の演目。
80年代の初頭に、初めて見た見世物小屋に、
それまで味わったことのない衝撃を受けたのを覚えている。
特に牛女と呼ばれる、膝の関節が逆に曲がる病気の方が、
舞台を徘徊する出し物の記憶は、
しばらくの間トラウマになっていた。







いつの頃からか牛女は出演しなくなった。
身体障害者の出演に規制がかかったのか、
また亡くなったのかはわからないが、
その後、ヘビ女と呼ばれるお峰さんがメインを勤めていた。
「好きで食べるのか病で食べるのか」のナレとともに、
生きたヘビを食べる演目は前座で、
本命は束ねた蝋燭の蝋を口にためて一気に火炎噴射する、
「口中火炎のうつし」
近年では、小雪さんという若い方が後継者として活躍されている。
また、牛女の時代からいて、当時は黒子的な役割をし、
牛女亡き後、ヘビの鼻通しの芸を一生懸命マスターし、
小雪さんが登場するまでの時代を繋いだ、
はるちゃんも重要なキャストだ。(今もいいるのかな)

かつて唐十郎の赤テントが掛かったことで知られる花園神社。
今では酉の市の時だけだが、大寅興行の見世物小屋が掛かる。
国内で唯一の異空間を、是非体験して欲しい。

大寅興行社の見世物小屋は、
毎年11月の酉の市@新宿花園神社で掛かる。
今年は11/20が二の酉。